「正気ですか?」
ケンコバの叫び風に訊ねる。
鉄騎には、覚悟が必要だ。
求められる覚悟は、時の流れを経て少し変わったが、間違いなく必須だ。
フットペダル付の88センチの巨大コントローラを設置する環境を用意する覚悟。
そのでかい箱を部屋に掲げる覚悟。今から旧XBOXを確保する覚悟。
大戦まで求めるなら、なお大変だ。
クレジットカードは必須だし、純正ボイスコミュニケータでコントローラにマイク端子を増設しなきゃだし、その上で「週末22時に集まるのが20人以下」という現実を受け入れる必要があり、
正直、金額がいまより高かったあの頃よりも、必要な覚悟は大きい。
わかっている。その覚悟を備えたからこそなのだろう。
ケンコバの台詞というあくまで「笑い」のキーワードをツッコミに使ったのも、それを笑うためだ。
正直、勧められない。
今から始めるには、ネガティブ要素が多すぎる。
道は険しい。それを乗り越えるだけの達成感が待っていることは保障する。
しかしその険しさを強いることまではできない。
だれもあなたの背中を押すことはできないのだ。
だからこそ、その障壁を乗り越えてまで始めたいというのなら、
俺は、そしてすべての鉄騎衆は、
新兵である貴様を全力で、立派な鬼教官にまで育て上げてみせる。
実績がある。安心してくれていい。
無印鉄騎攻略スレで前スレに現れた自称へたれという新参プレイヤーがいる。
俺や他の熱い鉄騎衆が教官となり、先日ついに最高難易度アルマゲドンを踏破したとの報告を上げてきた。
死んでも泣くな。
戦死を乗り越えて戦士となれ。
M10とM23を突破したときは、泣いていい。