片づけ終わったしそろそろ暖房切っとこか。
えーっ、帰る時でいいよ、寒いじゃん。
そんな事言ってこの前も忘れててつけっぱだったよ。
でも店長、お迎えいつ来るかわかんないし。
だいじょぶだいじょぶ、そろそろ来るでしょ。
そう言いながらえりおはカウンターから出てきてなつねの隣に並び窓の外に目をやった。

金網越しだと檻の中から外見てるみたいだねww
でも、えりおとなら、ずっと閉じ込められてもいいかなww
じゃあ、わたし食糧全部食べちゃうからなつねたん飢え死にだねww
そんときはえりおの丸焼きかぶりつくからだいじょぶだよww
ひとしきり笑ってから二人はぼーっと窓の外を眺めた。
この時期になると通りのイルミネーションを見下ろす窓からは
深夜の人通りのない道に、きらびやかな光が満ちてまばゆいばかりだ。

きれいだね…
うん…
窓の外に見とれながらなつねはえりおがどんな顔で景色を見てるのか気になり
ふと横を見ると、えりおもちょうどこちらを向いた所だった。
あっ
思わず視線をそらし外を向いたなつねは温かい小さな手が自分の手を握るのを感じた。
ねえ、寒くなってきたし、手、つないでていい?
だから寒くなるって言ったじゃん、もう、甘えんぼめ!
えへへ
薄暗い店内からだんだん明るく見える外のまばゆさにぼーっとしながら
なつねはこのまま店長、しばらく迎えに来なきゃいいなあ、などと思ってた。
えりおの手のぬくもりを感じながら。