毎年肌寒くなり夢に見る君は規定外色のマフラーを巻いていて

「昔お母さんにもらったの」そう言って傷が滲んでも笑っていた


街路並木に沿って二人は歩いていた 話題はゲームのYouTubeだった

君の子供っぽく吐く息は白でもう少し一緒にいたいとせがんだんだ


遠い冬の陽射しに届くまでどれくらい愛し合い手を伸ばせばいいの

一体あとどれほど二人の間 孤独を育ててしまうの


だからあの時僕は死のうと思ったもう二度とこんな綺麗な日に

帰れないと気付いていたから「切なさで消えてしまう生き物なの」


春を試したくて雪解けを待つ 君は寝る前に半袖を着て

「まるでお父さんみたいに抱いて」そう言っていつも僕を困らせた


今年初めての雪に見惚れて静かにはしゃいでた君はどこへ行ったの

とても心地良い黙りも 気まずさになってしまうの


それでも君と息をしたいからまだ思い出すだけで幸せな記憶を

抱えて前を向いて歩けるさ「温もりを分かって生きていけるだろ」


何でもいいんだ でも誰でもいい訳じゃなかった


だからあの時僕は死のうと思ったもう二度とこんな綺麗な日に

帰れないと気付いていたから「切なさで消えてしまう生き物なの」


それでも君と息をしたいからまだ思い出すだけで幸せな記憶を

抱えて前を向いて歩けるさ「温もりを分かって生きていけるだろ」