【「豊臣兄弟」の謎に磯田道史と木下昌輝が迫る】秀長は実は秀吉よりも優秀だった?|謎に包まれた包丁人「大角与左衛門」とは|“守銭奴”秀長が築いた財宝の山|秀吉の「歯」からわかった驚愕
◆年末年始特別公開!「偉人・素顔の履歴書」【BS11】第55 回『兄・秀吉を天下人に押し上げた弟・豊臣秀長』(2022年12月17日放送分)
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◆おまけ「STEINS;GATE」ABEMA無料期間
AIメモ 備忘録(検索のための個人的メモなので、用事がなくなったりすれば後で大きく変更したりします。あしからず。)
◆
語根(Root)
「接頭辞(Prefix)」が単語の「方向(前、後、中、外)」を決めるのに対し、「語根(Root)」は、単語の「本質的な意味(心臓部)」 です。「1つの語根をマスターすれば、初見の難単語10個を論理的に攻略できる」 。
1. -spect(見る):ラテン語 spectare 由来
視線の方向で意味が変わる
「見る」という動作が、接頭辞と組み合わさることで高度な抽象語になります。
prospect(前を+見る):展望、見通し
retrospect(後ろを+見る):回想、追想
introspective(中を+見る):内省的な
circumspect(周りを+見る):慎重な(周囲をキョロキョロ見るイメージ)
despise(下を+見る):軽蔑する(語源的にspectの変形)
conspicuous:共(con)に、よく見える(spic) → 「目立つ、顕著な」
perspective:通して(per)見る(spect) → 「視点、遠近法」
2. -tract(引く):力が働く方向を掴む
「引っ張る」というイメージが、論理の構築や心理描写に使われます。
abstract(離して+引く):抽象的な(具体的なものからエッセンスを抜き出す)
distract(バラバラに+引く):(気を)散らす
extract(外へ+引く):抽出する
protract(前へ+引く):(時間を)長引かせる
3. -dict(言う):ラテン語 dicere 由来 言葉が持つ力を定義する
「言う」ことが、公式な決定や矛盾を表すようになります。
predict(前に+言う):予言する
dictate((権威を持って)言う):書き取らせる、命令する
contradict:反対(contra)を、言う(dict) → 「矛盾する、反論する」
verdict:真実(ver)を、言う(dict) → 「判別、判決」
indict:中に向かって(in)言う(dict) → 「起訴する、告発する」
4. -duce / -duct(導く):流れを作る
「リードする」イメージが、思考のプロセスや生産活動に繋がります。
induce(中に+導く):誘発する
deduce(下へ+導く):演繹する(推論する)
conducive(共に+導く):(良い結果に)貢献する、助けとなる
▲
-cept / -cip / -ceive(つかむ、取る)ラテン語の capere(つかむ)が語源です。
物理的に「つかむ」ことから、心の中に「取り込む(=理解する)」という抽象的な意味まで広がります。
susceptible(sub 下から + cept 取る):下から影響をモロに受けてしまう → 「影響を受けやすい」
perceive(per 完全に + ceive つかむ):五感で完全につかみ取る → 「知覚する、気づく」
anticipate(anti 前に + cip 取る):事が起こる前に先につかんでおく → 「予想する、期待する」
preconceived(pre 前に + con 完全に + ceive 思う):経験する前に既に思い込んでいる → 「先入観のある」
2. -ject(投げる)):ラテン語 jacere 由来
「投げる、放り出す」というイメージです。視点や証拠をどこに投げるかによって論理用語に変化します。
objective(ob 〜に向かって + ject 投げる):対象に向かって視線を投げている → 「客観的な」
abject(ab 離れて + ject 投げる):社会のまともな場所から外へ投げ捨てられた → 「(境遇が)悲惨な」
conjecture(con 共に + ject 投げる):バラバラの証拠を一つに投げ集める → 「推測、憶測」
reject(re 後ろへ + ject 投げる):投げ返して受け取らない → 「拒絶する」
3. -fer(運ぶ、もたらす)
情報を運ぶのか、それとも意見を運ぶのかによって、「思考のプロセス」を表現する語彙になります。
infer(in 中に + fer 運ぶ):提示された事実の中に、結論を運び入れる → 「推論する」
indifferent(in 否定 + different 運んで分ける):価値を分けて運ぶほど差がない → 「無関心な」
proliferate(proli 子孫 + fer 運ぶ):子孫を運び出す → 「急増する、増殖する」
defer(de 下に + fer 運ぶ):(判断などを)下に置いて先へ運ぶ → 「延期する」 / 相手の下へ自分を運ぶ → 「敬意を払う、従う」
4. -pli / -plic / -plex(折る、重ねる)
紙を折るように、「重ね合わせる」ことが、情報の「複雑さ」や「明確さ」を決定します。
explicit(ex 外へ + pli 折る):折りたたまれていたものを外へ広げる → 「明確な」
implicit(in 中に + pli 折る):意味を中に折り込む → 「暗黙の、言わずもがなの」
complicate(com 共に + plic 折る):いろんな要素を一緒に折り重ねる → 「複雑にする」
duplicate(du 2つ + pli 折る):2つに折り重ねる → 「複製する、二重にする」
◆
5. -sist / -sta / -st(立つ、立てる)
ラテン語の stare(立つ)に由来します。物事が「どのような状態で存在しているか」を表す際に欠かせません。
consistent(con 共に + sist 立つ):全てのパーツがバラバラにならず「共に立っている」 → 「一貫した、矛盾のない」
persistent(per ずっと + sist 立つ):障害があっても「ずっと立ち続けている」 → 「しなやかな、粘り強い」
static(sta 立つ):その場に立ったまま動かない → 「静的な、停滞した」
obstacle(ob 向かって + st 立つ):行く手に向かって立ちはだかるもの → 「障害(物)」
6. -vert / -vers(向く、変える)
「向きを変える」という動きから、意見の対立や、状況の逆転などを表現します。
adversity(ad 向かって + vers 向く):自分に向かってくる(逆風の)状態 → 「逆境、不運」
controversial(contro 反対に + vers 向く):意見が反対を向き合っている → 「論争を呼ぶ、物議を醸す」
divert(di 離れて + vert 向く):向きを離れた方へ変える → 「(注意などを)そらす、転換する」
inadvertent(in 否定 + ad 向かって + vert 向く):注意がそちらに向いていなかった → 「うっかりした、不注意な」
7. -pos / -pon(置く)
「置く」という動作は、議論の土台(前提)を置くことや、権力を置くことに繋がります。
premise(pre 前に + mis(pos) 置く):議論の前に置いておくもの → 「前提」
proponent(pro 前に + pon 置く):自分の意見を前に置く人 → 「支持者、提唱者」
superimpose(super 上に + im 中に + pos 置く):中にあるものの上にさらに置く → 「重ね合わせる」
disposition(dis 離れて + pos 置く):(神や自然が)各所に配置したもの → 「気質、傾向、配置」
8. -graph / -gram(書く、描く)
ギリシャ語の graphein(書く)に由来します。現代では「視覚的なデータ」や「記録」のニュアンスが強くなります。
demographic(demo 人々 + graph 書く):人々の記録 → 「人口統計の」
monograph(mono 単一の + graph 書く):特定のテーマについて詳しく書かれたもの → 「専攻論文」
diagram(dia 通して + gram 書く):(論理を)通して書いた図 → 「図表、図解」
語根を「システム」として使うコツ
: "Invert" という単語を見たとき
In(中に、あるいは「反対に」のイメージ)
Vert(向く)「内側を向かせる、あるいは向きを反対にする」……?
正解:「逆さまにする、裏返す」
◆
9. -flu / -flux(流れる)
ラテン語の fluere(流れる)に由来します。水だけでなく、お金、人、情報、あるいは感情が「流れる」イメージです。
fluctuate(flu 流れる + ate 動詞化):波のように流れて定まらない → 「(価格や数値が)変動する」
superfluous(super 超えて + flu 流れる):器から溢れて流れている → 「余分な、不必要な」
influx(in 中に + flux 流れる):中に流れ込むこと → 「(人やモノの)流入」
affluent(ad 〜の方へ + flu 流れる):富が自分の方へ流れてきている → 「裕福な、豊かな」
10. -gen(生む、種)
ギリシャ語の genos(誕生、種)に由来します。何かが「生まれる原因」や、その「性質」を指す重要な論理用語を作ります。
indigenous(indi 内側で + gen 生まれた):その土地の内部で生まれた → 「(その土地)固有の、先住の」
ingenuity(in 内側に + gen 生む力):内側から生み出す能力 → 「独創性、巧妙さ」
engender(en 中に/動詞化 + gen 生む):ある状態を生じさせる → 「(感情などを)生じさせる、引き起こす」
homogeneous(homo 同じ + gen 種):同じ種類でできている → 「均質の、同質の」
11. -tain / -ten / -tin(保つ、つかんでおく)
ラテン語の tenere(保持する)に由来します。手の中にしっかりとどめておくイメージです。
sustain(sub 下から + tain 保つ):下から支えて持たせる → 「維持する、持続させる」
tenacious(ten つかむ + ous 性質):一度つかんだら離さない → 「粘り強い、固執する」
abstain(ab 離れて + tain 保つ):対象から手を離しておく → 「(酒や投票などを)控える、棄権する」
pertinent(per 完全に + tin 保つ):中身をしっかり捉えている → 「適切な、的を射た」
12. -ced / -ceed / -cess(行く、ゆずる)
ラテン語の cedere(進む、去る)に由来します。「移動」という物理的な意味から、「権利の移動(ゆずる)」や「時間の経過」へと発展しました。
precedent(pre 前に + ced 行った):前に行われたこと → 「先例、前例」
recession(re 後ろへ + cess 行く):景気が後ろに下がる時期 → 「景気後退、リセッション」
concede(con 共に/完全に + ced ゆずる):(負けを認めて)完全に譲る → 「(しぶしぶ)認める、譲歩する」
incessant(in 否定 + ce 行く + ant):行く(終わる)ことがない → 「絶え間ない、ひっきりなしの」
語根学習を「読解力」に変えるトレーニング
初見単語: "Confluence"
Con(共に)Flu(流れる)文脈が地理なら 「(川の)合流点」、意見の話なら 「(意見や勢力の)合流・集結」。
◆
「変化の形」や「力の均衡」
13. -morph(形)
ギリシャ語の morphe(形)に由来します。単なる外見ではなく、性質や構造が「形を変える」際に使われます。
amorphous(a 無 + morph 形):決まった形がない → 「無定形の、まとまりのない」
metamorphosis(meta 超えて/変化 + morph 形):形を劇的に変えること → 「変態(カフカの小説のタイトルでも有名)、変容」
anthropomorphism(anthro 人間 + morph 形):人間のような形にすること → 「擬人化」
14. -vail / -val(強い、価値がある)
ラテン語の valere(力がある、価値がある)に由来します。「強さ」が「普及」や「有効性」に繋がっていきます。
prevail(pre 前に + vail 強い):相手よりも前に出て強い力を出す → 「普及する、圧倒する、勝利する」
invalid(in 否定 + val 価値):価値や力がない状態 → 「無効な、説得力のない」(名詞では「病人」)
equivalent(equi 等しい + val 価値):同じだけの価値や力を持っている → 「同等の、相当する」
valuable(val 価値 + able できる):価値を認めることができる → 「価値のある」
15. -path(感情、苦痛、病気)
ギリシャ語の pathos(経験、感情、苦痛)に由来します。心がどのように動くか、あるいは身体がどのような苦しみにあるかを指します。
antipathy(anti 反対 + path 感情):反対の感情を持つこと → 「反感、嫌悪感」
apathy(a 無 + path 感情):感情が欠如している状態 → 「無関心、無気力」
empathy(em 中に + path 感情):相手の感情の中に入り込むこと → 「共感、感情移入」
pathological(path 病気 + log 学問):病気に関する、あるいは病的な → 「病理学的な、病的な」
16. -puls(叩く、追いやる)
先ほどの -pel(押す)の変形で、より「衝撃」や「衝動」に近いニュアンスを持ちます。
impulse(in 中に + puls 叩く):心の中を突き動かす力 → 「衝動、刺激」
repulsive(re 後ろへ + puls 追いやる):後ろへ追いやりたくなるような → 「不快な、ぞっとする」
compulsory(com 強く + puls 追いやる):無理やりその方向へ行かせる → 「義務的な、強制的な」
例: "Prevailing sentiment" というフレーズ
Pre(前に) + Vail(強い) = 「今、最も勢いがある」Sentiment = 「感情、意見」
合わせて 「(社会などで)広く行き渡っている意見、風潮」
◆
「知的な議論」や「学術的な分析」
17. -fin(終わらせる、境界を定める)
ラテン語の finis(終わり、境界)に由来します。「どこまでが範囲か」を決めるイメージです。
finite(fin 境界 + ite 形容詞):終わりがある、限度がある → 「有限の」
definitive(de 完全に + fin 境界 + itive 形容詞):完全に境界が引かれた → 「決定的な、最終的な」
confine(con 共に + fin 境界):境界の中に閉じ込める → 「制限する、閉じ込める」
infinite(in 無 + fin 境界):境界がない → 「無限の」
18. -cid / -cas / -cad(落ちる)
ラテン語の cadere(落ちる)に由来します。予期せぬことが「降って湧く」ことや、何かが「倒れる・死ぬ」イメージに繋がります。
decadence(de 下へ + cad 落ちる):(道徳などが)下に落ちていくこと → 「退廃、堕落」
incidental(in 中に + cid 落ちる):途中でポロッと落ちてきたような → 「付随的な、ついでに起こる」
coincide(con 共に + in 中に + cid 落ちる):二つのことが同時に同じ場所に落ちる → 「同時に起こる、一致する」
casualty(cas 落ちる + ty 名詞):(不運にも)倒れてしまった人 → 「死傷者、犠牲者」
19. -voc / -voke(呼ぶ、声)
ラテン語の vox / vocare(声、呼ぶ)に由来します。言葉を投げかけることや、権利を主張するイメージです。
advocate(ad 〜の方へ + voc 呼ぶ):〜の方へ声を上げる → 「主張する、支持する」
equivocal(equi 等しい + voc 声):二つの声を同じ強さで出している(どっちか分からない) → 「曖昧な、どっちつかずの」
provoke(pro 前へ + voke 呼ぶ):(相手の怒りを)前へ引き出す → 「引き起こす、挑発する」
evocative(ex 外へ + voc 呼ぶ):(記憶などを)外へ呼び出すような → 「(記憶や感情を)呼び起こす、喚起する」
20. -fac / -fic / -fec(作る、する)
ラテン語の facere(作る)に由来します。最も変化に富んだ語根の一つで、あらゆる「構築」や「作用」を意味します。
facilitate(fac する + ilitate 容易にする):することを簡単にする → 「促進する、容易にする」
deficient(de 離れて + fic 作る):作られたものが基準から離れている → 「欠乏している、不十分な」
efficacy(ex 外へ + fic 作る):作ったものが外に効果として現れる → 「(薬などの)効能、有効性」
artifact(arti 技術 + fact 作ったもの):人間の技術で作られたもの → 「工芸品、人工遺物」
応用: "Infinitesimal"
In(否定)
Fin(境界・終わり)
ite + simul(のような) → 「終わりがないほど……小さい?」 正解:「極微の、無限小の」
21. -curr / -curs(走る、流れる)
ラテン語の currere(走る)に由来します。「移動」だけでなく、時間の経過や、何かがパッと頭に浮かぶイメージに繋がります。
cursory(curs 走る + ory 形容詞):サッと走り抜けるような → 「大まかな、ぞんざいな」
concurrent(con 共に + curr 走る):同時に一緒に走っている → 「同時に起こる、並行の」
precursor(pre 前に + curs 走る人):前を走っているもの → 「先駆者、前兆」
incur(in 中に + curr 走る):(負債や怒りなどの)中に走り込んでしまう → 「(負債などを)被る、招く」
22. -sent / -sens(感じる、感じる力)
ラテン語の sentire(感じる、意見を持つ)に由来します。五感による感覚から、知的な同意・反対までを網羅します。
consensus(con 共に + sens 感じる):みんなで同じように感じること → 「合意、意見の一致」
dissent(dis 離れて + sent 感じる):人とは離れた感じ方(意見)を持つ → 「異議を唱える」
resent(re 強意/再び + sent 感じる):(嫌なことを)繰り返し感じる → 「憤慨する、腹を立てる」
sentiment(sent 感じる + ment 名詞):感じたこと、抱いている気持ち → 「感情、情緒、所感」
23. -tend / -tens / -tent(伸ばす、張る)
ラテン語の tendere(伸ばす)に由来します。力を特定の方向へ「グーッと伸ばす」イメージです。
extend(ex 外へ + tend 伸ばす):外側へ広げ伸ばす → 「延長する、拡大する」
