遅ればせながら、読みました~。
本が出された当初、水上ルイ先生の航空会社ものが立て続けに出され、「また航空会社もの~?」と食傷気味でゲットしなかったのです。ようやくそういう気持ちも納まったところで、たまたまこの本をゲット。
新人さんということでちょい期待も薄れがちだったのですが、予想以上に楽しませていただきました!


  末雪朔は入社した航空会社で、幼馴染みで“憧れのお兄さん”の山際真人に

  10年ぶりに再開する。ところが有能なパイロットとして華々しく活躍する

  真人は、なぜか昔とは違い朔に対し素っ気ない態度。困惑する朔ですが、

  ある日機内トラブルに巻き込まれた朔を真人が助けたことから、真人の

  態度ががらりと変わり…? 「どうしてそんなに色っぽく育ったんだ……

  我慢できなくなるだろう?」 美形パイロット×新人キャビンアテンダントが

  贈る、恋のフライト・プラン登場!


↑背表紙あらすじより↑


以下、ネタばれありの感想です。ご注意くださいませ。


小さな頃に可愛がってくれた大好きな年上のお兄ちゃんと再会! が、彼はそっけなくて、主人公の朔は淋しい想いをしています。冷たくされる度に委縮してしまっていくし。

けれど、そのお兄ちゃん・真人は冷たいってだけじゃないんですよね。

新人キャビンアテンダントとして勤めることになった朔に渋々ながらも自分の住むマンションの一室を提供したり、アテンダント経験のある後輩を入社前に紹介して心得を教えるように頼んでくれたり。

接触はしないものの、か~な~り朔のことを気にかけているのです。

冷た~い!と思いながら読み進めていくうちに、そういう真人の朔に対する特別さ加減がちょいちょい見えてきて、そこがツボでした。

そして、朔の危機には必ず助けてくれる! 顔はいい、お金も持ってる、頼りになる、見事な攻っぷりです。

が。

ニブニブな朔はそういうのには気付かない!

自分は真人にお兄ちゃんに対する以上の感情を抱いていることに気がつきますが、真人には恋人が? 真人は自分のことを子供扱いして保護者のようにしか想ってくれてない? とか、いろいろと悩みはつきません。

たまに気持ちが爆発して、冷たい真人に対して委縮してしまってた朔が気持ちを爆発させるのですが、これがすごく可愛いです。

そんな可愛い朔に対する真人の気持ちが最後にあますところなく楽しめるのがこの作品の魅力です!

「あのシーンで真人はどう思ってああいう発言したのかな?」と(予想はつきながらも)抱いていた謎が、きちんと最後に回収されているところが良かったです~。

甘甘なお話、ステキで冷たい年上が実は甘甘さん、一生懸命だけどちょいトロくてニブな受、そういうのがツボどころの方は是非~。


また、出てくるキャラがこれまたいいです。

朔と真人の気持ちを知りながらからかうように振り回しているあの人とこの人がツボでした。

読んでいる最中に、「こいつら、実は……」と思っていたのですが、それが見事ビンゴだったのも嬉しい!


あとちょい思ったこと。

ここ最近のルビー文庫のお話は、いかにも次につなげようっていうキャラが出がちですが、そういうのがなくて、すっきりしていて良かったです。

いろんな「いかにも」キャラが出てくるお話も楽しいですが、あれもしつこいと萎えますからね。

余計な欲なく、この作品に目一杯力を注いだって感じが、新人賞応募作として好感が持てました。

ドロドロしたところがなく、明るいところも良いです~。


あ、ルビー文庫のマイレージが2点分付いてるのもお得だし(苦笑)。

気になる方は是非どうぞ~。


誘惑のフライト・ロマンス (角川ルビー文庫 121-1)/夏目 もも
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