……読んでますよ、感想書いてませんがこの作品。
大好きではあるけれども、その蘊蓄を読んでも名前が覚えられない病
に冒されている私には楽しいながらも苦行。何度も「これ誰だっけ?」と
読み返し読み返ししてます。
けど大好き。
読むたびに勉強になる作品です。
今回は諏訪大社の御柱祭・御頭祭の謎にタタルさんが挑みます。
で、普通感想を書くならこのお祭りのことについて語らなきゃならない
ところですが、ネタバレになりますし(言い訳)、私はちょい違う視点から
感想を。

以下諏訪の謎には触れてませんが、その他部分でネタばれ満載。
ご注意ください。


この作品で気になること。

それはタタルさんと奈々はくっつくのか?ということでしょう。

邪道な読み方ですが。

もちろんいろんな謎も殺人事件についても気になるけど、コイツらの行く末も気になる~。

そんな読者は私だけではないはず。

前作「九段坂の春」でタタルさんの初恋という衝撃的な話を読み、

「コイツも恋をしたのか……」とすごく失礼な感想を持った私。

恋愛なんて全然興味がないような彼の恋バナが出たすぐ後の作品で

こうきましたか!

なんと! タタルさんから奈々を旅行に誘うんですよ!

いえ、別に最初から二人きりで旅行に行こうなんて話ではないのですが。

いつものメンバーで諏訪に行こうってだけですが。

けれど、タタルさんからっ!

今までは誰かが言いだして何となく旅行、お出かけ、飲みに行くって

感じだったのに。

それだけでも衝撃だったのに(ていうか、そこが衝撃って本当に色気の

ないお話ですよね)、最終的には二人ででも行こうっていうのが。

タタルさんは諏訪のお祭りの謎を解くために旅行に行きたいだけかも

しれませんが、それなら一人でもいいはず。

それでも同行するってことは、奈々はタタルにとってかなりのポジションを

占めてるってことですよね。ですよね?

ま、諏訪では知人が同行しますので、二人っきりってことはほとんど

ありませんでしたが。

でも、この二人にとってはかなり進展を見せます。

一度諏訪を離れた二人が、列車の中でタタルさんが真実を悟り、

諏訪に引き返すところ。

ギャー、タタルさんが奈々の手をー。

それも、「きみがいてくれて良かった」と!

おまけに、思い詰めているタタルの肩に寄りそう奈々。

キャーーーです。

どうしたの、突然こんなに二人が接近しちゃって。

その前にも、タタルさんが奈々へだけの行動かと思っていた「興奮して

腕(肩)を掴む」を他の女性にした時に、奈々が引き離すとか、

微笑ましいシーンも。


あと、気になったのはタタルさんが奈々を「嘘を隠し通せない珍しい

人種」というところ。

タタルさんが奈々をどう見ているのかというセリフが出てくるたびに

ドキドキします。

で、このセリフですが、タタルさんが奈々に嘘がつけないという

だけの単純な意味ではないのかな、と。

そう感じたのは、「熊野の残照」を読み返した時のあるシーンから。

今回思いがけず二人の関係が(深読みしすぎかもしれませんが)

進展し、以前はどうだったのかなぁと思い、第三者の視点で

描かれた「熊野の残照」を読み返してみたのです。

今作では諏訪の知人たちがタタルと奈々が付き合ってると思い込んで

いることで、他の人はどうみてたんだっけ?と思い。

(あ、付き合ってるってことをタタルさんが否定しないっていうのも

いろいろと妄想を膨らませてくれますよね! 

否定しないのは面倒くさいだけ?

否定したくないから? それとも嘘がつけないから?

……妄想は続きます)

で、「熊野」の中で気になる表現が。

語り手である禮子は人とうわべだけで付き合うことを信条にしている

女性で、おまけに熊野と自分が係わりがあることをヒタ隠しに

してます。

なので、余計な発言をしないよう気を付けているのですが、

奈々の綺麗な横顔を見て、思わず発言をしてしまうというシーンが

出てくるのです。

この本を読んだ当初は熊野のついて深く知りたい彼女が

思わずしてしまった発言なのかと思っていたのですが、

奈々が「嘘を隠し通せない」何かを持っていることを表したのかも。

「九段坂」でも、奈々に事件について話すキャラが出てきますし。

他の作品でも意識して読むとこういうシーンが出てくるのかも

しれません。

他にも、今作でタタルさんが小松崎さんのくしゃみについて

「逃避行動の一種」と言いましたが、これも「九段坂」に出てくる事件がらみ。

「九段坂」の感想を書いた時、この作品が今後の作品に繋がって

いくのかもと書きましたが、すごく繋がってます。

タタルさんの「自分の命より」云々も出てきますし。

あ~、「九段坂」が気になり始めた~。

そして、他の作品も~。

うわ~、全部読み返したい~。恐ろしく時間がかかるけど~。

今、少しずつ読み返しているところなのですが、いい機会なので、

感想を書いていこうと思います。

いえ、大したことは書けませんが。

この私の内に膨らむ妄想を少しずつ吐き出さねば爆発してしまいそう

なので~。

この作品もいくらでも語れそうですが、きりがないのでこの辺りで。


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