『パリは燃えているか』原題：Is Paris Burning
1966年度（仏＝米）ルネ・クレマン監督。
ナチス・ドイツ敗色の色が濃くなり始めた1944年８月。
レジスタンスと自由フランス軍によるパリの解放を描いた作品。
アメリカ軍の挿話の脚本にフランシス・F・コッポラが携わっている。
作品は主にナチス・ドイツに抵抗するレジスタンスの視点で描かれています。
もちろん、ナチス・ドイツによる蛮行も描かれるのですが、
パリを統治する任務を与えられたドイツの将軍が、
ヒトラーのパリを焼け野原にする命令に対して躊躇するところが面白い。
見所は、海辺やジャングルではなく、
パリ市内での市街戦。
2000年の歴史を持つ都市パリ。
人間たちの蛮行を上から見ているような演出は、
あたかもこの作品の主人公はパリの都市そのものだと語っているよう。
カーク・ダグラスやイヴ・モンタン、ジャン・ポール・ベルモンド、アラン・ドロンら、
オールスターキャストで描いていますが、
ヒロイズムやミリタリズムのかけらもない。
あるのは自由を求めるクレジットされていないようなたくさんの人たちの思い。
ドイツ軍が降伏したあと、無人の司令室に響く
「パリは燃えているか」というヒトラーの怒号は、
映画史に残る名セリフ。名場面だと思います。
オススメです！
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