contentious(con 共に + tend 伸ばす):互いに(手を)伸ばし合って争うような → 「論争好きな、物議を醸す」
distend(dis 離れて + tend 伸ばす):(内側から)離れる方向に引き伸ばす → 「膨張させる、膨らむ」
tentative(tent 伸ばす + ative 形容詞):(触覚を)伸ばして探ってみるような → 「試験的な、仮の、ためらいがちな」
24. -spir(息をする、精神)
ラテン語の spirare(呼吸する)に由来します。生命の維持だけでなく、「インスピレーション」のように目に見えない力が動くイメージです。
aspire(ad ~の方へ + spir 息をする):~の方へ向かって熱く息を吐く(憧れる) → 「熱望する、志す」
conspire(con 共に + spir 息をする):共に(ひそひそと)息を合わせる → 「共謀する、陰謀を企てる」
conspicuous(※注意:語源は spec だが混同しやすい。本来の spir 系は expire):(息が外へ出る → 期限が切れる)
respiration(re 再び + spir 息をする):繰り返し息をすること → 「呼吸」
語源システムの最終奥義:「多義語」を語源で串刺しにする
例: "Concession" (譲歩、特権、売店)
Con(共に) + Cess(ゆずる・行く)
議論で相手に「ゆずる」 → 「譲歩」
国が特定の業者に権利を「ゆずる」 → 「(営業)特権、認可」
球場や駅で特権を得て営業している場所 → 「売店、構内免税店」
◆Retrospect 「後ろ(retro)」+「見る(spect)」=「過去を振り返ること」
例文:「In retrospect, it was a mistake.」(今にして思えば=振り返ってみれば、それはミスだった。)
◆2. Section 3:抽象概念を捉える
概念・構造・本質を記述する
041. abstract
構成: abs(ab)(離れて)+ tract(引く)
意味: 抽象的な、概念上の
解説: 具体的な事象から余計な枝葉を切り落とし、エッセンスだけを「引き(tract)離す(ab)」こと。
対義語: concrete(具体的な、凝り固まった)
042. concrete
構成: con(共に)+ crete(成長する/固まる)
意味: 具体的な、実体のある
解説: バラバラの要素が「共に(con)固まって(crete)」目に見える形になったもの。建築材料の「コンクリート」と同じ語源です。
043. manifest
構成: mani(手)+ fest(つかむ/打つ)
意味: 明らかな、明白な;(感情などが)現れる
解説: 「手(mani)でつかめる(fest)」ほどはっきりしていること。隠れていたものが形となって表に出てくるニュアンスです。
044. discern [disə́ːrn]
構成: dis(離して)+ cern(分ける)
意味: 見分ける、識別する、洞察する
解説: 混ざり合った複雑な状況の中から、本質を「切り離して(dis)分ける(cern)」知的な作業。083番でも再登場する重要語です。
045. dimension
構成: di(dis)(離れて/別々に)+ mens(測る)
意味: 側面、次元、寸法
解説: 物事を測るための「切り口」のこと。3D(三次元)だけでなく、「この問題には別の**側面(dimension)**がある」のように抽象的に使われます。
046. subtle
構成: sub(下に)+ tex(tle)(織る/細い糸)
意味: 微妙な、繊細な、捉えにくい
解説: 布の裏側(sub)に隠れた細い糸(tex)のように、注意深く見ないと気づかない「わずかな違い」を指します。
047. fundamental
構成: fund(底/土台)+ mental(形容詞)
意味: 根本的な、基本的な、不可欠な
解説: 建物の「底(foundation)」にあたる部分。議論の前提となる最も重要な要素を指します。
048. intrinsic
構成: intra(内部に)+ sec(sequ)(続く)
意味: 固有の、本来備わっている、本質的な
解説: 外から付け加えられたものではなく、そのものの「内側(intra)にずっとある」性質。
対義語: extrinsic(付随的な、外在的な)
049. inherent
構成: in(中に)+ her(くっつく)
意味: 本来備わっている、つきものの
解説: 遺伝子のように最初から「中に(in)くっついている(her)」こと。intrinsic とほぼ同義ですが、こちらは「(リスクなどが)伴う」という文脈でもよく使われます。
050. premise
構成: pre(前に)+ mis(置く/送る)
意味: 前提、根拠
解説: 議論を始める「前(pre)に置いて(mis)」おくべき土台のこと。これが崩れると論理全体が崩壊します。
061. framework [fréimwə̀ːrk]
構成: frame(枠)+ work(枠組み/仕事)
意味: 枠組み、体制、基盤
解説: 思考や議論を行うための「骨組み」のこと。理論的な土台を指す際に非常に好まれる単語です。
例文: within the framework of international law(国際法の枠組みの中で)
062. infrastructure [ínfrəstrʌ̀ktʃər]
構成: infra(下の)+ structure(構造)
意味: 経済基盤、インフラ、下部構造
解説: 社会や建物を支える「下の(infra)」構造のこと。道路や水道だけでなく、現代ではインターネット環境なども含まれます。
063. hierarchy
構成: hier(聖なる)+ archy(支配)
意味: 階層制、ヒエラルキー、権力構造
解説: もともとは教会の階級組織を指しましたが、現代では企業や生物ピラミッドなどの「ピラミッド型の序列」を指します。
064. paradigm
構成: para(並んで)+ digm(示す)
意味: (ある時代の)典型的な考え方、理論的枠組み、パラダイム
解説: その時代の人々が共通して持っている「物の見方」のこと。paradigm shift(パラダイム・シフト=劇的な価値観の変化)は入試超頻出キーワードです。
065. prototype
構成: proto(最初の)+ type(型)
意味: 原型、試作品、プロトタイプ
解説: 完成品を作る前の「一番最初(proto)」のモデル。概念上の「典型的な形」を指すこともあります。
066. analogy
構成: ana(〜に従って)+ logy(言葉/比率)
意味: 類推、類似(点)
解説:よく似た別の事象に例えて、物事を理解したり説明したりすること。
例文: draw an analogy between A and B(AとBの間に類推を働かせる)
067. context [kάntekst]
構成: con(共に)+ text(織る)
意味: 文脈、背景、状況
解説: 言葉の周りを「共に織りなしている」状況のこと。
068. paradox [pǽrədὰks]
構成: para(外れて)+ dox(意見)
意味: 逆説、パラドックス、矛盾しているようで正しいこと
解説: 一般的な「意見(dox)」から「外れた(para)」こと。一見矛盾しているが、よく考えると真実である状況を指します。
069. synthesis [sínθəsis]
構成: syn(共に)+ thesis(置く)
意味: 統合、合成
解説: バラバラの要素を「共に(syn)置く(thesis)」こと。対立する意見をまとめて一つ上の結論を出す「ジンテーゼ(独:Synthese)」の語源でもあります。
対義語: analysis(分析=解きほぐすこと)
070. contradiction
構成: contra(反対に)+ dict(言う)
意味: 矛盾、否定
解説: 言っていることが「反対(contra)」を向いていること。Aと言った直後にB(非A)と言うような論理的不整合を指します。
「公平さ」の真意:disinterested
意味:公平な、客観的な、私利私欲のない
落とし穴: 多くの受験生が「無関心(uninterested)」と混同しますが、入試では全く別物として扱われます。
語源のロジック: "dis"(離れて)+ "interest"(利害)。自分の「利益」から離れた場所に立っているからこそ、物事を「公平」に判断できる、というプラスのニュアンスです。
2. 「触れられる」から「明白」へ:tangible
意味:明白な、具体的な、実体がある
語源のロジック: 語根 "tang"(=触れる)。「触れることができる」→「実体がある」→「(証拠などが)誰の目にも明らかな」と意味が抽象化されました。
類語:intangible assets(無形資産:ブランド力や技術など)
3. 枠組みを決める:parameter
意味:限定要素、要因、媒介変数(パラメータ)
語源のロジック: "para"(横に)+ "meter"(測る尺度)。議論を成立させるために「横に置いておく尺度」=「前提条件・枠組み」を指します。「この問題の parameters(枠組み)を定義しよう」といった文脈で使われます。
4. 本質を見抜く:discern
意味:見分ける、識別する、認める
語源のロジック: "dis"(離して)+ "cern"(分ける)。混じり合っているものの中から、本質的なものを選び出す(separate)という知的な動作を表します。
形容詞形:discerning(洞察力のある、目が肥えた)
「言葉の転用」に強くなる
物理的動作 → 思考的動作 「分ける(separate)」という物理的な動作が、「識別する(discern)」という思考に変わるプロセスを学びます。
具体 → 抽象 「触れる(tangible)」が「客観的事実」になるように、英語が持つ「比喩的な広がり」に慣れることができます。
論理のマーカー implicitly(暗黙のうちに)や manifest(明らかな)といった、筆者の主張の「強さ」を表す抽象語を固めることで、読解の精度が格段に上がります。
対比で覚える: tangible(形がある)↔ abstract(抽象的な)、disinterested(公平な)↔ biased(偏った)のように、
反対の概念をセットにしましょう。
◆
議論の枠組み(Frameworks of Logic)
061. framework
構成: frame(枠)+ work(仕事/構造物)
意味: 枠組み、体制、基盤
解説: 建物や思考を支える「骨組み」のこと。単なる「箱」ではなく、その中で物事が機能するためのルールや構造を指します。
例文: a legal framework(法的枠組み)
062. infrastructure
構成: infra(下の)+ structure(構造)
意味: 経済基盤、インフラ、下部構造
解説: 社会や組織を底辺で支える「下の(infra)」構造。道路や通信網だけでなく、議論の前提となる社会体制を指すこともあります。
063. hierarchy
構成: hier(聖なる)+ archy(支配)
意味: 階層制、ヒエラルキー、権力構造
解説: もとは聖職者の位を指しましたが、現代では企業や社会のピラミッド型の序列を指します。「上下関係」がある構造を記述する際に必須です。
064. paradigm
構成: para(並んで)+ digm(示す)
意味: (ある時代の)典型的な考え方、パラダイム
解説:特定の時代の科学者や社会全体が共有している「見方・規範」のこと。天動説から地動説への変化は代表的な paradigm shift です。
065. prototype [próutətàip]
構成: proto(最初の)+ type(型)
意味: 原型、試作品、プロトタイプ
解説: 本格的な生産や理論化の「一番最初(proto)」のモデル。ここから全ての派生が生まれる「元祖」を指します。
066. analogy [ənǽlədʒi]
構成: ana(〜に従って)+ logy(言葉/比率)
意味: 類推、類似(点)
解説:AとBの似ている点をもとに、未知のAを既知のBで説明する論理手法。比喩(metaphor)よりも論理的な説明で使われます。
067. context [kάntekst]
構成: con(共に)+ text(織る)
意味: 文脈、背景、状況
解説:言葉の周囲を「共に織りなしている(text)」状況。単語の意味は「文脈(context)」によって決まる、という文脈で頻出します。
068. paradox [pǽrədὰks]
構成: para(外れて)+ dox(意見)
意味: 逆説、パラドックス、矛盾しているようで正しいこと
解説: 常識的な「意見(dox)」から「外れた(para)」こと。一見ありえない話に見えて、実は深い真理を突いている状態を指します。
069. synthesis
構成: syn(共に)+ thesis(置く)
意味: 統合、合成
解説: テーゼ(正)とアンチテーゼ(反)を「共に(syn)置く(thesis)」ことで、より高いレベルの結論を出すこと。
070. contradiction
構成: contra(反対に)+ dict(言う)
意味: 矛盾、否定
解説: 前の発言と「反対(contra)」のことを「言う(dict)」。論理的な一貫性がない状態を厳しく指摘する語です。
▲
071. verify
構成: ver(真実)+ ify(~にする)
意味: (正しいかどうか)確かめる、実証する
解説: 語根 ver は「真実(very, verdict)」を意味します。ある主張が事実と一致しているか、証拠を照らし合わせて「真実であることを確認する」アクションです。
072. corroborate
構成: com(共に/強意)+ robust(強い)+ ate(動詞化)
意味: (証拠などが説を)裏付ける、確証する
解説: 他の証拠を添えて、主張を「より強く(robust)」すること。
verify が単なる真偽確認なら、corroborate は「補強材料を出して信憑性を高める」というニュアンスです。
073. scrutinize
構成: scruta(ぼろ切れ/ゴミ)+ ize(~する)
意味: 詳細に調べる、吟味(精査)する
解説: ゴミの山の中から価値のあるものを探すような「徹底的な調査」が語源。欠点やミスがないか、顕微鏡で覗くように厳しくチェックする際に使われます。
074. examine
構成: ex(外へ)+ agmen((天秤の)針/群れ)
意味: 調査する、試験する、診察する
解説:天秤にかけて重さを量り、物事の状態や価値を正しく見極めることを指します。
075. refute
構成: re(後ろへ)+ fut(打つ/注ぐ)
意味: 論破する、反論する
解説: 相手の主張を「打ち返す」こと。単に「嫌いだ」と言うのではなく、証拠や論理を用いて「その主張は誤りである」と証明することを意味する強い言葉です。
076. validate [vǽlədèit]
構成: val(価値・力)+ id(状態)+ ate(動詞化)
意味: 有効にする、正当性を立証する、承認する
解説:その主張やデータが、ルールや科学的手法に則っており「価値(力)」があると認めること。
077. evaluate
構成: ex(外へ)+ value(価値)+ ate(動詞化)
意味: 評価する、査定する
解説: 対象の「価値」を外に引き出して、どれほどのものか判定すること。
078. justify
構成: just(正しい)+ ify(~にする)
意味: 正当化する、正しいと説明する
解説: 自分の行動や主張が「正義(just)」や道理に適っていることを示すこと。
079. undermine
構成: under(下に)+ mine(掘る)
意味: (土台を壊して)弱体化させる、むしばむ
解説: 城壁の下をこっそり掘って崩すイメージ。証拠の信頼性を揺るがしたり、相手の理論の根底を台無しにしたりする際に使われます。
080. contradict
構成: contra(反対に)+ dict(言う)
意味: 矛盾する、否定する
▲
081. subjective
構成: sub(下に)+ ject(投げる)
意味: 主観的な、個人的な
解説: 自分の心という「土台(sub)」の中に「投げられた(ject)」視点。人によって感じ方が異なる、個人的な見解を指します。
対義語: objective(客観的な:対象(object)に向かった視点)
082. intuitive
構成: in(中に)+ tui(見る/守る)
意味: 直感的な、直感で理解できる
解説: 理屈で分析するのではなく、心の「中(in)」をパッと「見る(tui)」ように瞬時に理解すること。
関連語: tuition(授業料:もとは「見守ること」)
083. discerning
構成: dis(離して)+ cern(分ける)
意味: 洞察力のある、見識のある
解説:。混ざり合った複雑なものから、本質を「切り離して(dis)見分ける(cern)」能力が高いことを賞賛する言葉です。
084. skeptical
構成: skept(じっと見る/吟味する)
意味: 懐疑的な、疑い深い
解説: 提示された情報をそのまま信じず、「本当か?」とじっと凝視して吟味する態度。科学者に求められる重要な姿勢でもあります。
085. biased
構成: bias(斜め/偏り)
意味: 偏見を持った、偏った
解説: 視点がまっすぐではなく、「斜め(bias)」に向いていること。公平性を欠いている状態を指します。
086. stereotypical
構成: stereo(固まった)+ type(型)
意味: 型にハマった、ステレオタイプな、陳腐な
解説: 印刷の「鉛版(stereo)」が語源。一度固まった型で何度も刷るように、固定観念に縛られた見方を指します。
087. cognitive
構成: co(共に/強調)+ gn(o)(知る)
意味: 認知に関する、認識の
解説: 脳が情報を処理して理解するプロセスを指します。cognitive dissonance(認知的不協和)は入試長文の定番テーマです。
088. insightful [insáitfəl]
構成: in(中に)+ sight(見る)
意味: 洞察力に満ちた、鋭い
解説: 表面だけでなく、物事の「中(in)」まで見通す目(sight)を持っていること。
089. profound [prəfáund]
構成: pro(前に/深く)+ found(底)
意味: 深い、重大な、深遠な
解説: 「底(found)」が非常に深いこと。知的な理解が深い場合や、影響が甚大(profound impact)な場合に使われます。
090. superficial [sùːpərfíʃəl]
構成: super(上に)+ fic(作る/顔・面)
意味: 表面的な、うわべだけの
解説: 表面(face)の「上(super)」だけを繕った状態。深い本質に至っていない、浅はかな見方を批判する際に使われます。
対義語: profound
## 091-100:思考の質と論理の整合性
091. obscure [əbskjúər]
構成: ob(覆い)+ scure(暗い)
意味: 不明瞭な、無名の、分かりにくい
解説: 暗闇で覆われていてはっきり見えないイメージ。理論が複雑すぎて理解しにくい、あるいは世の中に知られていない(無名の)状態を指します。
092. ambiguous
構成: ambi(両方)+ ag(u)(動かす/行く)
意味: 曖昧な、二通りの解釈ができる
