以前「だからおまえは嫌われる」をご紹介した時に、こちらの作品もご紹介するとかぬかしときながら、感想を書くのを忘れていたので、遅くなりましたが感想をば。


この「太陽の恋人」は、「だからおまえは嫌われる」に出てくる、入間の弟子(アシスタント)の悦郎と、プロデューサーの鳴沢がメインのお話です。

ノベルス版の発刊は「だから~」の方が前ですが、「太陽の恋人」に収められている「風とライオン、きみとぼく」や入間が出てくる「トシウエの恋人」の方が雑誌掲載・ネット掲載が先。(「風と~」は先生の投稿作品なのだそう)

なので、「だから~」の方がスピンオフ作品となるようです。


  「水城(みずき)が好きだよ。ガキの頃からずっとオレのつがいの相手は

   水城しかいない」

  精悍で野性的な6歳下の幼なじみ・悦郎は、水城にとって眩しい太陽の

  ような存在だった。しかしある日、悦郎は激しく真摯な眼差しで、水城を

  求めてきて――!

  熱い腕に抱かれ、死ぬほど幸福で。男同志だから、大人の自分が彼を

  拒むべなのに……この恋の行方は!?


↑背表紙あらすじより↑


以下、ちょっぴりネタばれあり。


悦郎21歳、鳴沢水城が27歳の時のお話が、「風とライオン~」の内容。

水城視点で、幼なじみの悦郎から求められ、関係を結んではいるが、彼が自分へ向けている想いは保護者を慕う想いを間違えたものなのではないか、と悩む姿が描かれています。

お互い親が働きに出ていた鍵っ子だったため、6歳年上の水城が悦郎のご飯を作ってやったり世話をしていました。そんなこともあり、水城は悦郎を保護者のように優しく見守っています。が、彼に向ける気持ちはそれだけではなくて……。

何より大切な悦のため、恋を終わらせるべきか苦しむ様子が、ハーフの子供・モモを連れて実家に帰ってきた姉、女手一つで育ててくれた母との、ちょっとギスギスした家族間の様子と併せて描かれています。

「だからおまえは~」と比べると、しっとりとしたお話です。

悩み苦しむクールビューティー年上受さんがステキで、年下攻も甘えん坊でガムシャラでこれぞ年下攻!!って感じで、すごくいいですよ~。


その次に収められているのが「トシウエの恋人」。

こちらは悦郎視点で描かれた、「だからおまえは~」の入間との出会い編。

入間と水城の過去が明らかになったり、悦が入間のアシスタントになる時のエピソードが楽しめます。

入間ファンの方、是非~。

そして、水城の策士っぷりがステキです。クールビューティー+策士……なんて魅力的な組み合わせ。


そして、表題作「太陽の恋人」は「風とライオン~」から10年後のお話です。

悦がカメラマンとなって、水城はプロデューサーとして活躍中。

お互い忙しくて一緒にいれなくてちょっと淋しいけど、相変わらずラブ~ドキドキな彼らの様子が楽しめます。

「風と~」の頃は3歳だったモモも中学生となり、水城と恋について語ったりしてるシーンも良いです。

カップルたちが年を経てもラブラブな様子を読むの、大好き~。


私的には大好きな作品なのですが、ビブロスから出た本なので現在絶版、古書店でしか手に入らない。

「だからおまえは嫌われる」が売れたら、こちらの作品も文庫化? しないかなぁ。