ウディ・アレンの誰でも知りたがってるくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます


あの時の映画日記
この作品が日本公開されたとき(1981年)は、、ウディ・ブーム。

そのブームにあやかって公開された、


1972年度(米)

ウディ・アレン監督作品。

『ウディ・アレンの誰でも知りたがってるくせにちょっと聞きにくいSEXの全てについて教えましょう』


全七話からなる、きわどい題材をジョークで料理しているこの作品。

ちょっと泥臭いですが、後のアレン作品につながる部分も垣間見られるオムニバス作品です。


第一話「媚薬」

中世のお城で、道化師のアレンが王妃に媚薬を飲ませ事に及ぼうとするが、王妃の貞操帯が外せずどうしよう・・・というお笑い。

ハムレットをパロディにしています。


第二話「ソドミー」

ジーン・ワイルダー扮する医師が、ギリシャの羊飼いが連れてきた羊に夢中になるお笑い。


第三話「エクスタシー」

新婚のウディの奥さんは不感症。が突然発情し所構わずやたら始めてしまうお笑い。


第四話「女装」

題名そのまんま。娘の婚約者一家を訪れた男が女装をするお笑い。


第五話「変態」

テレビの視聴者参加クイズ番組で、変態ぶりをあてるお笑い。


第六話「ボイン・パニック」

相棒と一緒に、マッド・サイエンティストのすむ館を訪れ、SEX研究の犠牲にされかけた挙句脱出。

館は爆発を起こし、その異変で巨大化したシリコンのオッパイが暴れだすお笑い。


と、ここまでは開眼前のウディ作品というべきもので、とても上位にはおくことが出来ませんが、

傑作なのが、


第七話「ミクロの精子圏」

今、まさに行為の真っ最中。

頭の中の管制司令室で指揮をとる、バート・レイノルズ。


勃起中枢の機関室で汗まみれになって勃起不全を避けようとする機関員達。


待機しながら初出撃の不安を語る落下傘部隊のような精子たち。


その多くの精子たちの中にメガネをかけたウディ精子もいる。

彼は、子宮に到着どころか”コンドーム”などというゴム袋に入れられて捨てられてしまうという噂を話す。


「良心」なるゲリラ部隊が登場したりいろんな困難が立ちふさがるが、いよいよ出撃!

ところが・・・


と、これ一本だけ独立させて作っても面白かったんじゃないかと思える傑作。

女性が観たらどんな感想を持つのでしょう?

きっと「男ってバカね」の一言で終わっちゃうんでしょうね。

でも、男はそのバカな事に必死なんですよね。


こんな題材を、ドライな感覚で仕上げたアレン監督に拍手!!

ただ、前述したとおり全体としては泥臭くて上位に置けないので、期待に胸膨らませて観ると、

肩透かしを喰うかも。


アレン作品だと気負わずにお気楽に御覧下さい。


がちゃん

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