解説: どちらの方向へも行けるような、はっきりしない状態。
ambivalent(相反する感情)と語源が近く、どちらも「二つの間での揺れ」が核心です。
093. vague
構成: vagus(さまよう)
意味: 漠然とした、ぼんやりした
解説: 霧の中をさまようように、輪郭がはっきりしないこと。obscure よりも「焦点がボケている」ニュアンスが強いです。
094. acute
構成: acu(針/鋭い)
意味: 鋭い、深刻な、(痛みが)激しい
解説: 針のように先が尖っていること。知性が鋭い(an acute mind)場合や、問題が急激に悪化している(acute shortage)場合に使われます。
対義語: chronic(慢性の:時間の経過に関係する)
095. subtle
構成: sub(下に)+ tex(tle)(織られた)
意味: 微妙な、繊細な、捉えにくい
解説: 布の裏側に隠れた非常に細い糸のように、注意深く観察しないと見落としてしまう「わずかな違い」を指します。
096. coherent
構成: co(共に)+ her(くっつく)
意味: (論理が)一貫した、筋の通った
解説: 全てのパーツがバラバラにならず、ぴったり「くっついている」状態。話が整理されていて納得感があるときに使われます。
対義語: incoherent(支離滅裂な)
097. consistent [kənsístənt]
構成: con(共に)+ sist(立つ)
意味: 一貫した、矛盾のない、不変の
解説: 全ての要素が「共に立っている」こと。時間が経っても言動が変わらない、あるいはデータに矛盾がない状態を指します。
098. plausible [plɔ́ːzəbl]
構成: plaus(拍手する)+ ible(できる)
意味: 妥当な、もっともらしい
解説: 思わず「拍手」したくなるほど、納得感があること。100%正しいとは限らないが、現時点では「筋が通っていて信じられる」というニュアンスです。
099. arbitrary [άːrbətrèri]
構成: arbiter(仲裁人/審判)
意味: 任意の、独断的な、勝手な
解説: 客観的なルールではなく、審判(個人)の「さじ加減」で決まること。科学的な議論では「根拠のない恣意的な選択」を批判する際によく使われます。
100. rigorous [ríɡərəs]
構成: rigor(硬さ/厳格さ)
意味: 厳格な、徹底した、精密な
解説: 寒さで体が凍りつくような「硬さ」が語源。一切の妥協を許さない厳しい調査や、精密な理論展開を指します。
例文: rigorous scientific testing(厳密な科学的テスト)
▲
「深さ」の軸
profound(深遠な) ↔ superficial(表面的な)
insightful / discerning(深く見通す)
「偏り」の軸
subjective(主観的な) ↔ objective(客観的な)
biased / stereotypical(偏った見方)
skeptical(批判的に吟味する)
▲
推論と仮説の構築
事実から何らかの結論を導き出す際の「脳の動き」を表現する語彙です。
infer [infə́ːr]:推論する、察する
語源: in(中に)+ fer(運ぶ)。提示されたデータの中に、答えを運び入れるイメージ。
ポイント: 文章に直接書かれていないことを、根拠に基づいて「読み取る」際に使われます。
deduce [didjúːs]:演繹(えんえき)する、推論する
語源: de(下へ)+ duce(導く)。大きなルールから、個別の結論を引き出すこと。
対比: induce(帰納する:個別の事実から共通のルールを導く)とセットで押さえるのが鉄則です。
hypothesize [haipάθəsàiz]:仮説を立てる
語源: hypo(下へ)+ thesis(置く)。議論の土台として、下に置いておく「仮の答え」。
2. Section 5:検証と主張の展開
立てた仮説を補強したり、他者の意見を吟味したりするプロセスです。
corroborate [kərάbərèit]:裏付ける、確証する
語源: com(強意)+ robust(強い)。証拠を足して、意見を「より強く」すること。
ポイント: confirm よりも「客観的な証拠で補強する」という学術的な響きがあります。
scrutinize [skrúːtənàiz]:詳細に調べる、吟味する
語源: 古代ローマの「ぼろ切れ(scruta)」の中から価値のあるものを探す動作が由来。
ポイント: 欠点がないか、厳しい目で徹底的にチェックすることを指します。
refute [rifjúːt]:論破する、反論する
語源: re(後ろへ)+ fute(打つ)。相手の主張を打ち返すイメージ。
ポイント: 単なる反対(oppose)ではなく、証拠を挙げて「誤りであることを証明する」という強い意味です。
論理の「方向性」を掴む
「外から内へ(解析)」:scrutinize(吟味して中身を暴く)
「内から外へ(表明)」:articulate(考えをはっきりと言葉にする)
「上から下へ(演繹)」:deduce(一般論を具体例に当てはめる)
「下から上へ(帰納)」:generalize(具体例から一般論を作る)
◆
4. Section 6:性質・状態を表す語
101. marginal [mάːrdʒinəl]
構成: margin(縁・端)+ al(形容詞)
意味: わずかな、辺境の、余白の
解説: 中心ではなく「端っこ(margin)」にあること。入試では「取るに足らない、わずかな」という意味で、統計の微増・微減を説明する際によく使われます。
対義語: central(中心的な), significant(重大な)
102. profound [prəfáund]
構成: pro(前に/深く)+ found(底)
意味: 深い、重大な、深遠な
解説:影響が「底(found)」にまで達するほど大きいこと。profound change(劇的な変化)は頻出フレーズです。
103. radical
構成: radic(根)+ al(形容詞)
意味: 根本的な、過激な
解説: 植物の「根(radish=ラディッシュも同源)」にまでさかのぼること。表面的な手直しではなく、根っこから変える「根本的」な変化や思想を指します。
104. drastic
構成: drast(行う/働く)
意味: 思い切った、徹底的な、猛烈な
解説: 行動が強烈であることを指します。経済対策やダイエットなど、現状を打破するために「急激で強力な」手段を講じる際に使われます。
105. excessive [iksésiv]
構成: ex(外へ)+ cess(行く)+ ive(形容詞)
意味: 過度の、法外な
解説: 適切な範囲(枠)を「外へ(ex)超えて行って(cess)」しまうこと。ネガティブな「やりすぎ」を意味します。
106. tremendous [triméndəs]
構成: trem(震える)+ ous(多い)
意味: ものすごい、途方もない、巨大な
解説: 恐ろしさで「震える(tremble)」ほど規模が大きいこと。現代ではポジティブ・ネガティブ両方の「ものすごさ」に使われます。
107. immense [iméns]
構成: in(否定)+ mense(測る)
意味: 巨大な、計り知れない
解説: dimension(測る)の反対。大きすぎて「測ることができない(in-mense)」ほどの広大さを表します。
108. sheer
構成: 「純粋な」「切り立った」という古語由来。
意味: 全くの(純然たる)、(崖などが)切り立った
解説: 混じり気がないことを強調します。sheer luck(全くの幸運)や sheer size(その大きさそのもの)のように、後ろに来る名詞を強烈に強調します。
109. minute
構成: minu(小さい)
意味: 極めて小さい、微細な、詳細な
解説: 時間の「分(mínit)」と同じ綴りですが、発音が異なります。顕微鏡レベルの「小ささ」や、細部まで行き届いた「詳細さ」を指します。
110. trivial
構成: tri(3つの)+ via(道)
意味: 些細な、取るに足らない
解説: 「三叉路(三つの道)」に集まる人々が交わすような「世間話」が語源。議論において本質的でない、どうでもいいことを指します。
## Section 6 前半の「変化のスケール」
この10語は、文章の中で「変化の度合い」を強調する形容詞として機能します。
「ほぼゼロ・小さい」を強調
marginal(端っこの方のわずかな)
minute(目に見えないほど微細な)
trivial(価値がないほど些細な)
「非常に大きい」を強調
tremendous / immense(圧倒的な量・規模)
profound(質的な深さ・重大さ)
「変化の激しさ」を強調
radical(根っこからの変革)
drastic(劇的・強引な変化)
▲
111. ample [ǽmpl]
構成: ラテン語の amplus(広い、大きい)
意味: 十分すぎるほどの、広い
解説: 単に「足りている」だけでなく、ゆとりがあって「たっぷりある」ニュアンスです。
例文: ample evidence(十分すぎる証拠)、ample space(広々としたスペース)
112. abundant [əbʌ́ndənt]
構成: ab(離れて/強調)+ und(波打つ)
意味: 豊富な、あり余る
解説: 波(wave)が押し寄せてくるように、モノが溢れているイメージ。資源や食料、才能などが「豊かにある」場合に使われます。
113. scarce [skéərs]
構成: 古フランス語の「選り抜かれた(=数が少ない)」が語源。
意味: 不足して、不十分な、珍しい
解説: 需要に対して供給が足りない状態を指します。
名詞形: scarcity(不足、欠乏)
対義語: abundant(豊富な)
114. deficient [difíʃənt]
構成: de(離れて/下へ)+ fic(作る)
意味: 欠乏している、不十分な
解説: 076番、080番でも触れた語根 fic(作る)。必要な基準まで作られていない(届いていない)状態。ビタミン不足や、能力の欠如などに使われます。
115. redundant [ridʌ́ndənt]
構成: re(再び/後ろへ)+ und(波打つ)
意味: 余分な、不必要な、重畳的な
解説: 波が何度も繰り返し押し寄せてくる=「もういらないのに余っている」状態。現代では「(人員削減で)余剰となった」という意味でも頻出します。
116. volatile [vάlətl]
構成: vol(飛ぶ)+ ile(~しやすい)
意味: 不安定な、揮発性の、激変しやすい
解説: 液体が蒸発して飛んでいってしまうように、状態が「コロコロ変わる」こと。情勢や株価が「不安定」な際によく使われる難単語です。
1. 激しく変化する:volatile
見出し語:volatile [vάlətl]
意味:不安定な、波乱含みの、揮発性の
語源のロジック: ラテン語の「飛ぶ(volare)」が語源です。羽が生えたようにパッと飛んでいってしまうイメージから、「液体が蒸発しやすい(揮発性)」、転じて「情勢が変化しやすく不安定である」という意味になりました。
入試のポイント: a volatile political situation(不安定な政治情勢)や volatile stock prices(激しく変動する株価)といった文脈で、常に「ネガティブな予測不能さ」を伴って登場します。
117. stable
構成: sta(立つ)+ able(できる)
意味: 安定した、不変の
解説: しっかりと立っていられる状態。
名詞形: stability(安定性)
対義語: volatile(不安定な)、unstable(不安定な)
118. constant [kάnstənt]
構成: con(共に/強調)+ sta(立つ)
意味: 絶え間ない、一定の、不変の
解説: ずっと同じ場所に立ち続けているイメージ。変化せずに「一定」であることや、休みなく「連続している」ことを指します。
119. gradual [ɡrǽdʒuəl]
構成: grad(階段/歩み)+ ual(形容詞)
意味: 緩やかな、段階的な
解説: 階段(grade)を一段ずつ登るように、ゆっくりと変化が進むこと。
対義語: abrupt(突然の)、drastic(劇的な)
120. abrupt [əbrʌ́pt]
構成: ab(離れて)+ rupt(折れる/破れる)
意味: 突然の、急な、ぶっきらぼうな
解説: ぷっつりと紐が「折れ(rupt)離れる(ab)」ようなイメージ。予測していなかった急な変化を指します。
◆
2. 流れが止まった:stagnant
見出し語:stagnant [stǽɡnənt]
意味:停滞した、どよんだ、活気のない
語源のロジック: 「池(stagnnum)」が語源です。川のように流れるのではなく、一箇所に溜まって腐っていくイメージです。
入試のポイント: a stagnant economy(停滞した経済)や stagnant wages(伸び悩む賃金)など、成長が止まってしまった社会問題の記述に必須の単語です。
◆
3. どこにでもある:ubiquitous
見出し語:ubiquitous [juːbíkwətəs]
意味:至る所にある、偏在する
語源のロジック: ラテン語の「どこでも(ubique)」が由来。「ユビキタス社会」という言葉で有名ですが、入試では「スマホが至る所にある」「プラスチック汚染が至る所に広がっている」といった文脈で使われます。
◆
4. 壊れやすい:fragile
見出し語:fragile [frǽdʒəl]
意味:壊れやすい、虚弱な、はかない
語源のロジック: 語根 "frag"(=折る、壊す)。「パリンと折れやすい」性質を指します。物理的な物だけでなく、fragile peace(壊れやすい平和)や fragile ecosystem(脆弱な生態系)など、抽象的な「守るべき危ういもの」を指す際に多用されます。
Section 6 の核心:物事の「動態(ダイナミズム)」を捉える
このセクションを学ぶことで、以下のような「状態の対比」が見えるようになります。
「動きすぎ」と「止まりすぎ」の対比 volatile(動きすぎて不安定) ↔ stagnant(止まりすぎて不健全)という、社会が抱える両極端な問題を記述できます。
「強固」と「脆弱」の対比 resilient(回復力がある・強い ※120番以降に登場) ↔ fragile(もろい)といった、システムの耐久性に関する議論を追えます。
「固定」と「流動」の記述 static(静的な)や dynamic(動的な)といった、物事の性質を決定づける重要な形容詞が並びます。
コロケーション(結びつき)で覚える: volatile market、stagnant air、fragile health のように、セットになる名詞と一緒に口に出して覚えましょう。
「温度感」を感じる: stagnant には「どよんでいて臭い」、volatile には「いつ爆発するか分からない」といった、単語が持つ特有の空気感をイメージする。
「高市政権で活気づく日本経済、2026年今年はどうなる?」
去年は日本株の再評価が一段と進みました。最後の取引「大納会」では、日経平均株価終値は5万339円48銭でした。昨年末の3万3464円17銭に比べて1万6875円31銭、約50.4%上昇しました。日経平均株価の年間上昇率は、アメリカのダウ平均株価を3年連続で上回りました。日本経済が再び成長軌道を描くとのこの期待が、海外投資家を中心に高まっている証拠です。
高市早苗総理が打ち出した「責任ある積極財政」。今年もAI投資の拡大や国内企業の好調な業績予測を背景に、株価の上昇が続くのかどうか。会田さん、まずこのあたりは現時点でどうご覧になりますか?
「日本経済の大きさである名目GDPは、長い間拡大できずに低迷してきました。政府が経済規模を拡大するという責務を果たさなかったからです。国民に所得が回らない構造となってしまっていました。株式の時価総額というのは経済規模に比例して拡大していきます。名目GDPがしっかり拡大しなかったことが、株式市場の、低迷につながっていきました。しかしコロナ後は、状況が変わって、コロナ下の財政拡大によって名目GDPが大きく拡大しました。さらに高市政権の財政によって、名目GDPの3%台の強い成長が続く期待があります。高支持率、国民の高い支持を背景に積極財政を推進して、国民に所得が回る構造へ、転換できる期待が続けば、この株価の基調も、続くことになると思います」
で、その高市総理ですが、大納会の取引終了後式典にゲストとして登場し、『日本のために最後まで諦めず、走って走って走って走って走り抜いて勝利を勝ち取ります』と述べました。去年は高市総理を本部長として、経済政策の司令塔となる「日本成長戦略本部」の会合が2回開かれました。会田さんも委員として参加されています。成長投資に重きを置いている高市総理。強い経済を実現する……このためには、改めてどういったことが必要となってくるとお考えでしょう。
「日本経済の低迷の原因は、企業と政府の支出する力が弱くて、国民に所得がしっかり回らなかったことです。所得の背後には必ず支出があるからです。高市政権では、官民連携の成長投資を拡大することで、企業と政府の支出する力を強くして、国民に所得が回る構造に転換させます。投資は将来の供給能力、すなわち国力となり、実質所得の増加につながる労働生産性の向上も生み出します。日本成長戦略会議ではこの戦略分野を明確にして、官民連携の成長投資の拡大の計画を、この6月の骨太の方針に向けてまとめるということになります」
でも正直言ってですね、これまでの「なんとか会議」と聞くと、威勢のいいことは言っているんだけど、結果的にはこの実績が伴わなかったっていう会議が、少なくはなかったんです。
今回は頑張ってもらいたいですね。
「そうですね。マクロ経済にインパクトがあるぐらいの、投資をしっかりやりたいと思います」
その強い経済を構築するため、「責任ある積極財政」の考え方のもと戦略的に財政出動を行うと、「国民の所得の増加、消費の増加、企業の収益増加、税収の増加」……こういう好循環が生まれる。こういう考えを高市早苗総理は示していますが、これは会田さん、改めてこのシナリオいかがでしょうか?
「官民連携の成長投資の拡大によって、企業と政府の合わせた支出する力を強くして、国民に所得をしっかり回します。その結果、消費を含めた内需が拡大しますと企業の収益が増加します。有望な投資機会を求めて投資資金が日本に流入して、円高トレンドに転換します。企業の投資は『コスト』から『投資』に変化していきますので、投資が投資を生む動きが名目GDPの拡大だけではなくて、潜在成長率の上昇にもつながります。企業の投資が十分に大きくなりますと、政府は税収の増加もあり、財政収支を黒字に転換させることができるようになります。リスクなのは、プライマリーバランスの早期の黒字化にこだわって、将来の内需成長を生む成長投資も税収の範囲内に抑制することで、
この循環を乱してしまい、これまでの失敗を繰り返してしまうことです」
プライマリーバランス基礎的財政収支ですね。
一方日本銀行は先月の金融政策決定会合で政策金利を0.5%から0.75%に引き上げると全員一致で決めました。早ければ今年7月に追加利上げするという見方も多く上がっています。円安・物価高が長引くリスクを念頭に、日銀の委員から「来年以降も利上げを継続すべきだ」、こういう意見が相次いでいるという、こういうニュースが入っているわけなんですが。会田さん、これはどうでしょう?
