私が生まれ育った生家は 今はない 

いや ずいぶん前に 無くなってしまった

 

だから 私にとっては絶えて幻となり 

受け継いだものはない そう思っていた

 

 

あるカードリーディングの動画

先祖からのメッセージを見ていた時 

ふと 生家の仏壇の前にいる 

その佇まい 雰囲気 ろうそく 

そして 置いてあり中にたたまれて 

存在していた 家系図のことを

思い起こしていた

 

 

そして 畳の間の続き間 床の間

縁側でもあった続き廊下 上がり框や 土間  

お風呂の 火をくべるところ

 

台所の食卓の感じ

箸が落ちたら拾いに飛び降りるあの場所 

納屋と石臼に目打ちのまな板

出たら見える蔵の階段 

段の下の畑 みかん畑

 

のんの様を祀っていて 飲んだお神酒

母屋 庭の植木や塀の囲み 

松 つつじ カラー 金木犀

そして門構え

いろんなことを思い出せる

ということに気づいた

 

記憶の中で でもありありと

訪れることができるのだ

 

 

そしていつでも繋がることができる 

あの仏壇の前に佇めば 

かつて ご先祖様が 大事に残したもの 

それがわかったのだった

それは 家系図だった

 

記憶の中では15~6代までは 書き記され 

筆で書いてあって 

多分一番最後は鉛筆で 一つ名前があって 

そんな感じだったと思う

 

 

ようやくわかった 

ようやく‥

なぜ家系図を残そうとしたのか 

名前を書き記したのか 

繋いでいく想い  

繋げていくということ

 

かつて生きていた存在した 

いろんな想いを いろんな人物を 

そして全ての代の 母方の 

名を残しても来なかった 

母方の記されていない

先祖たちの存在も

 

 

全ての想いが繋がっているということ

魂の純粋性においても

繋げてくれていた 無形の遺産だったということ

 

 

今日 ようやく 気づいて 

理解して 

開放された 思いがしたのだった