プリズム文庫さんの小冊子フェアに応募するため、もう一冊対象書籍を
買わねば~と、あらすじなどをチェックしていて気になった本が
この「花嫁は十七歳」です。
ネタばれ含みますので、ご注意ください!


  五人兄弟の末っ子として生まれた桜子は、女子校に通う十七歳。

  だけど、彼女の正体は――男だった!

  娘が欲しかった母親によって女の子として育てられてきた桜子だが、

  母親の暴挙はそれだけにとどまらなかった。

  なんと、ウエディングドレス姿が見たいがために、自分の親友の息子と

  桜子を結婚させることに!!

  偽女子校生・桜子の新妻生活?!


何がすごいって、女子高生として生活していても全く周囲に疑問さえ持たれず、

それどころかお嬢様学校一の大和撫子と称えられる可憐な容姿と

桜子のたゆまぬ努力もすごいですが、

女の子が欲しいあまりに、男の子として生まれた桜子を見て、

自分似のその子を「女の子だ」と言い切り、女の子として育てきった母の

執念がすごい……。

すごく美人な桜子・母ですが、切れるとメデューサ化し、息子たちでさえ

逆らえない。すごく怖いらしい……。

企業人の桜子・父は、桜子・母を愛するあまり、彼女の思うように~とスルー

してしまうし。

で、桜子はメデューサ化を恐れ、結婚を断れない。

お相手・和彦に断ってもらえばいいんだ!と桜子は期待を抱きますが、

和彦にも断れない理由が。

こちらの母親は長距離ランナー並に彼を追い詰め、自分の望み通りにことを

運ぶ母。この見合いもその攻撃に負け、ノイローゼ寸前まで追い込まれての

出席らしい。

ちなみに、和彦は桜子が男だと承知済み。

和彦・母が、小説家の和彦ならキャパが広いから受け入れられるだろうとの

判断の上での人選らしい。

そして、その判断は当たりで、楽観主義の和彦はそれを受け入れてしまいます。

結局、母親に逆らえない二人は結婚することに。

それも、婚約期間をダラダラ伸ばして~と思っていたのに、和彦・兄が桜子に

一目惚れ! 生真面目な和彦は桜子を女の子だと思っている。

男とばれたらヤバいと、彼からの求愛をかわしているうちに、なぜか籍を入れ、

同居せねばならない事態に……。


……この作品のあらすじっていうか、面白さを語ろうと思ったら、ここまで

あらすじを書き続けてしまいました。

でも、これってほんのさわりなんですよ。

読みどころは、同居後の二人の関係です。

見合い結婚ということで、ラブ~ドキドキで結婚したのではない二人が、

2人での生活を心地よく感じ、それから互いのことを自然に受け入れる

ようになり……。

激情にかられて……とかではないけれど、だんだん夫婦となっていく様が

ツボでした。

ま、最後にはきちんと2人はラブラブになりますよ。

楽観主義で好奇心の旺盛な攻・和彦が、ノーマルでありながら桜子を

受け入れる様は違和感なく読み進められましたし、

桜子も女の子~な容姿ではありますが、ちゃんと男の子で(?)、

自分の生い立ちのためにいつも気を張って生きてきたのに、

和彦に鷹揚さに心を許し、楽に生きていけるようになるところが

すごく微笑ましくて良かったです。

そして!

なにより楽しいのが強烈な母たちの様子です。

オバサマたちには敵わねぇ……。

とにかく楽しい作品なので、是非~。




花嫁は十七歳 (プリズム文庫 wk- 5)/若月京子
¥580
Amazon.co.jp