「官民連携の成長投資を拡大することが、政府の目的ですから。中小企業と地方にまで景気回復の果実が届く、十分に回復が強い『高圧経済』を実現する必要があります。拙速な日銀の利上げは、この動きを妨げます。しかし、投資は将来的にはこのインフレを抑制する供給能力となってきますけれども、短期的には需要であるため、インフレ率が高止まって家計に負担になる可能性があります。円安がこの家計の負担を大きくしないように、日銀は財務省と連携して利上げに踏み切ったと見られます。しかし成長投資を抑制してしまっては、本末転倒です。物価の上昇による家計の負担は、財政政策で、軽減すべきだと考えます。高市政権は、日銀の物価の安定だけではなくて、強い経済成長との両立を求めています。日銀はしばらく利上げを封印して、高圧経済の実現に、政府と連携すると見られます」
国内、物価高続いています。生鮮食品を除いた消費者物価上昇率。22年4月から3年半にわたり、政府・日銀が目標とする2%を上回っています。日本最大の労働組合の連合ですけれども、今年の春闘、賃上げ率全体で5%以上とする目標をですね、掲げています。今年の伸びが物価の上昇を上回る「実質賃金のプラス定着」が焦点とも言われていますが、このあたりはいかがですか?
「コロナ後の財政拡大によって家計に所得を回したことによって、企業が輸入物価上昇の価格転嫁ができる状況になりました。値上げをしても購入数量が落ちなかったからです。しかし、もう家計の貯蓄率はもう史上最低の水準まで来て、この回してもらったお金はもう全部、政府と企業に吸収されていってしまっているので。これから、企業が大きな値上げをすると、家計は反発して購入数量が大きく落ちるようになっていくと考えます。理論的には『需要の価格弾力性』が大きくなっているということになります。企業が値上げに慎重になることで物価上昇率が減速して、結果として実質賃金のプラスが定着することになります。重要なのは、この良い動きが生まれるまで積極財政で家計を支え続けるということが重要で。途中で失敗をしますと、今度は購入数量が減少してきますので、景気は後退するという元に戻ってしまうということになります。もしこの実質賃金の上昇の動きが、遅れてしまった場合には、高市政権は消費税の減税まで行くと思います」
そうですか。いずれにしても頑張ってもらいたいですね、これね。頑張ってもらいたいと思いますね。
ニュース最前線でした。
AIメモ 備忘録(検索のための個人的メモなので、用事がなくなったりすれば後で大きく変更したりします。あしからず。)
Chapter 1:文脈から推測しにくい重要難単語
Section 1 appropriate
【形】適切な
【動】(資金などを)充当する、私物化する(←最難関レベルで狙われる意味)
discipline
【名】規律、しつけ
【名】学問分野、教授科目
check
【動】検査する
【動】抑制する、阻止する(例:check the spread of disease)
foster
【動】(里親として)育てる
【動】(感情・状態などを)促進する、育成する
champion
【名】優勝者
【動】(主義・権利などを)擁護する、支持する
countenance
【名】表情、顔つき
【動】賛成する、容認する
address
【名】住所
【動】(問題などに)取り組む、(聴衆に)演説する
command
【動】命令する
【動】(景色などを)見渡せる、(尊敬などを)集める
compromise
【名/動】妥協(する)
【動】(名声・信条などを)汚す、危うくする
fastidious
【形】(好みなどが)ひどく神経質な、潔癖な、細心な
deliberate
【形】故意の、慎重な
【動】熟考する、審議する
articulate
【形】(考えなどを)はっきり述べることができる
【動】(体系立てて)明確に述べる
appreciate
【動】感謝する、鑑賞する
【動】正しく評価する、(価値が)上昇する
liberal
【形】自由主義の
【形】気前のよい、豊富な、(解釈などが)厳密でない
gravity
【名】重力
【名】重大さ、深刻さ
weather
【名】天気
【動】(困難などを)切り抜ける、風化させる
issue
【名】問題、発行
【動】(声明などを)出す、支給する
constitution
【名】憲法
【名】構成、体質、性質
enterprise
【名】企業、事業
【名】進取の気性、冒険心
sanction
【名】制裁、認可、承認
(「ダメと言う」制裁と「良いと言う」認可、正反対の意味を持つ重要語)
◆
綴りから勘違いしやすい語:
1. complacent vs. complaisant
どちらもラテン語の placere(喜ばせる)に由来しますが、「誰を」喜ばせるかで意味が分かれます。
complacent [kəmpléisənt]
意味: 自己満足した、悦に入った
解説: 自分自身を喜ばせている(満足しきっている)状態。現状に甘んじて、危機感がないニュアンスで使われます。
覚え方: 「Place(場所・地位)」に「Cent(1セント=安住)」して満足している、とイメージしましょう。
complaisant [kəmpléizənt]
意味: 愛想のよい、人の願いをすぐ聞き入れる
解説: 他人を喜ばせようとする(=お人好しな、従順な)状態。
覚え方: 綴りの "ais" がフランス語の plaisir(プレジール/喜び)に近く、「他人を喜ばせる(Please)」姿勢があると捉えます。
2. disinterested vs. uninterested
disinterested
意味: 公平な、私欲のない
解説: 利益(interest)がそこに存在しない(dis-)、つまり「その結果によって自分が得をしたり損をしたりしない」=「中立・公平」という意味になります。
例文: A disinterested judgment. (公平な判断)
uninterested
意味: 無関心な、興味がない
解説: 単に興味(interest)を持っていない(un-)状態。
例文: He is totally uninterested in politics. (彼は政治に全く興味がない)
「裁判官は disinterested(公平)であるべきだが、裁判の内容に uninterested(無関心)であってはならない」という対比
ingenious 独創的な、利口な ingenuous 純真な、うぶな
contemptible (対象が)卑るべき contemptuous (主観が)軽蔑している
compliment 褒め言葉 complement 補完するもの
◆
語源の深掘り:
1. Section 1:接頭辞(Prefix)のシステム 接頭辞は、単語の「方向」や「ニュアンス」を決定します
接頭辞(Prefix)+語根(Root)の組み合わせで「単語の心」を掴む。
001-010:接頭辞 pro-(前へ)と con-(共に)の世界 「方向感覚」を養う。
001. profound
構成: pro(前へ)+ found(底)
意味: 深い、深遠な、心からの
解説: 「底(found=base)に向かって突き進んでいる」。
知識が深い、あるいは影響が甚大(profound impact)である場合に使われます。
002. proponent [prəpóunənt]
構成: pro(前へ)+ pon(置く)+ ent(人)
意味: 支持者、提唱者
解説: 自分の意見をみんなの「前」に「置く」人です。
対義語: opponent(反対者:反対側に置く人)とセットで覚えましょう。
003. propel propeller(プロペラ)
構成: pro(前へ)+ pel(押す・駆り立てる)
意味: 推進する、駆り立てる
解説: 物理的に船を動かす(propeller)だけでなく、「好奇心が彼を研究に駆り立てた」のように比喩的にも使われます。
004. prospect
構成: pro(前へ)+ spect(見る)
意味: 見通し、展望、期待
解説: 「前」を「見る」こと。将来の成功の可能性などを指します。
005. compromise
構成: com(共に)+ promise(約束)
意味: 妥協する、歩み寄る、(名誉などを)汚す
解説: お互いに「共に」「約束」し合うことで、折り合いをつけることです。
注意: 「名誉を汚す・(安全性を)損なう」というマイナスの多義語としても。
006. concentric
構成: con(共に)+ centr(中心)+ ic(形容詞)
意味: 同心の、中心が同じ
解説: 複数の円が「共に」一つの「中心」を共有している状態です。
007. collaborate
構成: col(共に)+ labor(働く)+ ate(動詞)
意味: 共同で行う、協力する
解説: 言葉通り、共に労働することです。
008. coherent
構成: co(共に)+ her(くっつく)+ ent(状態)
意味: 一貫した、筋の通った
解説: バラバラの主張が「共に」「くっついている」=まとまりがある状態。
009. coexist
構成: co(共に)+ exist(存在する)
意味: 共存する
解説: 異なる価値観や生物が同じ場所に共に存在すること。
10. coincide
構成: co(共に)+ in(上に)+ cide(落ちる)
意味: 同時に起こる、一致する
解説: 二つの出来事が「共に」「(同じ場所に)落ちる」イメージから、「偶然重なる」ことを意味します。
▲
「否定・離反(dis-, ab-, se-)」 や 「超越・変化(trans-)」 といった、単語のニュアンスを劇的に変える接頭辞
011-020:接頭辞 dis-(離れて・否定)と trans-(越えて)の世界
011. discard
構成: dis(離れて)+ card(トランプの札)
意味: (不要なものを)捨てる、放棄する
解説: トランプのゲームで不要な「カード」を「手元から離す」動作が語源です。
012. disinterested
構成: dis(離れて)+ interest(利害・関心)
意味: 公平な、客観的な(※「無関心な」ではない!)
解説: 自分の「利害」から「離れている」からこそ、中立的な立場になれるという意味です。入試超頻出の引っかけ単語です。
013. dismantle
構成: dis(離れて)+ mantle(覆い・マント)
意味: (機械などを)分解する、(組織などを)解体する
解説: 覆っている「マント」を「剥ぎ取る」イメージから、構造物をバラバラにするという意味になりました。
014. disrupt
構成: dis(バラバラに)+ rupt(折れる・壊れる)
意味: かき乱す、中断させる、崩壊させる
解説: 一貫していた流れを「バラバラに」「折る」イメージ。交通網の麻痺や業界の秩序を壊す際によく使われます。
015. abject
構成: ab(離れて)+ ject(投げる)
意味: (境遇などが)悲惨な、絶望的な、卑屈な
解説: 社会のまともな場所から「外へ」「投げ捨てられた」ような状態。abject poverty(どん底の貧困)は定番のフレーズです。
016. abstract
構成: ab(離れて)+ tract(引く)
意味: 抽象的な、要約
解説: 具体的な事実からエッセンスだけを「外へ」「引き出した」もの。
17. segregate
構成: se(離れて)+ greg(群れ)+ ate(動詞)
意味: 隔離する、差別する
解説: 「群れ」から特定の個人やグループを「離す」こと。人種差別の文脈などで重い意味を持って使われます。
18. transcend
構成: trans(越えて)+ scend(登る)
意味: 越える、超越する
解説: 既存の枠組みを「越えて」上に「登る」こと。経験や限界を越える際に使われます。
19. transient
構成: trans(越えて)+ i(行く)+ ent(状態)
意味: 一時的な、はかない、移り変わる
解説: すぐに次へと「越えて」「行って」しまう性質。
20. transform
構成: trans(越えて/変化)+ form(形)
意味: 変形させる、変質させる
解説: 「形」を「別のものへ」入れ替えること。
-rupt(壊れる): disrupt(中断させる)から、bankrupt(破産した=銀行が壊れた)へ。
-tract(引く): abstract(抽象的な)から、attract(引きつける)、distract(気を散らす)へ。
-ject(投げる): abject(悲惨な)から、reject(拒絶する=投げ返す)へ。
▲
「中へ(in-, en-)」と「外へ(ex-)」という、対照的な動きを持つ接頭辞がメインテーマです。
021-030:接頭辞 in-(中へ)と ex-(外へ)のダイナミズム
021. inherent
構成: in(中に)+ her(くっつく)+ ent(状態)
意味: 本来備わっている、固有の、持ち前の
解説: 「中に」「くっついている」状態。後から付いたものではなく、そのものの中に最初から張り付いている性質を指します。
例文: the risks inherent in the project(そのプロジェクトに特有のリスク)
022. insight
構成: in(中に)+ sight(見る・視力)
意味: 洞察力、深い理解
解説: 表面的な部分だけでなく、物事の「中」を「見る」力のこと。
023. induce
構成: in(中に)+ duce(導く)
意味: 誘発する、引き起こす、(説得して)〜させる
解説: ある状態の「中へ」「導き入れる」イメージ。
対比: deduce(演繹する:上から下へ導き出す)との対比が論理読解で重要です。
024. enforce [infɔ́ːrs]
構成: en(in)(中へ/動詞化)+ force(力)
意味: (法律などを)施行する、強制する
解説: 決まり事の中に「力」を注ぎ込んで、実際に機能させること。
025. encounter [inkáuntər]
構成: en(in)(中へ)+ counter(反対に・向き合って)
意味: (困難などに)直面する、(偶然)出会う
解説: 相手と向き合っている状況の「中へ」入っていくこと。
026. explicit [iksplísit]
構成: ex(外へ)+ plic(折る・重ねる)
意味: 明白な、明確な(←折り目が外に開かれた)
解説: 畳まれていたものが「外へ」向かって「広げられた」状態。隠し事がなく、はっきりしていること。
対義語: implicit(暗黙の:中に折り込まれた)
027. exclude [iksklúːd]
構成: ex(外へ)+ clude(閉める)
意味: 除外する、締め出す
解説: 枠の「外に」出した状態で、門を「閉める」イメージ。
対義語: include(含む:中に入れて閉める)
028. exhaust [iɡzɔ́ːst]
構成: ex(外へ)+ haust(汲み出す)
意味: 使い果たす、疲れ果てさせる、排出する
解説: 中にあるものをすべて「外へ」「汲み出し」て、空っぽにすること。
029. expertise [èkspərtíːz]
構成: ex(外へ)+ peri(試す)+ tise(名詞化)
意味: 専門的知識、熟練
解説: 実際に外に出て何度も「試した(experience)」結果、身についた高度な能力。
030. extravagant [ikstrǽvəɡənt]
構成: extra(外側に)+ vag(さまよう)+ ant(状態)
意味: 贅沢な、法外な、度を越した
解説: 普通の枠組みの「外側」を「さまよっている」こと。金遣いが荒い、あるいは考えが常軌を逸している状態。
-duce(導く): induce(誘発する)、produce(生産する:前へ導く)、reduce(減らす:後ろへ導く)
-clude(閉める): exclude(除外する)、conclude(結論づける:完全に閉める)、preclude(妨げる:前もって閉める)
-plic(折る): explicit(明確な)、complicate(複雑にする:共に折り重ねる)
▲
の 031番から040番 について詳細に解説します。
このセクションは、Chapter 1の「接頭辞と語根のシステム」を締めくくる重要な10語です。主に「下へ(sub-, de-)」、「後ろへ・再び(re-)」、「反対して(ob-, contra-)」といった、位置関係や対抗関係を表す接頭辞が中心となります。
031-040:接頭辞 sub-(下)・re-(後ろ)・ob-(対抗)の世界
031. subordinate [səbɔ́ːrdənət]
構成: sub(下に)+ ordin(順序)+ ate(形容詞・名詞)
意味: 部下の、下位の、従属する
解説: 「順序」が「下」にあること。組織の中での上下関係や、メインではない付随的なものを指します。
032. subtle [sʌ́tl]
構成: sub(下に)+ tex(織る/織物)
意味: 微妙な、繊細な、希薄な
解説: もともとは「(非常に細い糸で)下の方まで細かく織られた」イメージ。そこから、パッと見ではわからない「微妙な・わずかな」違いを指すようになりました。
033. retrospect [rétrəspèkt]
構成: retro(後ろへ)+ spect(見る)
意味: 回想、追想
解説: 004番の prospect(前を見る=展望)の真逆です。「後ろ(過去)」を「見る」ことで、昔のことを思い返す動作を指します。
034. resilient [rizíliənt]
構成: re(後ろへ/元へ)+ sili(跳ねる)+ ent(状態)
意味: 回復力のある、立ち直りの早い、弾力性のある
解説: 押されたものが「後ろ(元)」に「跳ね返る」イメージ。困難があってもすぐに元通りになる「しなやかな強さ」を指し、現代の頻出語です。
035. redundant [ridʌ́ndənt]
構成: re(再び/過剰に)+ und(波打つ)+ ant(状態)
意味: 余分な、過剰な、不必要な
解説: 波が何度も「再び」押し寄せて溢れ出しているイメージ。情報が重複して無駄な状態や、人員余剰による解雇(layoff)の文脈でも使われます。
036. obscure [əbskjúər]
構成: ob(〜に対して/覆って)+ scure(覆う)
意味: 曖昧な、はっきりしない、無名の
