森本あき先生の「官能小説家」シリーズの最新刊です。


  「緊縛ものの名手」として熱狂的なファンを獲得している官能小説家・

  綺羅清流を名乗る左京は、鈴蘭の家の離れに住んでいる。そして鈴蘭は、

  無口な左京が表舞台に出る時の「身代わり」をしている。大好きな左京には

  小説だけを書いていてほしいから、編集者とのやり取りも雑誌の取材も

  ぜんぶ鈴蘭の仕事。一方通行の気持ちでも鈴蘭を必要だと思ってくれる

  ならそれでいい。それに実際に縛って確かめたい時だけ左京はセックス

  してくれる。でも鈴蘭の身体は開発されきって、左京の愛がなくても左京の

  愛がなくても感じてしまう。

  ねえ左京、いつまでぼくを抱いてくれるの?


↑背表紙あらすじより↑


シリーズ前作「感傷小説家は恋愛中ドキドキ」でパーティー会場のシーンで出てきた綺羅清流がメインのお話です。

紅葉に優しく話しかける、奇抜な服装をした清流――紅葉がその服装の割に話すことは普通で、「どうしてこんな格好をしているのだろう」と思うシーンがありますが、その謎が今作で明らかとなります。

実は紅葉と会ったこの清流は替え玉・鈴蘭だったのです!!

大好きな左京が官能小説家になりたいと望んでいることを知った鈴蘭、両親に愛されることなく育ち、縁あって鈴蘭の家に引き取られた左京は人づきあいが苦手なこともあり、左京のために表舞台での面倒事を一手に引き受けます。

ただひたすら大好きな彼のため。

いくら自分の気持ちを告げても想いに答えてくれない、けど、大好きでたまらない彼のため。

すごく健気に左京を想う姿がたまりませんよ~。

そんな健気で可愛い鈴蘭のことを左京はどう思っているのか!?

小説家という言葉のプロなのに、自分の感情表現はあまりしない左京の心の内、それと、仕事絡みとはいえ、鈴蘭にエロいことをする左京の様子が読みどころです!!!


さて、↑でも書きました、鈴蘭が清流のフリをして人前に出るときに奇抜な格好をする理由もきちんと明かされますよ。

そこには鈴蘭の姉たち――パワフルで鈴蘭で遊ぶハタ迷惑な姉たちの存在があります。

この強烈な姉たちの存在もこの作品のオイシイところ。困らせられる鈴蘭が楽しいです。


健気な受と、感情が読めない攻、小説家もの、いろいろな楽しいキャラが出てくるお話がお好きな方は是非どうぞ~。

シリーズものですが、これ単品でも全然オッケーだと思います。

が、この作品が気に入ったら是非他作もどうぞ!!


この新刊を読んで、すぐに清流登場の「官能小説家は恋愛中ドキドキ」を読み返しました。

この感想を書くために、読み返した方が良いだろうなぁと思ってのことだったのですが(えらい、勉強熱心~と自画自賛……アホ)、1冊読み返すとそれよりも前の作品も読みたくなりました。……結局自分が楽しんでいるだけじゃん!!!

エロティックでラブに溢れている、甘甘なお話たちです。

未読の方は是非どうぞ!


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