久々の新刊感想です~。


  旨くて安いと評判の定食屋、いせや。大学生の公彰は、そこで

  働く竜一に「ほんま美味そうに食べるから」という理由で気に入られ、

  彼に構われながら夕食をとるのが日課になっていた。

  ある日、公彰は竜一が本気でお笑いの道を目指していることを

  偶然知ってしまう。

  芽が出ないまま、もうすぐ十年。

  ふだんは能天気にさえ見える竜一の思わぬ真剣さに、夢を持てない

  公彰は憧れを抱くようになるが……。


↑背表紙あらすじより↑


以下、ネタばれありです。ご注意ください。


久我先生と言うと、お笑いものが思い浮かぶ私。

今回もそういうサクセスものかなぁと思いましたが、「何でやねん!」や

「月も星もない」のキャラがちらりと話には出てきますが、

ピカピカした世界に飛びん込んでいった彼らとは違い、

まったく芽が出ずに必死になっている青年・竜一を見守る

公彰のお話です。

イマドキな容姿の公彰は、その容姿に反してすご~くお堅い青年。

生真面目で努力家で頭もそこそこ良い。

有名大学の1年生で、文句なしな子じゃん、と思いきや、

夢や好きなものがないということに悩んでいます。

普段はへらりとしている竜一がお笑いの道に進むため懸命に

なっている姿を見て、彼のことが気にかかるようになります。

しかし、公彰は憧れの目で見てますが、竜一は自分の進む道の険しさに

苦しんでいます。その姿に、これが普通の人なんだよね、と思いました。

「何でやねん!」やら「月も星もない」の彼らのように夢を追い続けられる

人はほんの一部。どんなに頑張っても夢を叶えられないひともいます。

このお話では夢を諦める辛さが書かれてますが、一握りの存在に

なれない人たちにもそれ以外の何か大切なものがみつかりますように

という温かな気持ちが作品から溢れています。

竜一は夢を叶えることはできなかったけれど、公彰という存在を

得て幸せ者だなぁと思います!


さて、真面目なことをちょいと書いてしまいましたが、辛さばかりの

お話ではないですよ~。

この本には表題作以外にも作品が収められていて、

そちらは攻視点。竜一のデレデレ~なお話です。

甘甘話のお得意な久我先生の本領発揮!

甘~い!

深窓のお嬢並に晩熟(おくて)でお堅い公彰を愛でまくる一回り年上の

男のデレデレさにかなりやられました。

恋慣れないながら、懸命に竜一に想いを伝える公彰が可愛い~。

そんな彼にムラムラしちゃいながらも、公彰のことを第一に考える

竜一の様子が良いです~。

そんな二人の初Hシーンが満載です。満腹!!

あ、Hシーン以外もよいですよ。

公彰がすごくしっかり者で、竜一を諌めたりするシーンもお気に入り。

ただ攻に守られている存在なだけじゃないところが良いです。

で、怒られてもデレデレな竜一……。しょうがないヤツだなぁ。

そんなバカなところも好きです。

そんなバカっぷりが竜一の友達・矢崎との会話にも表れていて、

そこもお気に入りのシーンでした。

この矢崎も気になる男です。毒舌男~。好きなタイプ~。


甘好きにはたまらないお話でした。おススメ!


で、満腹状態で作品を読み終えた……はずが、あらすじの後に

彼らの4年後のSSまで! 嬉しいおまけでした。


年の差カップルもの、健気な受、年下くんを甘やかしまくるデレデレな攻、

甘~いお話、夢物語ではないお話が読みたいと言う方におススメです。


それは言わない約束だろう (新書館ディアプラス文庫 179)/久我 有加
¥588
Amazon.co.jp