解説: 対象を「覆い隠して」しまっている状態。物理的に暗くて見えないことから、意味がわからなかったり、世間に知られていなかったりすることを指します。
037. objective [əbdʒéktiv]
構成: ob(〜に向かって)+ ject(投げる)+ ive(名詞・形容詞)
意味: 客観的な、目的、目標
解説: 自分の外側「に向かって」「投げられた」もの。主観(自分の中)ではなく、外にある対象をそのまま見ることから「客観的」となります。
038. obstacle [άbstəkl]
構成: ob(〜に対して)+ st(立つ)+ acle(もの)
意味: 障害(物)、邪魔
解説: 自分の行く手「に対して」立ちふさがって「立っている」もの。
039. obsolete [ὰbsəlíːt]
構成: ob(離れて)+ sol(慣れ親しんだ)+ ete(形容詞)
意味: 時代遅れの、廃れた
解説: 慣れ親しんだ習慣から「離れて」しまったこと。技術や機械が古くなって使われなくなった状態を指します。
040. contradict [kὰntrədíkt]
構成: contra(反対に)+ dict(言う)
意味: 矛盾する、否定する
解説: 相手の言ったことに対して「反対に」「言う」こと。つじつまが合わない「矛盾」を指す最重要動詞です。
▲
-spect(見る):prospect(前)/retrospect(後)
-ject(投げる):abject(離れて下へ)/objective(対象へ)
-dict(言う):verdict(真実を)/contradict(反対を)
▲041-050:物理的な意味から「抽象的な概念」へのジャンプ
041. disinterested [disínt(ə)rəstid]
構成: dis(離れて)+ interest(利害・関心)
意味: 公平な、客観的な、私利私欲のない
解説: Section 1の復習を兼ねた重要語。「自分の得(interest)」から「離れている(dis)」からこそ、中立的な判断ができるというプラスの意味です。
注意: 現代文でも「利害関係者ではない」=「公平な第三者」という論理がよく使われます。
042. tangible [tǽndʒəbl]
構成: tang(触れる)+ ible(できる)
意味: 明白な、具体的な、実体がある
解説: 「触れることができる」という物理的な意味から、「(証拠などが)手で触れるほどはっきりしている」という抽象的な意味へ転じました。
対義語: intangible(無形の、ぼんやりした)
043. parameter [pərǽmətər]
構成: para(横に)+ meter(測る尺度)
意味: (議論などの)枠組み、限定要素、要因
解説: 数学の「媒介変数」から転じ、ある物事を決定づける「条件の範囲」や「枠組み」を指します。
例文: the parameters of the debate(討論の枠組み)
044. discern [disə́ːrn]
構成: dis(離して)+ cern(分ける)
意味: 見分ける、識別する、はっきり認める
解説: バラバラの(dis)ものの中から、正しいものを「分ける(cern)」こと。知的な洞察力を表すハイレベルな動詞です。
派生語: discerning(洞察力のある、目が肥えた)
045. integral [íntəɡrəl]
構成: integer(欠けのない、整った)
意味: 不可欠な、完全な、整然とした
解説: 数学の「積分」の語源でもあります。全体を構成する上で「欠けてはならないパーツ」というイメージです。
例文: Music is integral to his life.(音楽は彼の人生に不可欠だ。)
046. subtle [sʌ́tl]
構成: sub(下に)+ tex(織る/細い糸)
意味: 微妙な、繊細な、捉えにくい
解説: 032番の再掲。糸が細すぎて「下の方で(sub)織られている」ため、注意深く見ないと気づかないほどの違いを指します。
047. manifest [mǽnəfèst]
構成: mani(手)+ fest(つかむ)
意味: 明白な、はっきりした(形容詞)/ 明らかにする(動詞)
解説: 「手でつかめるほどはっきりしている」こと。
背景: アメリカ史の Manifest Destiny(明白なる天命)という用語でも有名です。
048. implicit [implísit]
構成: in(中に)+ plic(折る)
意味: 暗黙の、言わずもがなの
解説: 意味が「中に」「折り込まれて」いて、直接口に出さなくても伝わる状態。
対義語: explicit(026番:外に開かれた=明確な)
049. abstract [ǽbstrækt]
構成: ab(離れて)+ tract(引く)
意味: 抽象的な、理論的な
解説: 016番の再掲。具体的な事象から本質を「引き出した」もの。
050. arbitrary [άːrbətrèri]
構成: arbit(仲裁人・判断する人)
意味: 恣意的な、勝手な、独断的な
解説: 「(根拠なく)一人の判断者の思いつき(arbit)」で決まること。法治国家の議論などで「法の恣意的な運用」といった文脈で頻出します。
▲
「筆者の主張」や「論理の運び」 を説明する際に多用されます。
「客観性」の表現:disinterested(公平な), tangible(具体的な証拠), manifest(明白な)
「構造」の表現:parameter(枠組み), integral(不可欠な要素)
「裏の意味」の表現:subtle(微妙なニュアンス), implicit(暗黙の前提), discern(本質を見分ける)
▲
の 051番から060番 について詳細に解説します。
Section 3「抽象概念を捉える」の後半にあたるこの10語は、物事の「本質」「構造」「価値の有無」を評価する際に欠かせない、極めて知的な単語群です。
051-060:概念の「価値」と「本質」を見極める
051. superficial [sùːpərfíʃəl]
構成: super(上に)+ fic(作る・顔)+ ial(形容詞)
意味: 表面的な、浅薄な、うわべだけの
解説: 物事の「上」の「面(face)」だけに作られた状態。深い理解や本質に至っていないことを批判的に述べる際に使われます。
例文: a superficial understanding of the problem(問題の表面的な理解)
052. intrinsic [intrínsik]
構成: intra(内側に)+ secus(そばに)
意味: 本来備わっている、本質的な、固有の
解説: 021番の inherent と類義語です。外から与えられた価値(報酬など)ではなく、そのもの「内部」に存在する価値を指します。
対義語: extrinsic(外因的な、外部からの)
053. mundane [mʌndéin]
構成: mund(世界)+ ane(形容詞)
意味: 日常の、ありふれた、世俗的な
解説: もともとは「(天上の世界に対して)この世の、地上の」という意味。そこから、特別なことがない「ありふれた、退屈な日常」を指すようになりました。
054. redundant [ridʌ́ndənt]
構成: re(再び/過剰に)+ und(波打つ)
意味: 余分な、不必要な、重複した
解説: 035番の再掲。波が繰り返し押し寄せて「溢れ出している」イメージから、なくても困らない「無駄」を指します。
055. volatile [vάlətl]
構成: vol(飛ぶ)+ ile(しやすい)
意味: 不安定な、激変しやすい、揮発性の
解説: 101番の先行学習。液体が「飛んで」消える=揮発性から転じて、政治情勢や気分の「激しい浮き沈み」を表します。
056. trivial [tríviəl]
構成: tri(3つの)+ via(道)+ al(形容詞)
意味: 些細な、取るに足らない
解説: 「三叉路(三つの道)」に集まって話すような「道端の世間話」が語源。大した価値のない、どうでもいいことを指します。
057. radical [rǽdikl]
構成: radic(根っこ)+ al(形容詞)
意味: 根本的な、急進的な、過激な
解説: 「根(root)」に関わること。表面の修正ではなく、根っこからすべて変えてしまう「根本的な」変化を指します。
例文: a radical change in policy(政策の根本的な転換)
058. resilient [rizíliənt]
構成: re(元へ)+ sili(跳ねる)
意味: 回復力のある、立ち直りの早い
解説: 034番の再掲。困難から「元に跳ね返る」しなやかな強さ。現代社会が求める最重要資質の一つです。
059. inherent [inhíərənt]
構成: in(中に)+ her(くっつく)
意味: 本来備わっている、固有の
解説: 021番の再掲。切っても切り離せない「内なる」性質。
060. objective [əbdʒéktiv]
構成: ob(前に)+ ject(投げる)
意味: 客観的な、目的
解説: 037番の再掲。自分(主観)を離れて「前に投げ出された対象」をそのまま見ること。
▲
の 061番から070番 について詳細に解説します。
ここからは Section 4:推論・論理のプロセス の核心部に入ります。単なる「考える」という動作を、語源の力で「どのような論理の道筋を辿っているか」まで精密に分解して理解するステージです。
061-070:論理の「道筋」を言語化する
061. infer [infə́ːr]
構成: in(中に)+ fer(運ぶ)
意味: 推論する、察する
解説: 直接書かれていない情報を、提示された事実の「中」から答えを「運び出す」イメージ。
入試のポイント: 読解問題の設問で "What can be inferred from the text?"(本文から何が推論できますか?)として最頻出です。
062. deduce [didjúːs]
構成: de(下へ)+ duce(導く)
意味: 演繹(えんえき)する、推論する
解説: 大きな普遍的ルールから、個別の結論を「下へ」引き出すこと(三段論法)。
例文: From these facts, we can deduce that...(これらの事実から、…という結論が導き出せる。)
063. hypothesize [haipάθəsàiz]
構成: hypo(下へ)+ thesis(置く)
意味: 仮説を立てる
解説: 議論を積み上げる前に、その土台として「下に置いておく」仮の主張。
派生語: hypothesis(仮説)
064. articulate [ɑːrtíkjulət]
構成: articul(節、つなぎ目)+ ate(動詞化)
意味: (考えを)はっきり述べる、明確に表現する
解説: モゴモゴした塊ではなく、言葉に「節目(つなぎ目)」をつけて、一つ一つ明確に切り出すイメージ。
例文: She struggled to articulate her thoughts.(彼女は自分の考えを言葉にするのに苦労した。)
065. generalize [dʒénərəlàiz]
構成: general(一般的な)+ ize(~化する)
意味: 一般化する、普遍化する
解説: 個別の出来事を「一般的な」ルールとして広げること。
注意: hasty generalization(性急な一般化=数少ない例で決めつけること)という批判的文脈でも使われます。
066. formulate [fɔ́ːrmjulèit]
構成: form(形)+ ulate(動詞化)
意味: (計画や考えを)公式化する、系統立ててまとめる
解説: バラバラのアイディアに「形」を与え、論理的な手順に整えること。
067. premise [prémis]
構成: pre(前に)+ mis(送る/置く)
意味: 前提、根拠
解説: 結論を出す「前」に、あらかじめ「送って(置いて)おく」議論の出発点。
068. paradox [pǽrədὰks]
構成: para(横に/外れて)+ dox(意見・考え)
意味: 逆説、パラドックス、矛盾しているようで正しいこと
解説: 普通の「考え」から「外れた(横にある)」こと。一見ありえないようで、実は真理を突いている状態を指します。
069. synthesis [sínθəsis]
構成: syn(共に)+ thesis(置く)
意味: 統合、合成、総合
解説: 異なる二つの意見(テーゼとアンチテーゼ)を「共に」「置く」ことで、より高い次元の結論にまとめること(アウフヘーベン)。
対義語: analysis(分析:バラバラに解くこと)
070. contradiction [kὰntrədíkʃən]
構成: contra(反対に)+ dict(言う)+ ion(名詞化)
意味: 矛盾、否定
解説: 040番の名詞形。前後の話のつじつまが合わないこと。
Section 4:061-070 の「論理の矢印」整理
この10語をマスターすると、英語の論説文がどのように「動いているか」が見えてきます。
「前提」を置く:premise, hypothesize
「筋道」を通す:deduce, formulate
「言葉」にする:articulate
「矛盾・壁」に当たる:paradox, contradiction
「まとめ・広がり」を作る:synthesis, generalize
学習のアドバイス
このセクションの単語は、自由英作文で使うと採点者に「論理的な思考ができる受験生だ」という強い印象を与えられます。 例えば、"I agree with this idea because..." と書く代わりに、"Based on the premise that..." と書き始めたり、"My conclusion is deduced from..." と繋げたりするだけで、文章の格調が一段上がります。
▲071-080:検証・吟味・確証のプロセス
071. verify [vérəfài]
構成: ver(真実)+ ify(~にする)
意味: (正しいかどうか)確かめる、実証する
解説: 語根 ver は「真実(very, verdictなど)」を意味します。ある主張が事実と一致しているか、証拠を照らし合わせてチェックすることです。
例文: The data needs to be verified.(そのデータは検証される必要がある。)
072. corroborate [kərάbərèit]
構成: com(共に/強意)+ robust(強い)+ ate(動詞化)
意味: (証拠などが説を)裏付ける、確証する
解説: 他の証拠を添えて、主張を「より強く(robust)」すること。verify が「真偽確認」なら、corroborate は「補強」のイメージです。
073. scrutinize [skrúːtənàiz]
構成: scruta(ぼろ切れ/ゴミ)+ ize(~する)
意味: 詳細に調べる、吟味する
解説: ゴミの山の中から価値のあるものを探すような「徹底的な調査」が語源。欠点がないか厳しくチェックする際に使われます。
074. examine [iɡzǽmin]
構成: ex(外へ)+ agmen((天秤の)針/群れ)
意味: 調査する、試験する、診察する
解説: 天秤にかけて重さを量るイメージから、物事の価値や状態を正しく見極めることを指します。
075. refute [rifjúːt]
構成: re(後ろへ)+ fut(打つ/注ぐ)
意味: 論破する、反論する
解説: 相手の主張を「打ち返す」こと。単に反対するのではなく、証拠や論理を用いて「その主張は誤りである」と証明することを意味します。
076. validate [vǽlədèit]
構成: val(価値・力)+ id(状態)+ ate(動詞化)
意味: 有効にする、正当性を立証する
解説: その主張や感情に「価値(力)」があると認めること。入試では「研究結果の妥当性を証明する」文脈でよく出ます。
077. evaluate [ivǽljuèit]
構成: ex(外へ)+ value(価値)+ ate(動詞化)
意味: 評価する、査定する
解説: 対象の「価値」を外に引き出して判定すること。テストの成績や政策の効果を測る際に使われます。
078. justify [dʒʌ́stəfài]
構成: just(正しい)+ ify(~にする)
意味: 正当化する、正しさを説明する
解説: 自分の行動や考えが「正義(just)」に適っていることを示すこと。
079. undermine [ʌ̀ndərmáin]
構成: under(下に)+ mine(掘る)
意味: (土台を壊して)弱体化させる、むしばむ
解説: 城壁の下をこっそり掘って崩すイメージ。信頼や計画の「根底」を揺るがすようなダメージを指します。
例文: Criticism can undermine confidence.(批判は自信を損なう可能性がある。)
080. contradict [kὰntrədíkt]
構成: contra(反対に)+ dict(言う)
意味: 矛盾する、否定する
解説: 040番、070番の再掲。一貫性のなさを指摘する論理読解の最重要語です。
◆ Section 5:071-080 の「検証の強度」
この10語は、主張をどれくらい「強化」または「攻撃」するかという強度で整理できます。
「強化・正当化」派
corroborate(補強する:最強)
validate / verify(正しさを証明する)
justify(言い分を正当化する)
「中立的なチェック」派
scrutinize(厳しく吟味する)
evaluate / examine(価値を測る)
「攻撃・否定」派
refute(論破する:最強)
undermine(土台を崩す)
contradict(矛盾を突く)
▲の 081番から090番 について詳細に解説します。
このセクションは、Section 5(論理・思考のプロセス)の後半から、人間の思考の「偏り」や「限界」を記述する語彙へと繋がっていきます。難関大の入試で、筆者が「人間の認識はいかに不完全か」を論じる際に多用される、非常に知的な語彙が揃っています。
◆ 081-090:思考の「深さ」と「偏り」を記述する
081. consolidate [kənsάlədèit]
構成: con(共に)+ solid(固い)+ ate(動詞化)
意味: 強化する、合併・統合する、固める
