キューポラのある街 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます



キューポラのある街

1962年(日) 浦山桐郎監督作品


東京からほど近い鋳物工場の街埼玉県川口市。

そこに住む貧しいながらも力強く生きる少年少女を描いた作品。

吉永小百合がこの作品でブルーリボン賞を受賞してます。


主人公のジュン(吉永小百合)の家は貧しいうえに、

子供が生まれ、父親は会社をクビになってしまう。


ジュンは明るく前向きな中学生だったが、

金銭的理由から高校進学に悩んでいた。


弟とその友達3人組も、

やんちゃながら家計を助けるためにいろんなことをしている。


さまざまな困難がジュンとその周りに降りかかるが、

それでも明るく生きていこうと決意する・・・


貧困の意味、教育の大切さを自然なタッチで語りかけてきます。

牛乳を盗まれた牛乳配達の少年が泣き叫ぶのを、

盗んだ少年らが舟の上からそれを見ている。

貧困の意味を端的に表す名シーンだ。


父親役の東野栄治郎の酒乱ぶりもいい。

昔気質の職人で、自動化された最新設備にはついていけない。

再就職が決まって娘から初めて酌を受けるシーンも印象深い。


時折はさまれる朝鮮人差別問題や、

北朝鮮帰還事業を肯定的に描いている部分など、

時代とはいえ、現代にそぐわない描写もある。


それでも吉永小百合の魅力全開で、

すがすがしい印象の残る作品となった。


決して大作じゃありませんが、

観て損はしない作品だと思います。


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