『虚栄のかがり火』原題:The Bonfine of the Vanities
1990年度(米) ブライアン・デ・パルマ監督作品
興行的にこの作品は、
シャレにならないくらい大惨敗したらしいです。
デ・パルマ監督も再起不能寸前まで追い込まれたらしいです。
トム・ハンクス、ブルース・ウィルス、
メラニー・グリフィス、モーガン・フリーマン、
さらには「アマデウス」でオスカーを受賞した、
F・マーリー・エイブラハムまで豪華出演陣。
この人たちのギャラだけでも、すごい金額になるでしょう。
エリート証券マンのトム・ハンクスが、
愛人のメラニー・グリフィスとドライブ中に、
黒人青年をはねてしまい、
妻や子供、さらには家まで失い転落していく。
この事件をかぎつけた新聞記者のブルース・ウィルス。
人権問題にしようとする黒人牧師、
市長選挙が控えている検事などが、腹の読み合いをする。
いろんな人間の思惑が交錯するなか、
絶体絶命のトム・ハンクスは・・・
というお話で、
興行的に失敗したのも理解できちゃいます。
原作は1980年代を代表する重要作品とのこと。
原作は未読ですが、映画版とはかなり違ったものになっているらしいです。
オープニングの長回しワンカットで、
主人公の性格や環境を分からせてしまうあたりは、
デ・パルマらしい熱っぽい描写が見られ期待しましたが、
そのあとの展開がらしくない平凡な展開。
ラストの裁判官の説教も、
ありふれていてつまらない。
デ・パルマ史上、
最高の材料(原作・キャスト)をもらえたにもかかわらず、
一体どうしちゃったんだろう。
デ・パルマ監督の参考資料としての価値が、
かろうじて見られる程度の作品です。
残念!!
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