解説: バラバラのものを「共に」「固く」すること。権力を固める、あるいは複数の会社を合併させる(連結決算の consolidated など)際に使われます。
082. bolster [bóulstər]
構成: もとは「長い枕(長枕)」の意味。
意味: 強化する、支持する、鼓舞する
解説: 下から枕で支えるイメージから、理論や自信を「下支えして補強する」ことを指します。corroborate(証拠で補強)に近いですが、より「支える」ニュアンスが強いです。
083. discern [disə́ːrn]
構成: dis(離して)+ cern(分ける)
意味: 見分ける、識別する、洞察する
解説: 044番の再掲。混ざり合った中から本質を「分けて認識する」という知的な高度さを表します。
084. skepticism [sképtəsìzm]
構成: skept(じっと見る/吟味する)+ ism(主義)
意味: 懐疑的な態度、懐疑論
解説: 提示されたものを鵜呑みにせず、「本当にそうか?」とじっと疑いを持って見ること。科学的思考には不可欠な態度です。
085. bias [báiəs]
構成: もとは「(布の)斜め方向(バイアス)」の意味。
意味: 偏見、先入観、偏り
解説: まっすぐではなく「斜め」に見てしまうこと。confirmation bias(確証バイアス:自分の都合の良い情報だけ集めること)は入試超頻出テーマです。
086. preconceived [prìːkənsíːvd]
構成: pre(前に)+ con(完全に)+ ceive(掴む/思う)
意味: 前もって抱いた、先入観のある
解説: 経験する「前」に、すでに心の中で「形作って(掴んで)しまった」考え。preconceived notions(先入観)という形でよく使われます。
087. stereotype [stériətáip]
構成: stereo(固い/立体の)+ type(型)
意味: 固定観念、ステレオタイプ
解説: 印刷で使う「固まった版」が語源。一度決まると形が変わらない「決まりきったイメージ」を指します。
088. prejudice [prédʒudis]
構成: pre(前に)+ jud(判断する)
意味: 偏見、先入観
解説: 事実を知る「前」に「判断(judge)」してしまうこと。多くの場合、根拠のない否定的な偏見を指します。
089. illusion [ilúːʒən]
構成: in(中に)+ lud(遊ぶ/演じる)
意味: 錯覚、幻想、思い違い
解説: 脳の「中で」「遊んでいる(からかっている)」イメージ。現実ではないものを正しいと思い込まされている状態です。
090. cognitive [kάɡnətiv]
構成: co(共に)+ gn(知る)+ itive(形容詞)
意味: 認知的な、認識の
解説: 脳が情報を処理して「知る」プロセスに関わること。cognitive science(認知科学)や cognitive dissonance(認知的不協和)などの用語で頻出します。
◆ Section 5:081-090 の「思考の歪み」の対比
この10語をマスターすると、入試でよく語られる「理性的な思考」と「無意識の歪み」の対立が見えてきます。
「思考の強化・深化」
consolidate / bolster(考えを固め、支える)
discern(本質を見分ける)
「認識の歪み・罠」
bias / prejudice / stereotype(歪んだレンズで見る)
illusion(存在しないものを見る)
preconceived(見る前に決めている)
「認識そのもの」
cognitive(知る仕組み)
skepticism(疑うという知的な壁)
◆ 学習のアドバイス
085番から089番にかけての「偏見・先入観」シリーズは、それぞれ微妙にニュアンスが違います。
bias:統計的、あるいは心理的な「偏り」。
prejudice:不当で感情的な「決めつけ」。
stereotype:集団に対する「固定的なイメージ」。 これらを使い分けることで、読解の解像度は一気に上がります。
▲
申し訳ありません、番号の指定が「91番から070番」と前後しておりますが、091番から100番(Section 5の締めくくりからSection 6の導入)について詳細に解説いたします。
この範囲では、思考のプロセス(Section 5)の仕上げと、物事の性質や状態(Section 6)の記述が交差します。特に「矛盾」「正当化」「持続性」といった、論理の「強度」を測る語彙が重要になります。
◆ 091-100:論理の完成と状態の記述
091. paradox [pǽrədὰks]
構成: para(外れて)+ dox(意見)
意味: 逆説、パラドックス、矛盾しているようで正しいこと
解説: 068番の再掲。一般的な「意見」から「外れた」こと。一見ありえない話に見えて、実は深い真理を突いている状態を指します。
092. contradiction [kὰntrədíkʃən]
構成: contra(反対に)+ dict(言う)
意味: 矛盾、否定
解説: 070番、080番の再掲。前の発言と後ろの発言が「反対」を「言っている」こと。
093. justification [dʒʌ̀stəfikéiʃən]
構成: just(正しい)+ fic(作る)+ ation(名詞化)
意味: 正当化、正当な理由
解説: 078番の名詞形。自分の行動や考えが「正しい(just)」とされるための根拠を提示すること。
入試のポイント: 「悪事の正当化」だけでなく、「研究の意義の正当化」といった文脈でも出ます。
094. validation [vǽlədéiʃən]
構成: val(価値・力)+ id(状態)+ ation(名詞化)
意味: 正当性の確認、承認、有効化
解説: 076番の名詞形。データや理論に「価値(力)」があることを公的に、あるいは論理的に認めること。
095. synthesis [sínθəsis]
構成: syn(共に)+ thesis(置く)
意味: 統合、合成
解説: 069番の再掲。バラバラの要素を「共に」「置く」ことで一つにまとめること。
096. sustainable [səstéinəbl]
構成: sub(下から)+ tain(保つ)+ able(できる)
意味: 持続可能な、維持できる
解説: 下から支えて(sub)、その状態をずっと保持(tain)できること。
背景: SDGs(Sustainable Development Goals)で現代の最重要キーワードとなりました。
097. persistent [pərsístənt]
構成: per(ずっと)+ sist(立つ)+ ent(状態)
意味: しつこい、粘り強い、持続的な
解説: どんな状況でも「ずっと」「立ち続けている」イメージ。良い意味(粘り強い努力)にも悪い意味(しつこい風邪、慢性の病気)にも使われます。
098. consistent [kənsístənt]
構成: con(共に)+ sist(立つ)
意味: 一貫した、矛盾のない、一致した
解説: 全てのパーツが「共に」「立っている」=バラバラにならずまとまっていること。
対比: inconsistent(一貫性のない、矛盾した)
099. static [stǽtik]
構成: sta(立つ/止まる)
意味: 静的な、変化のない、停滞した
解説: その場にじっと「立って(sta)」動かないこと。
対義語: dynamic(動的な、活動的な)
100. dynamic [dainǽmik]
構成: ギリシャ語の「力(dynamis)」が語源。
意味: 動的な、活動的な、力強い
解説: 常に変化し、エネルギーに満ちている状態。経済や社会の活発な動きを指します。
◆ 091-100 の核心:論理の「一貫性」と「持続性」
この10語をマスターすることで、以下の議論のパターンが見えるようになります。
「矛盾」を解消して「統合」する contradiction や paradox を synthesis によって解決する思考のプロセス。
「正当性」を証明する justification や validation によって、意見の「一貫性(consistency)」を担保する。
「変化」を記述する 社会が static(停滞)しているのか、dynamic(流動的)なのか、そしてそれは sustainable(持続可能)なのかという現状分析。
▲
の 101番から110番 について詳細に解説します。
ここからは Section 6:性質・状態を表す語 の本番です。社会情勢や経済、あるいは物質が「今どのような状態にあるか」を精密に記述するための単語が並びます。特に「変化」と「停滞」のコントラストを意識して学習しましょう。
◆ 101-110:変化・停滞・強度の記述
101. volatile [vάlətl]
構成: vol(飛ぶ)+ ile(しやすい)
意味: 不安定な、激変しやすい、揮発性の
解説: パッと飛んで消えてしまうイメージ。100番の dynamic が「前向きな力強さ」なら、volatile は「いつ爆発・急変するか分からず危うい」というニュアンスで、株価や政治情勢によく使われます。
102. stagnant [stǽɡnənt]
構成: stagn(池、よどんだ水)+ ant(状態)
意味: 停滞した、よどんだ、活気のない
解説: 川のように流れず、一箇所に溜まって腐っていくイメージ。経済成長が止まった状態(stagnant economy)を指す最重要語の一つです。
103. fragile [frǽdʒəl]
構成: frag(折る、壊す)+ ile(しやすい)
意味: 壊れやすい、虚弱な、もろい
解説: 語根 frag は「折る」を意味します(fragment=破片など)。物理的に割れやすい物だけでなく、fragile peace(壊れやすい平和)のように抽象的な危うさにも使われます。
104. resilient [rizíliənt]
構成: re(元へ)+ sili(跳ねる)+ ent(状態)
意味: 回復力のある、立ち直りの早い、しなやかな
解説: 034番、058番の再掲。困難に直面しても、ゴムのように「元に跳ね返る」強さのこと。現代の入試で最も好まれる「強さ」の概念です。
105. robust [roubʌ́st]
構成: rob(オークの木、力強い)
意味: 強健な、たくましい、がっしりした
解説: オークの木のように「硬くて頑丈な」イメージ。肉体的な強さだけでなく、robust evidence(確固たる証拠)や robust economy(健全で強い経済)のように使われます。
106. susceptible [səséptəbl]
構成: sub(下から)+ cept(取る、受ける)+ ible(できる)
意味: 影響を受けやすい、感受性が強い、感染しやすい
解説: 外部からの影響を「下から受け取ってしまう」イメージ。susceptible to stress(ストレスを受けやすい)のように、主に「(悪い)影響への弱さ」を指します。
107. subtle [sʌ́tl]
構成: sub(下に)+ tex(織る/細い糸)
意味: 微妙な、繊細な、捉えにくい
解説: 032番、046番の再掲。極細の糸で織られ、パッと見では気づかない「わずかな違い」を指します。
108. abrupt [əbrʌ́pt]
構成: ab(離れて)+ rupt(折れる、壊れる)
意味: 突然の、急な、ぶっきらぼうな
解説: 続いていたものが「突然ポキッと折れて離れる」イメージ。予期せぬ急変を指します。
109. transient [trǽnziənt]
構成: trans(越えて)+ i(行く)+ ent(状態)
意味: 一時的な、はかない、移り変わる
解説: 019番の再掲。一つの場所に留まらず、すぐに次へと「通り過ぎていく」こと。
110. permanent [pə́ːrmənənt]
構成: per(ずっと)+ man(留まる)+ ent(状態)
意味: 永続的な、恒久的な、常設の
解説: ずっとその場に「留まり続ける」こと。permanent residence(永住権)などで馴染み深い単語です。
対義語: temporary(一時的な)、transient(移り変わる)
◆ Section 6:101-110 の「状態のペア」整理
この10語をマスターすると、社会や物質の状態を「対比」で捉えられるようになります。
「変化」の性質
volatile(不安定な激変) ↔ stagnant(よどんだ停滞)
abrupt(突然の切断) ↔ transient(流れるような一時性)
「強度」の性質
fragile(もろい) ↔ robust(頑強な) ↔ resilient(しなやかな回復力)
「持続」の性質
transient(はかない) ↔ permanent(永遠の)
◆ 学習のアドバイス
101番からの語彙は、自由英作文の「現状分析」で非常に役立ちます。 「最近の経済は stagnant(停滞)しているが、IT業界は volatile(激変)である。私たちは resilient(しなやかな)な姿勢を持つべきだ」といった使い分けができると、表現の幅が格段に広がります。
◆の 111番から120番 について詳細に解説します。
このセクションは、Section 6「性質・状態」の仕上げにあたります。「広がり・分布」や「頻度・普及」といった、物事が空間や時間のなかでどのように存在しているかを記述する語彙が中心です。
◆ 111-120:空間的・時間的な広がりを捉える
111. ubiquitous [juːbíkwətəs]
構成: ラテン語の ubique(至る所に)が語源。
意味: 至る所にある、偏在する、どこにでも現れる
解説: かつては「神」の性質を指しましたが、現代では「スマホ(smartphones are ubiquitous)」のように、テクノロジーや製品が社会の隅々まで普及している状態を指します。
112. pervasive [pərvéisiv]
構成: per(完全に)+ vad(行く)+ ive(形容詞)
意味: 蔓延している、行き渡っている、隅々に広がる
解説: 「完全に(per)通り抜けて行く」イメージ。臭い、思想、あるいは「社会的な不安(pervasive anxiety)」などが、目に見えない形でじわじわと全体に染み渡っている状態を指します。
113. prevalent [prévələnt]
構成: pre(前に/勝って)+ val(力がある)+ ent(状態)
意味: 普及している、主流の、一般的な
解説: 他の考えよりも「前に出て、力を持っている」状態。特定の地域や時代で「一般的によく見られる習慣や病気(prevalent diseases)」などに使われます。
114. sparse [spάːrs]
構成: ラテン語の spargere(まき散らす)が語源。
意味: まばらな、希薄な、不足気味の
解説: 密度が低いこと。sparse population(過疎/まばらな人口)や、sparse hair(薄い髪)のように、空間に対して数が少ない状態を指します。
対義語: dense(密集した)
115. scattered [skǽtərd]
構成: scatter(ばらまく)の過去分詞形。
意味: 散らばった、点在している
解説: 意図的に、あるいは偶然に、あちこちに放り投げられたようなイメージ。scattered showers(所によりにわか雨)は気象用語の定番です。
116. chronic [krάnik]
構成: chron(時間)+ ic(形容詞)
意味: 慢性的、長引く、持病の
解説: 「時間」が経っても治らないこと。病気だけでなく、chronic shortage of labor(慢性的な労働力不足)のように、解決が難しい長期的な問題を指します。
対義語: acute(急性の、鋭い)
117. intermittent [ìntərmítnt]
構成: inter(間に)+ mit(送る)+ ent(状態)
意味: 断続的な、時々途切れる
解説: 「間」を置いて、情報や動きが「送られる」イメージ。雨や音がずっと続くのではなく、降ったり止んだり、鳴ったり消えたりすることを指します。
118. sporadic [spərǽdik]
構成: ギリシャ語の spora(種まき/散らばったもの)が語源。
意味: 散発的な、時々起こる
解説: 規則性がなく、たまに思い出したように発生すること。sporadic fighting(散発的な戦闘)のように、予測不能なタイミングで起こる現象に使われます。
119. simultaneous [sàiməltéiniəs]
構成: simul(同じ/同時に)+ ous(形容詞)
意味: 同時の、同時に起こる
解説: simultaneous translation(同時通訳)でおなじみ。複数の出来事が「同じ時間」の枠内で発生することを指します。
120. subsequent [sʌ́bsəkwənt]
構成: sub(次に/下に)+ sequ(続く)+ ent(状態)
意味: その後の、次に起こる
解説: 「後に(sub)続く(sequ)」こと。ある出来事の結果として次に続く状況を説明する際に、論理展開のマーカーとして機能します。
◆ 111-120 の「分布と頻度」の整理
この10語をマスターすると、物事の「広がり方」を以下の3つの視点で記述できます。
「広がり」の程度(空間)
ubiquitous(至る所に:密度・普及度MAX)
pervasive(全体に浸透:深さMAX)
sparse(まばら:密度LOW)
「リズム」の記述(時間)
chronic(ずっと続く:永続的)
intermittent(降ったり止んだり:規則的断続)
sporadic(忘れた頃に起こる:不規則的散発)
「順序」の記述(論理)
simultaneous(同時) ↔ subsequent(その後)
◆ 学習のアドバイス
111番から113番(ubiquitous, pervasive, prevalent)は、どれも「よくある・どこにでもある」と訳されますが、微妙な違いがあります。
ubiquitous:物理的に「どこでも目に入る」
pervasive:空気のように「全体に染み込んでいる」
prevalent:特定の環境で「主流になっている」 この解像度の高さが難関大合格の鍵です!
