暗黒街の顔役 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます




暗黒街の顔役』 原題:Scarface
1932年度(米) ハワード・ホークス監督作品

昨日はフランスの暗黒街を描いた、
現金に手を出すな
をアップしたわけですが、今日は本場米国製。
今観てもこのジャンルの最高峰においてもいい作品、
「暗黒街の顔役」です。

舞台は1920年代。
シカゴのトニーは、ビール売りの密輸をしてしのいでいる親分の用心棒をしていた。

このトニー、とにかく気が短く、
冷酷非情、そして野心満々の男だった。



裏切りや脅迫で次第に上り詰めていくトニー。
遂には親分まで暗殺してしまう。

トニーは窓の外に見える旅行者の看板、
「世界はあなたのもの」
を実現させるために上り詰めていく。

妹に対しては、兄妹の間柄を超えた偏愛をしており、
妹と正式に結婚の約束をした自分の弟分をも怒って射殺してしまう。

そうしているうちに、この屋敷に数十人の警官がやってきて、
トニーを包囲してしまい、
ここから映画史にのころ銃撃戦が始まる。

原題のScarfaceとは、顔についた傷のこと。
1983年には舞台をマイアミに変えてアル・パチーノ主演、ブライアン・デ・パルマ監督で、
リメイクされています。


ついに行き場をなくして、一人銃撃戦を戦うシーンは、
本当にすごい迫力。

車同士で打ち合いになるシーンがあるんですけど、
そのシーンでトニーが
「タイヤを狙え、タイヤだ」
と叫ぶシーンがあるんですが、
このシーンは昨日アップした「現金に手を出すな」に見事にオマージュされています。

とにかく裏切りに次ぐ裏切り。
自分以外は誰も信用できない。
コッポラの「ゴッドファーザー」より非情で冷酷です。

直接描写だけでなく、
いろんなものを使って
(例えば葬儀社の十字の影)
象徴的に物語を見せることも意識しているようです。

これぞギャング映画の決定版。
昨日の「現金に手を出すな」とは味が違います。
現金に~が高級なコニャックの水割りとするなら、
こちらはバーボンのロックです。

一見をお勧めします。
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