大好きな黒崎あつし先生の新刊です。


  再婚した母親が新婚旅行に行っている間だけ、居候させてもらう予定の鷹取

  聡一の屋敷に到着した高校生の純。そこで突然、使用人の前で聡一から

  「いずれ自分の妻になる人」とだと紹介されてしまい――!? 本人の戸惑いを

  よそに、周囲は「奥様」として純を扱いだして……。クラスメイトの未希が心配

  する中、純の鷹取家での「嫁」としての生活が始まるが!?


↑背表紙あらすじより↑


サッカー一筋少年・純。怪我をしたためサッカーをやめてはいるけれど、チームプレイに慣れているせいか人見知りせず、さっぱりしていて、自分のことはきちんと自分でできるしっかり者。

これまたしっかり者の母に女手ひとつで育てられた素敵な子です。

大切な母が再婚し、新婚旅行中だけ母の友人の聡一の家に引き取られることになりましたが、そこは大豪邸……メイド服を着たメイドさんやら執事さんやらがいて……。

母が発した「お嫁さんとして大切にしてね」という冗談をそのまま引きずって、聡一は自分の奥さんになる人だと純に接してきて、使用人たちもそれを真に受けて純を奥様扱い……。一人で何でもしてきた純は、自分に過剰に世話を焼く使用人たちにキレ気味です。

そんな奥様的生活にキレる純の様子や、どうやら冗談で「将来の奥さん」と言っているのではないらしい聡一の「純ラブ~ドキドキ」な様子が読みどころです。

純の前では常にニコニコな聡一が、実はクールで長年一緒にいる使用人たちにも笑顔を見せたことがない人物だという……純だけが特別~という態度がすごくツボ。純のことがラブすぎて純に触れる時には指が震えちゃう……そんな純情な面も見せてくれるんですよ。ツボ~。

そんな聡一のラブラブな態度にどんどん態度を軟化させる純の心の変化や、しっかり者でいなければならなかった純を大きく包み込もうとする聡一のラブ、そして、仕事でやり手な聡一が純を自分のペースに巻き込んでいく様がグーです。

かなり気に入った作品~。

気が強いしっかり者な受、受に一途でひと癖ある攻、ひとつ屋根の下ものがお好きな方は是非どうぞ。


あ、この作品のもう一つ注目すべき点は「お嫁さんになりたい」の未希が登場するところでしょうか。大好きな作品のキャラなので、思いがけない登場にうきうきしながら読みました。作品の最後にSSがおさめられていて、そこで未希と純の自分の家のペットの可愛さ披露会(?)があるのですが、そこがこれまたツボでした。未希の唯一の弱点はそこだったか……。

「旦那様なんていらない」だけでも十分楽しめますが、未希のことが気になったら是非「お嫁さんになりたい」もお読みくださいね。

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