そうなんです。

蛍でなくとも、みんな甘い水が大好きです。

甘い水には誘われる、甘い誘惑には騙される。そんなもんです。

苦い水はできれば飲みたくありません。 無理しても飲んでくれるのはそれが薬になると信じているからです。

初めから苦い水、苦い想いをするとわかっていることには誰も近づきたくないのです。

それは無理というものです。

そんなことは、仕事の中や、夫婦関係だけで沢山だという声も聞こえてきそうです。

「市民協働なんて所詮、苦い水だろう」と多くの人に思われているでしょう。

甘い言葉で誘ってはいるものの、近づいた途端苦水を飲まされる。ああー騙されたと。

しかし本当のところは、甘い水と感じるのか苦い水と感じるのかは本人次第なのです。

「そこに高い山があるから登るのだ」と登山家は言います。

それを苦役と思う人が一般的ですが、その苦役を越えたところに最高の甘露があると経験者は知っているからです。マラソンランナーなんかも同じでしょう。

でも、「だから苦い水も飲みなさい」と"庶民"に言ってもそんな説法は通用しないのです。

だから、甘い水から始めましょう。

甘い水を用意すればいいのです。

市民協働で、こんなメリットがあった。こんなに儲けた。彼女ができた。そんなところです。

一回でもそんな甘露を体験すれば、もしかしたらまた良いことがあると思ってくれたら占めたものです。

何度か繰り返すうちに、飲んでいるのは甘い水と思い込んで、苦い水を飲んでもそれを甘く感じる感性が生まれます。

それが市民協働の発生です。