マイニチ@SPICE -163ページ目

嘘だと言って欲しい

 最近、朝起きられなくて、寝ても寝ても足りない気分の中取りあえずテレビだけは付ける。音の刺激で体を起こそうとして。


 マイケルが死んだなんて嘘でしょう??


 そんな話、聞きたくないよ。
 やめて。

ほやほや

 友達が赤ちゃんを産んだ。
 21歳の時に出会って、あんな時もこんな時も話して話して泣いたりもして、27歳で彼女は会社を辞めて結婚し、それからは年に数回会うという低頻度ながらも連絡を取り合っていた友達。
 どっちが先に結婚するかな?
 いつも言い合っていたけれど、私がぐずぐずしている間に彼女はパパッと結婚し、パパパッと母になった。
 つい2年前まで恋愛の話でもちきりだったのに、ね。

 産婦人科の個室のドアをノックした。コンコン。「はーい」という彼女の声。
 ガチャッとドアを開けると、彼女のお父様が初孫を抱いて座っており、隣には新米ママの彼女、向かいには彼女の旦那様がいた。家族の図。家族3代の図だ。入るのをためらうくらい幸せに満ちていて、必要以上に挙動不審になってしまった。
 こういう幸せの図に私は昔から慣れていない。
 友達はなんだか晴れ晴れとした顔で、愛しい我が子の名前を呼んでいた。お父様も愛しくてたまらない孫を見つめて見つめて見つめて。おじいちゃんの腕の中で赤ちゃんはすやすやと眠っていた。
 お父様が私に「抱いてみますか?」と声をかけて下さった。私は産まれてこのかた、赤ちゃんを抱いたことがない。もしかしたら4歳の時に弟を抱いたのかも知れないが記憶にはない。赤ちゃんは私にとって怖い存在で、抱くなんて恐ろしくて今まで出来なかった。
 「い・・・いえ。怖いのでいいです。」と言ってはみたものの、友達が隣に私を座らせてくれて、お父様が私の腕に赤ちゃんを乗せた。横からママの手がそっと伸びて私の腕の角度を直し、赤ちゃんの首を支える形が作られた。自分の力ではなかったけれど、初めて赤ちゃんを抱いた。抱き上げることは怖くて出来なくて、座ったままお腹のあたりに赤ちゃんを置いてもらった感じだ。泣くんじゃないだろうか、知らない人に抱かれてこの子は不快じゃないだろうか、心配で仕方がなかったけれど赤ちゃんはちっとも嫌がらずに私の腕に抱かれていた。
 ほかほかして、結構ずっしりと重かった。3キロ未満で産まれているのでそんなに重いはずもないのに、腕の中にいるその子はずっしりと重かった。腕にほかほかと赤ちゃんの温度が伝わって腕がしっとりするのを感じた。赤ちゃんは時々目を覚ましてはアチコチを見て、時折私の方を見上げて、また眠るのだった。
 「爪がね、すごくキレイなんですよ。」とお父様が言うので手を見てみると、本当に見事に綺麗な爪が生えていて感動した。つやつやの小さな爪。なんてかわいいのだろう。
 かわいいという細胞で型作られた生き物のように、赤ちゃんは全てがかわいいのだった。その場にいる全員から無償の愛で見つめられている。人生においてそんな時間は他にないだろう。
 私も知り合いの旦那様に「赤ちゃん抱いてみて。見てみたい。」とリクエストして抱いてもらった。新米パパは危なげな動作で赤ちゃんを私から受け取り、抱いた。この子以外世界中の何も目に映らないのだろうと思うような表情で赤ちゃんをのぞき込み、ほおが緩んでいた。腰はひけているけれど、しっかりパパなんだと思ってこちらまで幸せになる。
 ふと気がつくと、友達が旦那さんを呼ぶ呼び方も以前とは違うものになっていた。恋人同士の時とは違う呼び名で、2人の生活が順調で幸せなんだなとそこからも感じることが出来た。

 産まれてほやほやの赤ちゃんを産まれて初めて抱いて、ママになりたての友達と話す。
 私までが幸せに。
 友達の赤ちゃんって、本当にかわいい。愛しい存在。
 赤ちゃんと、パパとママ。みんなに幸せな人生が続いて行きますように。

大三打ち起こし

 1ヵ月後位に、もう10年位前に卒業した学校の、弓道部の大会があって…手伝い要員1になることになった。
 あ、元弓道部なんで。一応。籍だけは。
 ちゃんと弓を引いたのはわずかだったかもしれないけれど。


 しかも仕事を休んでまで手伝うという。人手が足りなさそうで、地元にいるのに手伝わないのも申し訳ないな…と思って参加を決めた。
 私にこんな愛部精神があるとは驚いた。


 しかし、弓道から離れて10年。もう弓道用語も忘れてしまった。このままでは行っても足手まといになってしまいそう!
 部屋のどこかにあるはずの弓道教本を探さねばなるまい…。

 今の私に看的は無理かも…。(役立たず)