金原ひとみ原作。
第130回芥川賞を受賞した作品を、吉高由里子主演にして映画化。
蜷川幸雄監督作品。
『蛇にピアス』2008(日)
久しぶりに日本映画のレビューです。
痛みを感じている時だけ生きることを感じる少女ルイ。
スプリットタンという先の割れた舌を持ち、全身刺青だらけの少年アマ。
サディスティックな彫師シバ。
都会の片隅の吹き溜まりにいるような3人。
アマのスプリットタンを見て人体改造に興味を持ったルイは、
シバの店で舌に穴を開けピアスを入れる。
ルイとアマはなんとなく一緒に暮らし、なんとなく付き合っている。
そんな彼女はさほど抵抗もなくシバにも抱かれる。
そんなある日、ルイとアマの二人の元に悲劇的な事件が起こり、
そこから3人の運命は大きく動き出し・・・
吉高由里子が大熱演でしたね。
彼女の魅力で最後までもったという感想です。
曖昧という形容詞が(よくも悪くも)合う作品だと思います。
個人的には、シバの持つ猟奇的な性格をもっと深く切り込んで欲しかったのですが、
アマに対する嫉妬と歪んだ愛情の描写は上出来だと思います。
ただ僕は痛みは「痛い」と感じる方なので、
凝視するのが辛い場面が多いのには参りました。
でも吉高由里子ちゃんは◎
今後、もっとビックになりそうな予感・・・
がちゃん