遅ればせながら、ようやく感想アップです。


こちらの作品の主役は、「Pet Lovers」シリーズの要である社長の仁摩。とはいっても、他作への登場は「秘書とシュレディンガーの猫」だけ……ですよね。スミマセン、ちょい記憶があいまい。

が、シリーズ前作の「猫」に出ていたのはちゃーんと覚えていたので(あの目立つ男を忘れたとしたらヤバいですよね……)、とりあえず「猫」を読み返してからこの「蛇」の感想を書こうと思っていたのです。そしたら、気まぐれな「猫」らしく、どこかに「猫」は遊びに行ってしまっていたらしく――つまり、本がどこにいったか分からなくなっていたのですねぇ。

そのうち感想を書くのをすっかり忘れてしまっていた、と。

で、今日「猫」発掘に成功。ようやく感想を書けます。


今回はちょっとネタばれ気にせず感想を書きますので、未読の方はご注意を。


「秘書とシュトレンガーの猫」に華やかで金持ちで鷹揚で食えない男として登場したのが仁摩でした。

そんな彼がメインのこのお話、今まで謎にされていた「Pet Lovers」の内部のお話が興味深かったです。


問題児のペットの教育……というかしつけか? をすることになった社長の仁摩。その問題児の「蛇」高巳杏二は本当にご主人さまの言うことを聞かない~~~。……しかたないか、蛇なんだから。

ゴーイングマイウェイすぎる杏二にガツンとダメージを与えてやろうと出す課題――気難しい伯母との高級料理店での食事会や、Pet Loversの人気の猫――アッチ方面がお得意なネコ――との行為もばっちり予想以上の結果を残してくれちゃうし……。


そんな中、体調を崩した仁摩は入院するのですが、退院して帰宅すると、これまでとはえらく違う態度の杏二が。この杏二がツボでした。

蛇から大きなワンコに大変身ですよ。

私的にはこちらのキャラのが好きですよ~。尽くし系攻。ワンコラブですよ。


この杏二や、最近仁摩に連絡を寄こし始めた昔の恋人たちが持ち込んできた問題やら、特殊な仕事をしていることが原因で巻き込まれやすい事件――それと仁摩はどう対峙するのか? というところが読みどころ。スリリングな展開や、それに対する仁摩の凛々しさが魅力です。


そして、鷹揚でペットたちに優しい頼れる仁摩の、強いだけでない部分――「Pet Lovers」を始めるに至った心の中に巣食う寂しさ……そこが切なくて。切ない系のお話好きな方におススメです。


また、カラダを売ることもあるこの「Pet Loves」を舞台とするだけあって、ムフフシーンもあり。

いろんな要素がある、読みどころ満載のお話です。

ちょこちょこシリーズ他作のキャラが登場するところもシリーズファンにはたまりませんよね! 「猫」、「犬」が今も幸せに暮らしている様子が知れて嬉しいです。


が。

別にシリーズ他作をよんでいなくても全然オッケー。シリーズのどれから読んでも全然オッケーですよ。

未読の方は、気になるキャラが出てくるお話からどうぞ。





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