油断大敵(宅配便を受け取るの巻) | マイニチ@SPICE

油断大敵(宅配便を受け取るの巻)

 ピンポーン。
 あ!注文しておいた例のアレが届いたわ!!

 油断大敵である。
 ドアの覗き窓から見て見慣れた宅配便の制服。意気揚々とドアを開けるとそこには・・・会社に配達集荷に来る顔見知りの人が。

 私の家は会社から近い為、同じ配達範囲らしい。
 1年程前にも1回あった。ドアを開けたら見慣れた顔。あら~とお互いに顔を見合わせちゃう感じ。
「あ、ここにお住まいなんですね。」
とか言われ
「ええそうなんですよ。会社と同じ配達範囲なんですね。ありがとうございました。」
とか言っちゃって。次に会社で会った時に、それまで全く会話がなかった事務的なその人が
「いやー実は、私もあの近くに住んでるんですよ。」
と言った時の『うわ~微妙』な心境。

 今日もまた、ドアを開けたら見慣れた別の顔が。かなり前にうちの会社に出入りしていた配達業者さんだ。ものすごく馴れ馴れしい人だったので良く覚えている。なんだかよく軽口を叩かれたり、雑談で立ち話になったり、お互いの会社で飲み会をしようと誘われたものだ。ドアを開けたらその人が立っていた。
 鳩が豆鉄砲を食らったような顔。
 まさにそういう顔をしてその人は呆然と立っていた。
「お世話様」
でも
「お届けものです」
でも
「サイン下さい」
でもなく。無言で。最初ちゃんと顔を見なかったので『この人なんで無言なんだろう?』とちゃんと顔を見たらその人だった。
「あ!」
と私が言うと
「見覚えのある名前だと思ったら・・・」
と言った。
「そうなんですよ。前もこんなことがありましたよ。そちらの会社の方でうちの会社に来ている人がうちに配達に来てくれて。同じ配達範囲なんですよね。」
「・・・え?あ、ああ、そうなんだよ。」
そう言って呆然としている。荷物を渡すことも忘れているので私がその人の手から荷物をとり、サインして返した。しかしその後も私が返した紙を受け取ったまま驚きの表情のままで呆然と私を見ている。帰ることも忘れちゃったみたいだ。
「最近お会いしてなかったから久しぶりですね。じゃあ、ありがとうございました。」
そう私が言ったことでやっと気がつき、
「あ・・・あ、じゃあ。」
と言い残して去っていった。
 あまりにも呆然と見られたのでそんなヤバいカッコしてたかな?と心配になって鏡も見たがそんなことない。ちょっとうたたねしてて寝起きです感があったかもしれないけど、スッピンでもないし、パジャマでもない。大丈夫だったはずなんだけど。
 あんな立ち去ることすら忘れてしまう程驚かれるとは思わなかったな。
 あの人、なんて名前だっけ?