◆
いよいよChapter 1の最終セクション 「Section 7:感情・性格・態度」 に突入します。ここでは、単なる「喜怒哀楽」を超えた、人間の複雑で多面的な心理を記述する語彙が並びます。物語文やエッセイ、また論説文における「筆者のスタンス」を読み解くために不可欠な単語群です。
◆ 121-130:心の機微と対人態度を読み解く
121. ambivalent [æmbívələnt]
構成: ambi(両方)+ valent(価値・力)
意味: 相反する感情を抱いた、ためらいのある、どっちつかずの
解説: 二つの異なる感情(例:期待と不安)が、心の中で「同じ強さ」でぶつかり合っている状態です。
例文: He felt ambivalent about his promotion.(彼は昇進に対して複雑な思い(喜びと責任への不安)を抱いていた。)
122. skeptical [sképtikl]
構成: skept(じっと見る/吟味する)
意味: 懐疑的な、疑い深い
解説: 084番の形容詞形。相手の言うことをすぐには信じず、「裏があるのではないか」「証拠はあるのか」と慎重に見極める態度を指します。
123. cynical [sínikl]
構成: 古代ギリシャの「犬のような(Cynic)」学派が由来。
意味: 冷笑的な、皮肉な、人間不信の
解説: 「どうせ人間は自分の利益のために動くものだ」と、他人の善意を鼻で笑うような冷めた態度を指します。
124. apathetic [æ̀pəθétik]
構成: a(無・欠如)+ path(感情)+ etic(形容詞)
意味: 無関心な、冷淡な、無気力な
解説: 感情(path)が全く動かない(a)状態。社会問題などに対して「自分には関係ない」と関心を持たない様子に使われます。
125. empathetic [èmpəθétik]
構成: em(in)(中へ)+ path(感情)
意味: 共感できる、感情移入した
解説: 相手の心の「中」に自分の感情を入り込ませるイメージ。単なる同情(sympathy)よりも深く、相手の立場に立って理解するポジティブな態度です。
126. benevolent [bənévələnt]
構成: bene(良い)+ vol(望む/意志)+ ent(状態)
意味: 慈悲深い、善意ある、親切な
解説: 相手に対して「良いこと」を「望む」こと。富豪による慈善活動や、慈悲深い統治者などを指す際に使われます。
対義語: malevolent(悪意のある:male=悪い)
127. hostile [hάstl]
構成: host(敵)+ ile(性質)
意味: 敵意のある、反感を持った、不適な
解説: 相手を「敵」と見なす攻撃的な態度。hostile environment(過酷な環境)のように物理的な状況にも使われます。
128. humble [hʌ́mbl]
構成: hum(土・地面)+ le
意味: 謙虚な、卑下した、身分が低い
解説: 地面(hum)に近い、つまり自分を低く置くこと。In my humble opinion(私の拙い意見では)という決まり文句でも有名です。
129. condescending [kὰndəséndiŋ]
構成: con(共に)+ de(下へ)+ scend(登る/行く)
意味: 見下すような、恩着せがましい
解説: 「(高いところにいる自分が)わざわざ下りて行ってやる」というニュアンス。親切を装いつつ、心の中で相手を見下している態度を指します。
130. detached [ditǽtʃt]
構成: de(離れて)+ tach(くっつく)
意味: 客観的な、公平な、切り離された
解説: 対象にべったり「くっつかず(attach)」、一歩「離れた(de)」場所から冷静に見ている状態。感情に流されないポジティブな「客観性」を意味することもあります。
◆ Section 7:121-130 の「心のポジション」
この10語をマスターすると、登場人物や筆者が「対象とどのような距離感で接しているか」が見えてきます。
「距離を置く」スタンス
detached(冷静に・客観的に離れる)
apathetic(無関心で離れる)
skeptical / cynical(疑いや冷笑で距離を置く)
「歩み寄る」スタンス
empathetic(相手の心に入る)
benevolent(善意で近づく)
humble(自分を低くして接する)
「上下・葛藤」のスタンス
condescending(上から目線)
hostile(真正面から対立)
ambivalent(自分の中で板挟み)
◆
Chapter 1「語源の深掘り」のラストを飾る 131番から140番 について詳細に解説します。
この最後の10語は、人間の「内面的な気質」や「知的・道徳的な態度」を深く描写する語彙です。ここをマスターすることで、文章の行間に隠された「人物の品格」や「思考のクセ」を正確にキャッチできるようになります。
◆ 131-140:知性と人格の深層を記述する
131. intuitive [intjúːətiv]
構成: in(中に)+ tui(見る)+ tive(形容詞)
意味: 直感的な、直感で理解できる
解説: 理屈で分析するのではなく、心の「中」でパッと「見る」ように瞬時に理解すること。
例文: an intuitive understanding of the problem(問題に対する直感的な理解)
132. intellectual [ìntəléktʃuəl]
構成: inter(間に)+ leg(選ぶ)
意味: 知的な、知性の
解説: 多くの情報の中から、どれが正しいかを「選ぶ(leg)」力のこと。単なる知識量ではなく、思考し判断する力を指します。
133. introspective [ìntrəspéktiv]
構成: intro(内側へ)+ spect(見る)
意味: 内省的な、自己反省的な
解説: 意識の矢印を「内側」に向け、自分の心や行動をじっと「見る(spect)」こと。
134. complacent [kəmpléisnt]
構成: com(強調)+ plac(なだめる/喜ばせる)
意味: 自己満足した、現状に甘んじた
解説: 自分を「すっかり(com)喜ばせて(plac)」しまい、さらなる成長や警戒を忘れている状態。批判的な文脈で使われます。
135. conscience [kάnʃəns]
構成: con(共に/完全に)+ sci(知る)
意味: 良心、道徳心
解説: 誰も見ていなくても、自分自身が「共に(con)知っている(sci)」正しい規範のこと。
136. scrupulous [skrúːpjuləs]
構成: scrupus(靴の中の小石)+ ous(多い)
意味: 実直な、慎重な、細心の注意を払う
解説: 靴の中に「小石(scrupus)」が入っていると、気になって歩きにくいですよね。それと同じように、小さな間違いや不正も「気になる」ほど真面目で細やかな性格を指します。
137. eccentric [ikséntrik]
構成: ex(外へ)+ centr(中心)
意味: 風変わりな、偏屈な
解説: 社会の「中心(center)」から「外れて(ex)」いること。単なる変人というより、独特なスタイルを持つ人物に使われます。
138. arrogant
構成: ad(〜に対して)+ rog(要求する)
意味: 傲慢な、横柄な
解説: 他人に対して、当然の権利以上に「(敬意や服従を)要求する」態度。自分を過大評価している様子です。
139. dogmatic
構成: dogma(教義/決定事項)
意味: 独断的な、教条的な
解説: 宗教の「教義(ドグマ)」のように、「これが絶対だ!」と譲らず、他人の意見を聞かない頑固な態度を指します。
140. humble [hʌ́mbl]
構成: hum(地面/土)
意味: 謙虚な、控えめな、地位の低い
解説: 128番の再掲。地面(humus)に近く、自分を低く保つ姿勢。Chapter 1の最後が「傲慢(138)」や「独断(139)」ではなく「謙虚」で終わる。
◆ Chapter 1 完結:131-140 の「人格の座標」
最後の10語は、人間の「内面」を測るスケールとして整理できます。
「知性」の働き方
intuitive(直感・右脳的) ↔ intellectual(論理・左脳的)
introspective(自分の内側を見つめる力)
「道徳・真面目さ」の度合い
scrupulous(小石が気になるほどの誠実さ)
conscience(自分の中にいる裁判官)
「社会・他人」との接し方
humble(地面に近い謙虚さ) ↔ arrogant(要求しすぎる傲慢さ)
dogmatic(自分の型に固執) ↔ eccentric(中心から外れた個性)
complacent(現状で満足しきっている)
時事通信、「景気回復継続へ正念場、実感乏しく賃上げ焦点。2026年の日本経済展望」。緩やかな回復を続けてきた日本経済は、今年2026年、さらなる景気拡大に向け正念場を迎えます。アメリカ・トランプ政権による高関税政策の逆風のもと、中国政府による訪日自粛要請の影響も見通せず、先行きへのリスクが重なります。一方、足元では物価高で内需の柱となる個人消費が振るわず、景気回復の実感が乏しいとされます。力強い成長には、物価高等の勢いに追いつく高水準の賃上げを実現できるかが焦点となる、と出ています。
今年の日本経済、さらなる景気拡大に向け正念場を迎えるという見方ですが、これは先ほど会田さんがおっしゃったまま、その。
「正念場です。国内だけではなくて米国でも、雇用……雇用市場ですね。雇用の市場が減速しています。そうなると当然ながら、これまで堅調であった消費活動、特に自動車の販売などが、減速していく可能性がある。これは日本の輸出にとっては、下押し圧力がかかります。さらに、内需、特に消費が弱い状況が続いていまして。消費者も、低価格志向に戻っていってしまう、リスクもある。今年の日本経済というのは、拡大に向けて正念場を迎えるという状況にあると思います」
で、時事通信によりますと、これから本格化する2026年の春闘について、引き続き5%台の賃上げが予想されています。背景にあるのは好調な企業業績です。トランプ関税が自動車メーカーなどの収益を圧迫していますが、全体では堅調な業績が続いていると言います。今年の春闘で賃上げがどうなるかですね。
「そうですね。我々、意識として、弱くなってしまっていますけれども、米国から15%の関税をかけられている状況にあるわけです。そうなると、セクターは、収益が圧迫されていますから。昨年より若干弱含みぐらいの、賃上げは確保できるかもしれませんが、これも、企業が精一杯、やった結果であると見られます。そうなりますと当然大事なのは、輸出セクターがそれほど大きく収益を上げられないのであれば、内需をしっかり拡大していかなければいけないということです。そして、この内需を拡大することによって、景気回復の、実感なり果実が地方だったり、中小企業に、広がっていく。そうすると全体として賃上げがもっと強くなっていくという動きが、起こってきます。そうなるには、まだ内需が非常に弱いですから、3月末に、通常国会で、来年度の予算が、国会を通過した後、もう1回経済対策をやって、家計支援なり、官民連携の成長投資の拡大をしっかりやって、この予算を、高市色の強い予算に変えていく必要があるんではないかと思います」
日本商工会議所の小林健会頭は、時事通信などのインタビューに応じ、中小企業を取り巻く環境について、人手不足や物価高が進む中で、支払い能力を超えた賃金の引き上げを迫られる「賃金疲れ」が広がっていると懸念を表明しています。このあたりはどう受け止めてらっしゃいますか?
「これが懸念されているところで。支払い能力を超えた賃金引き上げを迫られる、内需が弱いわけですね。内需が弱くて、政府から、いろんなところのプレッシャーだけで、賃金を上げたら、企業収益が圧迫されて。当然ながら、そうすると投資を抑制しなきゃいけなくなってしまう。投資が抑制されると、これは生産性、労働生産性が上がっていかなくなるので、結果として実質賃金が上がらないっていう、悪循環になってしまう、リスクがあるということです。内需をしっかり、拡大する、政策を、続けていかなければ、この『賃金が上がって景気が良くなって、そして投資も生まれて、それが生産性を上げることによってさらに実質賃金も上がって』という好循環がなかなか生まれないので。まだまだ、油断をしてはいけない局面ではないかと思います」
▲日本経済新聞、「今年の円、アメリカの利下げが左右」。去年2025年の円相場、対ドルで5年ぶりに上昇しました。今年2026年は日本の利上げに加えて、アメリカの利下げがどの程度進むかが円相場を左右すると言います。日本銀行は去年、政策金利を0.5%引き上げ、長期金利はおよそ27年ぶりの水準まで上昇しました。日本とアメリカの長期金利の差も縮まりました。それでも、円高方向に転換しないのは、高市政権の積極財政が日銀の利上げ効果を打ち消すとの見方が多いためだと、日経新聞には出ています。日銀が利上げをした後も円高方向にいかない。会田さん、このあたりはどうご覧になってますか?
「何を言っているのか全く理解できない。何を言ってんだと。なぜ積極財政が円安につながるのかっていうのは、これは私は理解できないです。理由は、内需が弱いと、将来日銀は金利をどんどん上げていくことができないわけです。そうなると当然ながら円高にはいかないわけです。そして、財政を拡大すると将来内需が拡大するという期待が生まれて、当然それがまた日銀の利上げ期待につながって、これ円高圧力になってくるわけです」
「さらに問題なのは、為替というのは日本だけ見ていてもわからないわけです。
米国の状況と相対的に見ないといけないわけです。
では、アメリカの内需と日本の内需、どちらが強いですか? アメリカの内需の方が強い。では、財政拡大。トランプ政権の財政拡大と、この石破政権までの日本の政権の財政拡大、高市政権の財政拡大も含めて、どっちが強いですか? アメリカの方が強いわけですね。そうであったら当然ながら、今の金利差が大きく縮小するという期待が生まれないので、当然これは円高にいかないわけですね。だから内需拡大の強さの差でこれが起こっているのであって、『積極財政をやってるから円安方向に行っちゃってる』っていうのは、これ全く真逆の考え方で。日本の内需が弱いから、というのが答えだと思います」
そういうことなんですね。で、日経新聞によると、日銀の政策金利、当面、緩和的な水準を維持するこの公算が大きいと言います。そのため円相場が対ドルで今年も上昇するかどうかは、アメリカの金融政策に左右されるという見方が少なくないと言います。アメリカの利下げがどの程度進むかが円相場を左右するという見方。これ、どうでしょうか?
「今年という期間で見ても、内需の強さはやはりアメリカの方が強い。こういう状況は残念ながら変わらないと思います。財政政策、確かに高市政権は積極財政をやっていますけれども、アメリカは、中間選挙が年末に向かって後半にありますので。当然、財政、アメリカは拡大していく可能性があるとなると、今年円高に転換をしなかった、この内需の強さの差、これは変わらないわけです。そうすると引き金となるのは、やはりアメリカの金融政策の方向、考え方が変わってくるということで。今年、アメリカの中央銀行、FRBの議長が交代をします。ジェローム・パウエル議長から新たな議長に変わります。トランプ政権は、製造業を復興させるために輸出を拡大したい、そのために金利を下げたいと考えているので、やはり金利を下げることを、優先するような議長が選ばれる可能性があるので。もしそういう動きになれば、今年とあまり状況変わらなくても、米国の金融政策の変化によって円相場が円高の方向にいく可能性っていうのは、あるんじゃないかと思います」
◆共同通信です。12月31日のニューヨーク株式市場、去年最後の取引となり、ダウ平均株価は4営業日続落。前の日に比べて303ドル77セント安、4万863ドル29セントで取引を終えました。去年1月に発足したトランプ政権による関税政策が、相場の、重荷になる局面もありましたが、利下げ、資金流入が続くAI関連が牽引して、年間ベースでは13.0%と3年連続で上昇しました。ダウ平均株価、3年連続上昇。この動きですが、これは会田さんはどうご覧になりますか?
「やはりAIに対する期待が相当高い、相場が、続いてきたんだと思います。
問題は、AIは、現在投資をする段階である、AIに対して投資をして、その投資によってAI関連の収益が上がってくる。ただ問題は、このAIを使って、しっかり需要が、生まれるのかどうか。このAIに投資したものが収益として、リターンとして返ってくるかっていうところは、やはりいずれ、この相場が試される、ところになってくるんだと思います。かつてもITバブルというのがあって、ドットコムという名前がつけば何でも株が上がっていくような、ドットコムバブルみたいなのがありました。ただこれはやはり一旦、このドットコムバブルは崩壊したわけですね。ただ、インターネットやこの、情報関連産業がそこから弱くなっていったかというと、結局長い目で見れば、成長していた。だからこのAIも、そういうような展開になってくる可能性っていうのは、あるんじゃないかとは思います」
そしてトランプ大統領が打ち出した関税措置の影響で、アメリカ・中国などの貿易摩擦が激化するという懸念から、4月には大きく売り込まれる場面もありました。しかしアメリカの中央銀行にあたるFRBが9月以降、3会合連続で利下げを決めたこともあって、その後投資家心理が改善。生成AIブームに伴う半導体などへの巨額投資も、ハイテク関連を中心に株価の押し上げ要因となりました。会田さん、今年の状況はどうご覧になりますか?
「今年、鍵となるのはやはり、年後半に米国では中間選挙がありますから、そこまで当然ながら、米国は景気を悪化させるわけにはいかないわけです。となれば当然、政府は財政政策として、当然アメリカの中央銀行、FRBも議長が変わりますから、利下げの方向感を持ちやすい形になってくる可能性がある。そうなると、中間選挙ぐらいまでは、しっかりしてくる可能性があるんじゃないかと思います。ただその後が心配で」
その後。
「中間選挙っていうのは、大体現職は負けます。そして、ねじれ国会になると、そこからはトランプ政権の後期ですね、残りの2年、なかなか政策が打てなくなる。よくレームダックと言われますが、再選もトランプさんはありませんので、その後、政策が打てなくなる。そして米国が景気が若干弱くなっていく中で問題なのが、日本の内需が弱いと、それにまた巻き込まれるということです。このパターンをもうずっと、この30年続けているわけです。米国が弱くなると日本も内需が弱いので、アメリカに巻き込まれてまた日本は景気が悪化、デフレに戻るということを繰り返しているわけですから。この1年でしっかり日本の内需を拡大することができるかということが、極めて重要だと思います」
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▲共同通信、「日本郵政、集配拠点の統廃合を検討」。日本郵政が、全国に合わせておよそ3000箇所ある郵便や物流の集配拠点のうち、1〜2割を軸に統廃合する方向で検討していることが昨日わかりました。2026年度から28年度の中期経営計画に盛り込みます。郵便物の数が減少する中で、配送の効率化を進めて不動産事業の拡大にもつなげたい考えです。人員整理はしないと言います。
地方では規模が大きい郵便局に郵便や荷物を集めて、配達の範囲を一段と広げたりルートを見直したりします。都市部では集配を分散させ、好立地にある既存の拠点を商業ビルなどに活用できるかどうか。このあたりを検討するとしています。日本郵政が集配拠点の統廃合を検討。会田さん、これはどうでしょうか?
「やはり郵便事業自体が、縮小したり、コストが嵩むという状況であれば、やはり収益を拡大するためには、事業を多角化していく。特に、好立地にある、既存の拠点が多いですから、それを有効活用していくということではないかと思います。実際に成功例もありまして。東京・丸の内にあった旧東京中央郵便局の跡に、2013年に、JPタワー、これが誕生したと。そして2024年には、旧大阪中央郵便局跡地にJPタワー大阪が、完成したということで。こういう、成功事例もありますから、徐々に、業態を、多角化していくということだと思います」
読売新聞です。総務省が公表した1日時点の人口推計によりますと、2007年生まれの新成人は109万人で、過去2番目に少なかった前の年から横ばいでした。人口減の影響で、総人口1億2296万人に占める新成人の割合は0.89%と微増しました。新成人、第1次ベビーブーム(1947年から49年世代)が成人となりました。成人となった1970年に246万人で最多を記録しました。第2次ベビーブーム(1971年から74年世代)が成人に達した1993年から95年に200万人台を回復した後は、減少傾向が続いています。
人口減少の問題ですが、会田さん、これはどうご覧になりますか?
