また米が尽きたので、
米と玉子とソーセージと玉葱とキャベツと人参とジャガイモともずくとチーズとヨーグルトと小麦粉とパイン缶とコロッケと太巻きと納豆と心太(ところてん)と
ヤマモトを買ってきた。
著者: 小野寺 浩二
過去に何 度 か紹介した小野寺浩二の熱いオタクバイブルである。
何度でも云おう。彼の描くキャラは(本人を含めて)痛い。そしてドロドロに融けたタールのように熱い。
とにかく信念(大概は欲望)に向けてまっすぐな情熱を注いでいる。だからこそ彼らの叫びは心に響くのだ。
かっこ悪いことを一生懸命やるのがかっこいい。ハードボイルドの本質がそこにある。
彼のマンガは軟弱になってしまった我々向けに翻訳された男塾である!
巻頭のカラーページで「男率が高すぎてアニメ化に向かない」と嘆く小野寺浩二。
だがそれがいい!
男塾だから女性キャラ比率が低くても問題なし!むしろ純度を高めろ!でないとそれはヤマモトの妄想戦士の名折れだ!
ヤマモトには「萌え」を取り締まろうとする「フェチ撲滅特殊工作員」という敵役が登場する。
どっちかっつーと立場上は正義の味方側なんだが、その行動理念は正義の味方のそれではなく、秩序の番人としてのそれである。
彼らは様々な理由で萌えの駆逐を謀る。
彼らをその行動に至らせたエネルギーは、萌えによる被害者意識だ。
黒崎堕美泥(少女漫画家)は娘のように愛した自分のキャラクターが汚されたと怒り、
六天灰夢クララ(元子役タレント)はイベントで萌えと叫んだファンに嫌悪感を抱き、
萌えを、オタクどもを粛清する。
それは萌えに対する復讐なのだ。
万人があらゆる思想を持つことすら禁じる国の思想統制集団。
私的な復讐のため思想統制集団に身を寄せる者たちの存在。
今まではそれをただ素直に笑のネタとして楽しむことが出来た。
だが、現実社会はそれを笑えなくなりつつある。
人権擁護特高の暴走 を笑えるか?
現実世界の秩序と法は良識の範囲で既にヤマモトの存在と活動を許さないだろう。
そしてギャグマンガと違って、死んでも生き返らないし、怪我は回復に時間が掛かるし、捕まったら出てこられない。
外道ハンターXと妄想戦士ヤマモト。機会があったらでいい。読んでくれ。
著者: 小野寺 浩二
著者: G.B小野寺
著者: 小野寺 浩二
ちなみに、彼の描くマンガには男と漢は溢れているが、侠比率は(ゼロではないものの)低い。
