- 大好きな水瀬先生の新刊です~。
- タイトルから「コミカルな作品~?」と思っていたのですが、ビンゴ! でした。
演歌の重鎮、作詞家渚清十郎の弟子である夏深草平の夢――それは今を
ときめくアイドルユニットMeteorの流こと小野町隆盛に、自分の詞を歌って
もらうこと。ついに積年の想いを胸に隆盛に詞を捧げたところ、いきなりメガネを
奪われるは人前では外すなと命令されるは、なんだか俺様な要求の数々。
さらには草平の名前を古典「百夜通い」の”深草少将”にかけて”小野小町”の
自分のもとへ百夜続けて詞を持参しろと言い出して!? 隆盛は気づいて
いないようだけど、実は二人の間には幼い頃に果たせなかった約束が
あって……。
↑背表紙あらすじより↑
以下ネタばれあり感想。ご注意くださいませ。
水瀬先生の作品は、おっとり気品ある天然受ってイメージがあるのですが、今回は可愛い天然ちゃん。
俺様アイドルの流からの命令を守り、せっせと毎日詞を持って彼の元に通います。
その姿が可愛いのですよ~。「うわ~、間に合わない~」とワタワタしてるところがもうっ!
律儀で健気、控え目で可愛い草平にクラクラです~。く~っ!
おまけにダサダサメガネを外したら美少年(19歳ですが)、お決まりな設定もツボでした。
で、お相手の流ですが、イメージはサムライという、クールで無口なアイドルさんです。無愛想なところがいい~と騒がれるタイプです。
俺様な態度で草平にいろいろ命令するくせに、草平のためにいろいろ手を回しちゃってて、作品の始めの頃から「これは草平のことが……
」と思わせるのですが……
お相手が天然ちゃん!
ところどころ流の気持ちが分かってもいいようなシーンも、見事にスルーしちゃってます!
草平が振り回されているようで、実際振り回されているのは流でした……。
さて、この二人、実は子供の頃に出会っていて、草平が演歌の作詞家を目指したのは彼の影響。小さな頃に交わした約束を果たすため、草平は頑張っているのですが、流は草平のことを覚えているのか?ってところが読みどころのひとつです~。
そして、百夜通いでのいろいろなトラブルを乗り越え、草平は流の元に通い続けられるのか?ってところも読みどころ~。
とはいえ、やはり読みどころは天然ちゃんっぷりなところ! 天然ちゃん好きな方は是非~。
もう1編収められていて、そちらは流視点で描かれています。攻視点好きな私にはたまらない~。
「あの時はこう思った」とか、流が企んだいろいろなことが分かるお話で、本編で「こうなんじゃ……」と思っていたことの答え合わせができて楽しいです~。
また、草平に対して超甘甘メロメロな流がツボでした。
出てくるキャラも良いですよ~。
王子様な容姿なのに笑い上戸な流の相棒の誠や、クールでデキるマネージャー・鈴木さん(こいつらの関係も明らかに怪しい……)、草平の師匠・渚先生とか、優しくて個性的でグーです。
明るくて楽しくて甘甘なお話好きな方は是非~。
天然ちゃん受好きな方は是非是非是非~!
俺様が振り回されてるお話好きな方も!
おススメです~。
追記:
百夜通いってのがキーワードとなっているお話なんですが、古典好きな私にはか~な~りツボでした。
深草少将と小野小町の哀しいお話なのですが、これになぞらえられたキャラの名前を使うところがうまい! このお話のように、願いを叶える為に通い詰めるって設定がいいです~。
流が「百夜通え」と命令するのを健気に(ていうか、すごく喜んで)通う草平がいいし、それを望んだ流の「俺に夢中になれ~、俺のことばっかり考えろ~」って気持ちがこれまた良いですよね。
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