月村先生が大好きだ~と公言(?)しているにもかかわらず、
月村作品をあまりピックアップしていない……。
おまけに、ここしばらく、毎日「月村奎」で検索をかけて
このブログに来て下さっている方がいる。
これではイカン!と、月村先生の作品をご紹介。


  誓史の母が亡くなる間際、弁護士の佐伯からある取引を

  誓史は持ちかけられる。

  「僕はゲイだ。婚姻はカムフラージュになる。だから、

  君のお母さんと婚姻関係を結ばせてくれないか?」

  施設に入らざるを得なかった誓史を引き取るための同情からの

  言葉だろうと誓史は思っていたが、それを受け入れた。

  それから二人は家族ゲームのような生活を始めたが、

  高校卒業を目前として、あることをきっかけにその関係が

  綻びはじめて……


しっかり者の年下くんとその子に世話される大人ってカップリングが

大好きなのですが、まさにこの作品はそんなカップルのお話です。


佐伯が捨て猫を拾ってくる度に「出ていくぞ」脅す誓史、

「チカちゃんがいなかったら俺は三日で飢死にだ」と宥める佐伯。

誓史はその佐伯の言葉があるから佐伯の傍にいることができる、

そして、佐伯もそれが分かっていて(まぁ本心ではありますが)

誓史にそう告げる関係がとても優しい。

月村先生の作品には優しさがありますよね。

そして、会話がテンポ良く交わされるのもいいですよ。

ああ言えばこう言う。誓史の佐伯を邪険に扱うセリフが絶品です。

攻めが年下くんを甘甘に甘やかす、歳の差カップル好きな方におススメです。

うーん、上手くネタばれさせずに感想が書けないので、

↓ネタばれ含みます。


誓史が賢く謙虚なところに好感が持てます。

ちょっと自虐的過ぎ、けれどもプライドが高いのが、

このカップルがすんなりくっつかなかった理由でしょうか。

けれども、誓史の恋に怯える気持の流れが丁寧に描かれていて、

納得できます。

普通に自分の気持ちを伝えるのも勇気がいるのに、

彼らは共に生活する関係。それを壊したくなくて、

自分の感情を押し殺す誓史が健気で可愛い。

そして、引き取った頃「お人形のように可愛」かった誓史に

手を出さずに耐えた佐伯、えらい!

お互いが相手のことをすごく必要としていたことがヒシヒシと

伝わってきます。

カップル成立後もなかなか進展しないのも、誓史の性格では

仕方ないかなぁと。

一番好きな人だからこそHするのに悩む気持ち、分かります。

でも、最終的に誓史を言いくるめる佐伯の発言にウケました。

さすが弁護士!

これからもこうやってウブな誓史を言いくるめていっちゃうんでしょうね。

カップル成立前の、捨て猫を拾ってくるのは誓史を引きとめるためという、

可愛い企てもナイスです。

このまま誓史に叱られつつも彼を甘やかし続けて欲しいものです。

甘甘カップル万歳!な作品です。



 


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