これこそ「BL本 感想」に入れちゃいけない作品かと思うのですが……。
レーベルが講談社X文庫WHなので、赦して下さい。


この作品、もともとはミステリ系新書で発表された作品なので、

ちょっぴりミステリ風味です。

が、謎を解こうと思っちゃいけません。

その理由は……読めば分かります!


内容は……

法医学教室の院生となった伊月崇、先輩のミチルさん、

伊月の幼なじみで刑事の筧が事件の謎に立ち向かうというお話です。


  それらは全く不可解な事故としか思えなかった。

  目撃していた人々皆、口を揃えてそう言った。

  ――ある時は混雑した駅のホームで、ある時は黄昏の色に染まった

  坂道で、突如、彼女たちは死に向かって身を投げた。

  だが、それらの遺体には、世にも奇怪な共通点があったのだ……。


↑新書版の裏表紙のあらすじです。

上だけ読むとすごく怖そうですが、ストーリーのタッチは軽やかで、

すごく読みやすいですよ。

法医学というなじみのない分野で、分かりづらそうな印象を受けますが、

法医学教室の新人・伊月に丁寧に説明するという形を取っているので、

とても分かりやすいです。

社会や人の心の闇というちょっぴりハードな面を、キャラや会話の楽しさで

上手く中和してます。


で、キャラです。

主人公・伊月はビジュアル系の綺麗な容姿と乱暴な口調の持ち主です。

毎朝来るのが遅く、一見不真面目な雰囲気ですが、作品を読み進めるうちに、

彼の真面目で負けず嫌いな面や、優しい面が伝わってきます。

(巻を重ねないと分からないかも?)

伊月の先輩・ミチルさんはボーイッシュな雰囲気の、優しいアネキタイプ。

伊月の教育係のはずなのに、彼とどんどん事件に踏み込んでいってしまいます。

……こんな二人を抱えて教授、ちょっと大変そう。

で、最後の重要キャラは、伊月と法医学教室で再会した小学生時代の友人で

刑事の筧です。

立派な体躯に、男らしいながらもどこか愛嬌のある顔、刑事らしくない

優しい雰囲気の好青年。

伊月に心酔していて、BL要素があるとすると彼がその担当でしょうか。

はっきりは描かれませんが、ね。

でも、いかにも~な気になる発言がこの本の中にあるんですよ。

彼ら以外にも個性的なキャラが出てきますよ。

仕事ものって好きなので、かなりツボ!な作品です。

大好きなので、皆さんに強力にプッシュしたいのですが……

法医学ということで、それなりにブラックなシーンがあるので……。

法医学に携わっている椹野先生がクールに書かれているので、

私は全然気にならないのですが、そういうシーンが出てくるの、

どうしてもダメという方もいらっしゃいますもんね。

(私は出血とか見ても全然平気な人なので、普通の方がどう思われるのか

 分からないんですよ)

うーん、でも、すごく面白いので、是非読んで頂きたい!!

山田ユギ先生のイラストも素敵ですしっ!

以前ブログで5巻目の表紙が美しすぎると書いたことがありますが、

作品にぴったりですよ~。

↓の画像、三人の雰囲気が良く出てます。

お買い求めの際は、是非文庫でどうぞ~。


暁天の星 鬼籍通覧(1) (X文庫ホワイトハート)/椹野 道流
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