前回はこちら
さて、先日活動概略編で最後に
大きなトラブルが発生してそれどころでは無い事態
と書きました。
実は、活動開始する直前(7月20日前後)に何と
T-TOSSがシステムダウン
復旧する目途が全く立たないとの事。
もちろん、現場は大混乱です。
SHからは「車はまだか!!」と言うお叱りの電話が鳴り止まず、
T-TOSSに依存していた為、車もどの様に配車するか等全然進まない状態でした。
そこで立ち上がったのが私達フリートサービスと呼ばれるボランティア
皆、進んで役割を買って、少ない組織委員会スタッフの応援を行いました。
つまり、システムがダメなら私達ボランティアで全部進めて行こうという動きになりました。
一部動くサブシステムで受付をしたら、
そのデータを基にどの車を何時に誰が向かうかと言う神対応ならぬ
紙対応(笑)
もちろん、上手く行かない事も多々ありました。
私が運転を担当した東京ビックサイトでSHを迎えに行き、ホテルまで送迎と言われて向かったのですが、東京ビッグサイトは私達の標章では入れないと言われ、車を別の場所に止めて
歩いて
東京ビッグサイトに行くも
それらしい人は見つからず、スタッフに連絡を入れ築地デポに戻ると言った場面もありました。
ファーストドライバーとセカンドドライバーが交代する時は
この紙に記載されたお互いに貸与されたスマホで連絡を取り合って何時にどこで待ち合わせと言った大変アナログ的なシステム(笑)
セカンドドライバーはたとえば国立競技場で待ち合わせと言うと
この様なカード(TPカード)をスタッフから渡されて、電車で国立競技場まで向かい、現場でファーストドライバーと交代し、このカードをファーストドライバーに渡して、車の運転を交代します。
ちなみにこのカードは関東近郊路線全てフリーパスになっています。
そうそう、T-TOSSが使えないので、車の施錠開錠はスマホでQRコードを読むのではなく、
通常のキーで開け閉め(笑)
そんなに一生懸命やっていても次から次に来るオーダーとボランティアの待機待ちとのバランスが取れなくなってきて
開会式の頃はカオス状態(笑)
ついに、7/28頃に
報道に取り上げられる事態に・・・
ところでシステムを開発したTOYOTAからのサポートは全くありません。
私個人の見解ですが、
TOYOTAは7月20日にオリンピックに関するCMを現況を鑑み自粛すると言っておりましたが、この様な問題にしかもオリンピックでしか使わないシステムを復旧させるのではなく、TOYOTAが逃げ出したとしか思えません。
上記の様に一部報道でこの問題を取り上げましたが、天下のTOYOTAに忖度をしてこの件に関して問題提起する報道は全く見かけませんでした。
さすが世界のTOYOTA
小っちゃな事は気にすんなと言う姿勢なんでしょうね(苦笑)
毎日皆大変な思いをして何とかSHに迷惑を掛けない様に動いていたのですが、
逆に報道に取り上げられた事?で助け舟が現れました。
東京都の職員の方です。
最初は慣れない作業で戸惑いを見せておりましたが、要領を得ればさささっ・・・と
どんどんこなしてくれました。
そして、東京都の職員が取り仕切って下さる様になってから、
ボランティアは本来のドライビングサポートの活動に戻ります。
また、近畿日本ツーリストの方が現場の競技会場で私達のサポートを
して下さったり、各競技連盟のスタッフの方がホテルと会場の理事の動きを
コントロールして下さったり、いわゆる人の手を使って皆で一丸となって活動しておりました。
このローテクシステムが
T-TOSS(TOYOTA Transport Operation Support System)
ならぬ
手-TOSS(手でTransport Operation Support System)
を作り上げましたとさ(爆)
皆さん一丸となって何とか状況を改善していこうと必死になってやっていました。
もちろん、ボランティアの中には
「何でこんな事やらなきゃいけないんだ!!」
とおっしゃる方がいましたが
そういう方は翌日からお見えにならなくなりました。
もちろん、活動概略編で書きました
ホテルでSH乗車⇒会場⇒SHをホテルへ送迎
の部分は何ら変わっておりません。
システムがT-TOSSから手-TOSSに代わって運用していたという事が大きな違いです。
これが私達フリートサービスの実態でした。
次回はもう少し活動の細かい事を書こうと思います。
つづく・・・