ようやく届いた新刊の感想です。

ネタばれ要素もありますので、未読の方は要注意!ですよ。


  世界に名だたる帝都ホテル。その格式ある正面玄関を任された

  麗しきドアマン・相模彰弘は、笑顔でゲストたちを夢中にさせる。

  ある日、ホテルを訪れた男は、久世グループ総裁、ホテル王・久世柾貴。

  久世の瞳に見つめられ、動揺を隠せない相模だったが、帝都ホテルの

  素晴らしさを伝えるため久世と同じ部屋で過ごすことになり……!?

  ホテル王とドアマンの恋は……?


タイトルにある「スウィートルーム」は、本来の「スイートルーム」と

甘い部屋=「スウィートルーム」をかけたのでしょうね、

確かに甘~い二人の関係を象徴するタイトルです。

(追記)

・・・と書いた後に再読。

文章中も「スウィートルーム」と表記してありました。

「スイートルーム」が正しい表記なので、てっきり↑のように

「スウィート」とかけた洒落かと思ったのですが……。

失礼しました。


↑に背表紙に書かれたあらすじを書きましたが、もうちょっと詳しく書くと、

久世は家族との思い出深い帝都ホテルの経営危機を知り、

ホテル存続に必要な資金提供するためにホテルに来ます。

そして、みんなのやる気を出させるために悪役を買ってでます。

相模は元のオーナーと父が懇意だったこともあり、

ドアマンという立場だけでなく、オーナーの片腕のような存在で、

なんとか帝都ホテルを残そうと、他の従業員とともにホテルをもっと良くして

いこうと奮闘します。

つまり! 私の大好きな仕事ものなのです。

おまけに、ワタシ、ホテルって大好きなんですよ。

そんなに数多くはありませんが、以前はホテルに泊まるために旅行に行くことも

あったほど。

なので、ホテルものっていうのもたまりません。

水上先生といえば、私の頭の中では「ゴージャス」と変換されるくらい

豪華なシチュエーションを描かれる方ですが、

今回も豪華で素敵なホテルでくらくらしてしまいました。泊まりたい~。

登場するホテルマンがみなプロ意識が高く、仕事もの好きとしては

大満足です。


さて、もちろん恋バナも大切ですよね。

水上先生の作品の特徴は、攻め・受け視点が交互に出てくるところです。

今回もその手法で話が進んでいきます。

見た目はクールな美人、けれど、内面は意外と熱血な相模が、

最初は反発心を覚えながら、けれど、次第に久世の人柄に惹かれていく様子、

容姿に恵まれたデキる男・久世が、白い制服に包まれた相模に一目ぼれ、

彼の内面を知るうちに、その想いが深まる様子が描かれています。

そして、ホテルの従業員からモテモテの相模を狙う輩も登場し、

ホテル再建に燃える姿とともに、そこも読みどころです。


以前ご紹介した「豪華列車は貴族の悦楽」もそうでしたが、

脇役として出てくる人たちも気になる人ばかりです。

相模の親衛隊のようなドアマン仲間、ソムリエのような若いキャラから、

クリーニング担当のおじさんとかまで出てくるのですが、

みんな相模ラブドキドキ(可愛がってるっていうのもあり)なんですよ。

特にソムリエさんが気になりました。

イラストでも彼が登場するのですが、ステキですよ~。

そして、笑えますよ~。……どんなだ。

今回の挿絵、水上先生の今までの作品の挿絵と趣が違って新鮮でした。

どちらかというと、今まではビューティホーな画風の挿絵が多かったんですが、

今回のヤマダサクラコ先生のは線が太いって言うか……

いやらしくはない生々しさがある感じです。

そして、コマ割りしてあるものがあって、マンガの1シーンを見ている感じなのが

新鮮でした。私は好きです。


あ、話が逸れましたが、こんなに気になるキャラが出てくるってことは、

人気があればシリーズ化も……?と思いました。

いえ、これは希望的観測ですがね。

だけど、ホテルっていろいろと問題や事件が起きそうですし、

シリーズ化もできそうじゃないですか?

一応この一冊できちんと終わっている作品ですが、続きが読みたいなぁ。


さて、読んでいて気になった点が一つ。

水上先生の作品も他作とのリンクがある場合がありますよね。

で、今作中にチョコレートショップが出てきたので、

「これって『ショコラティエの恋愛条件』に出てきたあそこ?」

とドキドキしたのですが、どうやら違うみたい……。

この作品を読み終えてから「ショコラティエ~」をパラ読みしたのですが、

どうも建物の作りが違う。ドアマンがいるところは合っているんですけどね。

……リンクしてたら良かったのに……。

あ、この久世がスイスの学校出身らしいのですが、

これは「副社長はキスがお上手」のアントニオや、他作の御曹司たちの

母校と一緒かもしれませんね。


いろいろと話は逸れましたが、豪華・御曹司・仕事ものがお好きな方には

おススメの作品です。是非どうぞ~。



スウィートルームに愛の蜜 (幻冬舎ルチル文庫 み 1-2)/水上 ルイ
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