「これは需要と供給、両面で変化が、必要になってきています。需要の面で言えば、人口は減少しますから、量の成長というのが難しくなっていくわけです。とすれば、どんどん量を、こう需要していくんではなくて、付加価値が高いものを需要していこう。付加価値が高ければ、別に量は少なくても、経済規模は拡大していくことはできるので。『量の成長』から『付加価値の成長』に転換をしていくということを、目指さなきゃいけないということです。
供給の面から見ると、人口が減少すると当然労働力が減っていってしまうので、投資をして1人がしっかり働ける、もっとよく、もっとこう効率的に働けるようにしていかなければいけない。投資が重要になってくるということです。そうなると、付加価値を作るためにも投資が必要で、労働力不足を軽減するためにも投資が必要なので、官民連携の成長投資は極めて重要な局面になってきている。こういう問題意識も、日本成長戦略会議が官民連携の成長投資をぐんと拡大していこうという、考え方の元になっている考え方でもあります」
そうですか。ところで12支別ですね。この人口を見ると、午(うま)年生まれは940万人で最も少なく、総人口に占める割合は7.6%です。今年、60年に1度巡ってくる『丙午(ひのえうま)』にあたって。前回の1966年、丙午から買い控えならぬ『産み控え』が起きて出生率が下がったと言われています。その減少率は前の年に比べマイナス25%。
江戸時代、1666年の丙午生まれだという女性がですね、好きになった男性に会いたい一心で、放火事件を起こして火あぶりの刑に処せられると。丙午生まれの女性は気性が激しいので、夫の命を縮めるなどと言われるようになり……八百屋お七ですよ、これ。で、この話、歌舞伎でも取り上げられて人気となって、丙午の迷信、大衆に広がっていったと言います。これもちろん科学的な根拠はないんですけども、こういうことで25%も人口が減っているっていう。
「これ、明るく解釈して『女性活躍』って……」
「総理も財務大臣も女性ですから。高市早苗さんも。女性が活躍する年になってほしいと思います」
でもこの、今、今だってこの迷信というか都市伝説みたいなことで、結構信じる部分もないとは言えないんですけども。昔は、この科学もよくわかってないわけで、となると誰かがポロッと言ったことをみんなが信じちゃうこともあったんでしょうから。
「今もありますよ。『財政不安によってなんとか』とか。実際は株が上がっているんだから、そういうことはないはずですけど」
確かに。で、それは、私の知識がないと『そういうもんかな』みたいに思っちゃうんですよね。
これ『丙午』と一緒やないかと思うんですね。だからそういった時には、会田さんのように、ちゃんと否定をしてくれる人がいればですね、納得できるんですよね。未だにありますね、色々と。
世の中はこれ日経電子版です。スーパーや家電量販店などで、昨日1月1日、2026年の初売りが始まりました。物価高で節約志向が高まる中で、例年以上に安さを打ち出した商品を買い求める来店客が目立つと言います。
千葉市のイオンモール幕張新都心では、初売りを待つ来店客およそ2000人が列を作りました。大手スーパーでは、イトーヨーカ堂やヨークマートなど、首都圏にある合わせて75店舗で初売りを実施しました。旗艦店のイトーヨーカドー大森店には、午前10時の開店前におよそ700人が列をなしたと言います。
家電量販店ではビックカメラ……ビックカメラ有楽町店で、カメラやiPadなどを割安に買える福箱を買い求める人たちが列を作りました。先着抽選販売の受付開始の朝9時には、前の年より50人多い、およそ550人が並んだとのこと。初売りです。これ、初売りとかって並んだことあります?
「あまりはないですけれども。この動きでちょっと心配なのは、物価高で節約志向が高まる中、安さを打ち出した商品を買い求める客が目立つ。いつか来た道に似てませんか?」
そうですね。デフレ志向です。「やはり家計は苦しいんです。しっかり政策で家計を支援……内需を拡大することをやらないと、いつまたデフレという国内停滞に戻るかわからない瀬戸際に来ているということは事実です。今、アメリカがまだ景気がいいですけれども、またこれアメリカが大きく悪化をしていって、日本の内需が弱い中でこのアメリカの悪化に巻き込まれていった場合には、円高を伴ってまた『いつか来た道』に戻ってしまう瀬戸際に来ているので。今年はしっかり経済対策で、内需、特に家計を支援していくっていうことが重要な年になってくるんじゃないかと思います」
なるほど。こういう世の中の動きでも分かるわけですよね。となると、会田さんからしてみると、ちょっと心配だなという感じですね。この今までのデフレの期間があまりにも長かったんで、私たちも、ついついこの安いものっていう風に……。ただ、これが我々の家計も温まってきたとするならば、もう少しこの余裕が出てくるわけだから、もう少し温かい、買い物をしてみようかなとか、欲しいものを買いたいなっていう風になってくるわけですか。
「そうですね。ではなぜこれまで企業が価格転嫁……物価が上昇して、この物価上昇のコストを家計に価格転嫁できたかと言いますと、コロナ後に財政を大きく拡大して、家計にしっかりお金を回したわけです。家計がその資金を持っていたので、企業が価格転嫁をしても、家計の購入数量があまり落ちなかった。よって積極的に価格転嫁ができて、物価が上がっていたわけです。ただ、今の貯蓄率は史上最低まで落ちているので、ということは、もう家計にはその資金はなくなってしまって、全部、企業と政府に吸収されていってしまっているわけです。ということは、ここから価格転嫁をやっていこうとすると、今度は購入力が減衰すると。これが、節約志向であったり、安さを打ち出した商品を買い求める来店客ということになっているんだと思います」
クレディ・アグリコル証券チーフエコノミスト、成長戦略会議メンバーの会田卓司さんです。
月に1回程度、会田さんにはご出演いただいてますけれども。新年2日から、お正月というのはどういう風に……まだ、年末年始と言いましょうか。どういう風にお過ごしだったんですか?」
「やはり成長戦略会議の委員になって、高市政権が始動してから、相当忙しくなるわけですね。ただ、我々アナリストというのは分析をして、そしてその結果を示しするというのが仕事ですけれども、分析する時間も少なくなってしまって。在庫を出して出して出して、在庫が低下してきているので、分析をして在庫を貯めるっていう、そういう状況なんですね。期間に充ててますね」
とんでもない会議を引き受けちゃったっていうことになり……そんなことないですけど。光栄なんでしょうけれども、やりがいがもちろんあるわけで。
で、その日本成長戦略会議と改めて、簡単にお話ちょっとお伺いします。去年のクリスマスイブですか、第2回の日本成長戦略会議が行われましたよね。これは具体的には言える範囲で結構ですが、どういうことを話し合ったんですか? 第2回は。
「日本成長戦略会議は、6月の骨太の方針に向かって、この官民連携の、成長投資、危機管理投資の、戦略を練る、会議です。そして、今回、この成長戦略投資に関して17の戦略分野と、分野横断的な分野に関して、分科会を作って、そこもしっかり議論をしながらどういう戦略投資が有効なのかっていうことを、明らかにしていこうという動きがあります。それに関しても当然、我々今委員、12人いますけれども、それぞれの、考え方を、申し上げたということになります」
そうですか。17の分野っていうのは、AI、半導体、量子、合成生物学(バイオ)、航空宇宙、デジタル、サイバーセキュリティ、コンテンツ、フードテック、資源エネルギー安全保障、GX、防災・国土強靱化、創薬(薬を作る)。あと先端医療、フュージョンエネルギー、マテリアル(これは重要鉱物)、あと水ですね。あと港湾、ロジスティクス、防衛産業、情報通信、海洋。これが17の分野となっています。
そして会田拓司さんですが、会田さんといえば、このマクロ経済政策の重要な知見をおそらく提供されているんだと思います。となると、会田さんの役割っていうのは、この17の分野細かいところというよりは、もっと全体を眺めるという役割なんですか?
「そういうことですね。特に『全部全力』であるということを私は主張しています。こういう17分野となると、やはり財源が限られるから『どれを優先的にやっていきましょうか』と言いながら、小粒なメニューだけが並んで、やった感出し……やった感だけ出して『これだけ並べました』というのをリストにして、実際本当に何が変わったんですか、という感じで終わってしまうのがこれまでの成長の考え方でしたので。この17分野が非常に重要なんであれば、この17を全部全力で投資を拡大することによって、日本経済全体を変える、マクロ経済にも大きな変化がもたらされるというところまで持っていくのが、我々……私と、片岡さんの役割なんじゃないかとは思っています」
なるほど。全体を経済というところから見て、アドバイスする立場ということなんですね。となると、その細かい分科会には携わらないって感じなんですか。
「基本的に私は携わらないですね」
そういうことなんですね。これ、会田拓司さんを、AIで、ちょっと検索をしてみたんですよ。合ってるか間違ってるかちょっと確認お願いしたいんです。
『主な活動と見解。積極財政の推進。世界の経済政策の流れが、新自由主義から官民連携による成長投資へと変化しているとし、日本もこの流れに乗るべきだと提唱している。これは高市政権の積極財政という考え方にも合致している』
どうでしょう?
「その通りです。その通りです。成長戦略会議で私が発言したこととその通りですね」
じゃ、ちゃんとこれ、AIはしっかりとこのあたりは押さえていると。
「押さえているということですね」
で、成長、投資の重視。『成長戦略を考える上で、投資の判断は財源ではなく成長に寄与するかで判断するべきだと』
「その通りですね」
これも合ってる。
「合ってます。特に、この戦略投資を税収の範囲内に制約するというのがプライマリーバランス目標の極めて大きな欠点ですので、ここは撤廃すべきだということも発言してます」
そうですね。「AIも、特に財政健全化を優先する考え方には、国債は将来の税収で返済しなければならないという誤解があるとし、国債は永続的に借換えられるために、税収で返すことが前提ではないと指摘している」
「これも会議で申しました。理由はやはり、将来の税収で返すという切迫感を持ってしまうと、この国債で将来の成長投資であっても、国債であるっていうことに関して極めて制約的な考え方が広がってしまうので。国債というのは、繰り返していくものですよと。税収でゼロに返済していくものではありませんよ。それも財務省は認めているわけですから、そこをしっかり、共通認識とすべきというところは、申しました」
やるなAIって感じがします。
「だんだん良くなってきてますよね」
確かに。
▲責任ある積極財政とは『ちゃんと最低限の財政規律は守りながら積極財政やりましょう』っていうこと▲
高市政権の経済ブレーン、永濱さんに聞く2026年の日本経済の展望
高市総理大臣は先月30日、東京証券取引所で、その年最後の取引となります「大納会」の式典に出席し、自身が掲げる「責任ある積極財政」で経済の好循環を目指す考えを重ねて示しました。この時間は、高市政権の経済ブレーンでもありますコメンテーター、永濱利廣さんに今年の日本経済の展望を伺ってまいります。
ここ、質問いっぱい来ているんですよ。八子さん、葛飾の方。「午年って株が下がるとか言われてますけど、永濱さん、分かる範囲でどうなるんでしょうか?」。利上げはどうなるんだろうかという企業経営者の方。「自分は銀行からの借入が多いんで心配しています」。沼津市、会社経営さん。それから、「円安で稼いだ税収増で消費税を下げりゃいいんじゃないでしょうか」と、富士宮市の酪農業60歳の方。永濱さん、どうなってくるんですか?
「さっきの多分、質問の1つは午年……多分『午尻下がり』っていう投資の格言なんだと思うんですけど。でも、言うほど当たらないので。そこまで心配する必要はないのかなという」
「『辰巳天井、午尻下がり』なんて言ったりしますが」
「で、実際に、今、来期ですかね、企業業績は多分、増益になりそうな……先ほど言いましたけども、
アメリカ多分良くなると思うんで。
あともう1つ、これが大きなポイントだと思います。来年……今年は、実質賃金がプラスになると思います」
「理由としては、今年の春闘も結構良さそうなこともさることながら、インフレ率が下がる期待が強まっているので。2%切ってくると思いますんで。逆にリスクシナリオがあれですよね。インフレが下がらない場合ですね。さっき質問でもありましたけど、利上げですか? これも一重に為替次第だと思います」
「円安が続くんだったら追加の利上げするし。ある程度円高に振れれば、利上げがない可能性もあって。じゃあ、それって為替、何に左右されるんですかと言うと。これまでの円安がじゃあ何で起きているかってことなんですけど、いろんな要因あると思うんですけど。1つはやはり、これもやっぱインフレの差が大きいんですね」
「インフレが高いと実質金利が下がっちゃうので。それで円が売られている側面があるので。逆にここから、エコノミストの見通し通りにインフレ率が下がってくれば、実質金利は上がる方向に行くわけじゃないですか」
「となってくると、あともう1つは、これも、確証ではないんですけど。今、実は特に、外国人投資家を中心にその、高市政権の、いわゆる『責任ある積極財政』。これがどうやら、ちゃんと理解されていないみたいでして。要は『積極財政』のとこばっかり、独り歩きしているみたいで。実は『責任ある積極財政』って英語に訳すの難しいんですね」
「我々からすると、責任ある積極財政って言っていくと、『ちゃんと最低限の財政規律は守りながら積極財政やりましょう』っていうことじゃないですか?」
「イメージそういう感じでしょうね」
「でも訳し方次第では、責任ある積極財政って『責任持ってじゃんじゃんばらまきます』みたいな捉えられ方もされかねないんですね」「そういう捉え方をしている外国人投資家も一部いるみたいで。
そこの分は、これもやっぱり、6月の『骨太の方針』に向けてなんですけど。どういう形でまた新たな財政目標を、変えてくるかということで。これまでのプライマリーバランス(PB)黒字化一本足打法はやめると思うんですけど。ただ、じゃあPB全く見ないかって言うと、多分そういうことにはならない。当然、債務対GDPも、プライマリーバランス影響しますんで」
「で、一応そこ、その辺の少しもう兆しが出てきているのが、来年度の予算編成でもこれはいい面、悪い面、両方あるんですけど、一応当初予算ベースではプライマリーバランス黒字になっているわけじゃないですか。
これは1つは、その石破政権時代の、そのレポートで決まったところのシーリングで決まっているからっていうこともあるんですけども。ただ、加えてやっぱり、高市政権でもしっかりと、いわゆる、財政に対する規律のところも最低限、意識はしているので。というところからすると、ある程度『高市政権、積極財政だけじゃなくて、ちゃんと財政規律も一定限見るんだな』ってことが、浸透してくれば、ちょっと過度な、日本の財政不安みたいなものも落ち着いてくるということになって。少しそういう面での円安が抑えられるという方向になってくるのが、1番の、美しいシナリオかなという風には考えています」
「今まで財政規律って言うと、とにかくこう支出を切り詰める、切り詰める、切り詰めるの部分が、クローズアップされたし、実際そういう風にも動いた部分があると。で、『責任ある積極財政』ってことになると、出の部分もそうだけど、入(い)りだって増えてきたら、その分出を増やしても問題ないでしょうというのも頭に入れながらやっていくっていうことになるわけですか?」
「そうです。ですから、来年度の当初予算の編成でもですね。何でプライマリーバランス黒字の、編成ができたかと言うと、税収を結構、税収は増えるっていう見立てになっているわけですよね。一方で金利上がっているんで利払い費も増えるんですけど、そういう中で税収が、増えるっていうところが効いているので。そういった意味ではですね。これまでの、いわゆる、縮小均衡型の、財政再建ではなくて、拡大均衡型って言ったらいいんですかね。そういう方向にいかに転換できるかっていうところがポイントかなと思います」
「その外国人投資家からしたら、イギリスのトラス元首相のような、『トラス・ショック』みたいなものが日本でも起きるぞみたいなことを、煽り、囃し立てたいみたいなのもあるんですか」
「一応そういう形でポジション取っている投資家もいるとは、聞きますけども。
ただマクロファンダメンタルズ的に考えれば、全然当時のイギリスと違うわけで。
で、実際これも、外国人投資家の方と、そのヒアリングとかした方に聞くと、意外に彼らってマクロ経済分かってない人が多いみたいで」「ということからすると、そこの部分もある程度、行き過ぎたその期待というか、思い込みっていうのが修正されてくれば。ちょっと普通はそういう見方は、しないんじゃないかなって気はしますけど」
「で、永濱さんこの番組でも、何度もご指摘されていますが、円安の是正もそうだし、やっぱりこの国内の、需要だとか、経済が回っていく……まさにこの大納会のところでも高市さんが『国内の企業に投資してもらいたい』っていうのをおっしゃっていました。この辺を、火をつけていかなきゃやっぱ、いけないわけですか?」
「そうですね。だからそこで言うと年末の税制改正の議論の中でも入ってきましたけども。投資の優遇税制というのがですね、これ1つの大きな目玉になって。設備投資の、設備の即時償却ですかとか、そういうのが、入ってくるわけですよね。で、実はこれってまさにその、プライマリーバランスの単年度黒字化目標をやめるのと実はリンクしていて。要は、例えば、設備の即時償却をやってしまうと、年度で見たら税収は中立なんだけども、そのやった最初の年っていうのは、その分税収が減っちゃうわけじゃないですか」
「でもそういう政策をやる場合って、これ海外では普通にやられているんですけど、日本でそれまでこれできませんでした。何でかって言うと、プライマリーバランスの単年度中立主義によって、『じゃあ即時償却やるんだったら、その年に減る税収をどっかで持ってこい。財源持ってこい』となると、なかなかできないじゃないですか。そこは1つ画期的なんですよ。だからそのプライマリーバランスを、他年度で見るってしたことによって、こういう、海外で普通にやられている、設備投資のその即時償却というのが入ったっていうのは、これ1つ大きなエポックメイキングなことなんですよね。そういった意味でもプライマリーバランスっていうのは、単年度じゃなくて、複数年度で見るということが、そうに関わってくるわけです」
「今までだと、設備投資をするその設備がある意味資産として見られちゃうから、そこに税金がかかってくると。だったらやめとこうかなだったのが、そうならないんだったら、利益を生むんだからまず投資をしようじゃないかと」
「そうです。だから特に儲かっている企業であれば、その時に設備投資をしたら、減価償却をその期で全部即時にできるわけじゃないですか。それだけ、思い切って設備投資できるわけじゃないですか。ある意味の、こちらなんですけど、節税策として設備投資をガーンとできるようになる。そういうことです」
「これは特に黒字企業にとっては大きい」
「そうです。だから勢いのある企業がよりこう投資をやりやすくなるので。逆にアメリカみたく、それやっても投資が出すぎちゃって。テック関連の投資が出すぎちゃってバブルみたいになっちゃうことあるんですけど。幸い日本の企業経営者ってマインドがちょっと、デフレ気味なんで。慎重なので、そこはバランスよく対応できるんじゃないかなと思います」