待ちに待ったフジミの新刊です~。
フジミについては以前ブログで感想を書いてますので、
シリーズ未読で興味のおありの方はそちらをご覧くださいね。
で、今回は超ネタばれありで、感想ばかりをだらららら~と書かせていただきます。


ということで、いつもの背表紙あらすじからの引用はなし。

「嵐の予感」ほかで収められている「雪嵐」に出てくる

圭VS悠季が詳し~く描かれた作品です。

今回の注目は、圭と悠季の夫婦喧嘩(?)の様子です。

この二人、今までいろんなことがありましたが、伴侶となってからは

こんなに大きな争いをしたことってありませんでしたね。

音楽的な対立ってだけでなく、圭の暴言に怒る悠季の姿が

描かれてますが、結構後々にも影響が出てきそうな事件。

悠季の音楽面での成長に伴って精神的にも強くなり、

今までのそれそれのポジションに変化してきたために起きた

この争い、ポイントは圭にあると思います。

これは、先日感想を書いた「恋人を悪漢からまもる十一の法則」でも

書かれてましたね。

圭は元々上に立つ立場、指揮する立場の人間で、それがデフォルト。

最初の頃、悠季に惚れ、猛烈アタックをしてましたが、圭がこんなに

下手にでるっていうのは、彼の人生の中では希有な出来事。

悠季をゲット後は、作品でも述べられているように、

彼を守る立場にいようと努めてきました。

つまり、一段上にいるんですよね。

で、悠季は最初の頃には彼に頼り、その後は彼の我が儘を許し、

彼に対してあまり強く意見をすることがなかったのに、

今回のコンチェルトでは自分の意見を言い放題。圭に反発しまくり。

それに対する圭の動揺ってすごく分かるんですよね~。

そう言えば、今までの二人の共演って音楽的なバトルってなかったですもんね。

メン・コンはまだ悠季は殻に閉じこもってた頃だし、

フジミのチャイ・コンは圭の実力が云々以前にオケ的に不足があったし。

圭が水をあけられたのも仕方がないというか、言い訳が立つ。

でも、その時、悠季が圭を挑発できるほどの成長を感じて、

圭がスランプに。

悠季の音楽的成長を感じるたびに、自分の腕の中から飛び立ってしまうんじゃ

ないかという不安に襲われてしまうのでしょうか。

この圭の心の動き、今回で解決したわけじゃありませんよね。

「恋人を~」で改めて述べられてますが、今度は圭が成長する番。

どういう展開になるか、注目です。


あと、悠季の音に対しての意見の部分を読んで思い出したのが、

圭がもともとは悠希の音を自分のオケの第一バイオリンとして

欲しいと願っていたこと。

福山先生の辛辣な発言で思いだしました。

だからどうしたってこともないのですが、非常に鋭いところを

ついた発言だったのかなぁと。

圭は悠季が離れていってしまうというあせりでの発言と

言い訳してましたが、本当にそれだけかなぁと思ったり。

これも気になるところです~。


さて、ハッピーな展開が好きな私としては、2人の演奏が成功した

ところをすごく楽しく読み進めました。

思い起こせば、最初頃のフジミの定演の成功シーンから始まり、

悠季の日コンでの演奏などなど、演奏の成功は常に私の愛すべき

シーンであります。何度も何度も読み返します。

気になったのは、以前に比べると、その演奏後の周囲の反応シーンが

少なくなってきていることです。

さら~りと書かれてますが、実際にはニコちゃんがすごく感激してるんだ

ろうなぁとか、福山先生もしかめっ面ながらも内心ホクホクなんだろうなぁ

とか、想像すると楽しい。

こののち書かれるお話の中で、福山先生があの演奏を思い出して

ニヤニヤしているシーンが拝めると嬉しいです。


で。

今回のもう一つの注目点は、圭の失言恩パレードでしょうか。

以前はもっと悠季限定ですが気配りのできる人間だったはずなのに、

今回はひどいですねぇ。

ま、お姉さんが「2人でおいで」と言ってくれたことに対する圭の発言は

分からないこともないんですよ。照れくさかったと思えば。

けど、夫婦の性生活の暴露は、ねぇ。

もともとM響の宴会ではそういう話題は当たり前っていうのも

あるのかもしれませんが、悠季の性格を思えば絶対許せないことって

分かっててもいいのに。

圭ちゃん!だめよ~って感じ。

そうそう、以前の体験を語るところで、ヨガる自分が受け入れられないって

いうのも、圭が常に人の上に立っていないと落ち着かないって

性格を表してますね。

最後にその体験を思い出してすごく反省したみたいですが、

圭ちゃん、最近「男前株」下がりまくりですね。

ま、私の中では笑い面で急上昇中なのでいいか?

けれど、ただでさえ「くさなぎ」が悠希の元にきて、あちらに愛情が

持ってかれているところなのに~。

しかし、悠季の「くさなぎ」への可愛がりようはすごいですね。

けど、ヴァイオリンを愛する悠季が、自分ために生まれてきた子を

可愛がる気持ちも分かります。

椹野先生のメス花シリーズで、攻めが受けに「前に俺らの子が欲しいって

言ったけど、やっぱりいらない。お前の愛情がそっちに持ってかれると

思ったら堪らん」というような発言をしてたのですが、

悠季も自分に子供がいたら超かまいそうなヤツですよね。

「くさなぎ」に夢中な悠季の様子に、ゲイカップルで良かったのかも~と思いました。


さてさて。

今回もいろいろと以前の作品と食い違う箇所がありました。

フジミシリーズでは定番なことですが。

あえて書きませんよ~。

なんか、そういうことをするのは私的にはちょっと……と思ってしまうので。

(マイナス面は書かないがウチのブログの信条!)

それを気にされている方もいらっしゃいますが(以前ネットで巡っていた時

そういうのを読んだことがあります)、その方はそういう愛情表現

される方なんでしょう。

ただ、私的には、悠季が圭を想う気持ちに似た想いをフジミに抱いてます。

マイナス面も含めて全部愛するって感じ?

ま、もうちょっと担当編集者さんも指摘しろよって思う部分も

ありますが。それがお仕事なんだし。

けれど、気になるところはありつつも、何度も同じ行を読み返しては、

悠季の喜びを一緒に噛みしめてニヤニヤできる、

私にとってはかけがえのない作品です。

私にとって、同じ行を何度も読んでしまうって行為は、

かなり読書欲が満たされている時の行為なのです。

こういうことができる作品に巡り合えてよかったなぁと思います。


さて、次はいよいよブリリアント・オケ×高嶺ですね。

あとがきに次こそは圭のカッコイイ姿が拝めるとのことだったので、

すごく期待!です。

いつ発売かなぁ。

今年は発刊サイクルプラス一冊という超ハッピーな年でしたが、

来年もそうなるといいですよね。

頑張ってください~、秋月先生。





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