ウディ・アレン作品には彼が自分で出演してコメディ色を強くした作品と、自らは出演しないでシリアスな内容を描いた(インテリア
など)作品があるが、この作品は後者です。
が、最後に何か希望を抱かせてくれるのは毎度のことながらうれしい。
1988年度(米)
ウディ・アレン監督作品
『私の中のもうひとりの私』
(原題 Another Woman)
主演は、姉御肌的なイメージの強いジーナ・ローランズ。
彼女が表向きは気丈に見えるが実は内面に深刻な悩みを抱えているという難しい役を見事に演じています。
共演がミア・ファロー、イアン・ホルム、ブライス・ダナー、ジーン・ハックマンなど豪華版。
でも、全員が前に出すぎていないのがいい。
作品としてのハーモニーを大事にしていると感じました。
大学の哲学教授のマリオン(ジーナ・ローランズ)は、ニューヨークの下町にアパートを借りて執筆活動中。
ある日、少し疲れて居眠りをしていると、隣の部屋から声が漏れ聞こえてくる。
隣は精神分析医だった。
声は、分析医に自分の悩みを告白しているホープ(ミア・ファロー)の声だった。
ジーナの生活は、再婚した夫(イアン・ホルム)との生活も実に良好で、娘ともよい関係が続いていると信じていた。
しかし、実は過去の人間関係を整理できておらず、自分が信頼を寄せている人物も自分と距離を置いていることを知ることになる。
隣の分析医から聞こえてくるホープの告白が、次第に自分の苦悩と重なるようになり・・・
この主人公は、実に絶望的な思いを抱くようになっていきます。
しかし、あることがきっかけで、ちょっとだけ生きる希望を見出します。
それも、思いがけない人間の一冊の本によって。
内容的には比較的重いかもしれませんが、この作品もウディでしか描くことの出来ない傑作です。
最後には人間賛歌になっているところが素晴らしい!
未見の方は、ぜひどうぞ!!
がちゃん
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