20前半をピークにそこからは消化酵素の働きが落ち始め、人工甘味料を消化できなくなり溜まっていきます。それが肥満や大きな病気にも繋がります。
 
代表的な人口甘味料
・アスパルテーム(L-α-アスパルチル-L-フェニルアラニンメチルエステル)
ショ糖の200倍の甘さ。フェニルケトン尿症の型が摂取すると重体の危険性があります。
・アセスルファムカリウム(アセスルファムK)
スポーツドリンクやダイエット食品によく使われます。
風味を良くする効果もあるので、コーヒー・紅茶などにも使われます。
・アドバンテーム
ショ糖の14000~48000倍の甘さ。他の人工甘味料と併用して使われることが多いです。
使用例としては、ノンアルコール飲料、ガム、菓子類、加工フルーツ、シロップ等です。
・キシリトール(キシリット)
糖アルコールの一種。虫歯予防や対虫歯菌能力を持っているので、虫歯予防のガムや歯磨き粉などに使われています。1日30gほどの摂取でお腹を壊しやすいと言われています。
・サッカリン
ショ糖の700倍ほどの甘さ、発がん性の危険で禁止→その後別物質が原因だと分かり制限。
・スクラロース(トリクロロガラクトスクロース) 
砂糖の600倍の甘さ。農薬やダイオキシンなどと同じ有機塩素化合物。
・エリスリトール
糖アルコールの仲間。砂糖よりも少ない甘みでその濃度は70%ほどといわれています。
 
・グルコース不耐性
2014年に減量や糖尿病予防のために使われる人工甘味料が、実はグルコース不耐症の原因であり、しかもそれは腸内細菌のせいであった、というイスラエル・ワイツマン科学研究所の研究が『ネイチャー』誌に発表された。
ネズミを用いた実験で、研究チームは3種類の一般的な人工甘味料を添加した水を、米国FDAがヒトに対して許可している上限内の濃度で与えた。対照にただの水あるいは砂糖水を与えたネズミに比べて、人工甘味料を与えられたネズミはグルコース不耐症の発症頻度が高くなった。(糖質を処理する能力が下がった)

この人工甘味料の効果に、腸内細菌が関与していると考えた研究チームは、それを検証するために、抗生物質を投与して腸内細菌を根絶したネズミに人工甘味料を与える実験を行った。その結果、腸内細菌がいなくなったネズミでは、人工甘味料はグルコース不耐症を起こさないことがわかり、人工甘味料に曝された腸内細菌は、肥満や糖尿病を導きやすい性質に変化していたことが分かった。

人間でも同様の現象が起きるのではないかと考え、栄養と腸内細菌の関係を調べた過去最大の臨床試験のデータを分析し、人間でも人工甘味料の摂取と腸内細菌、それにグルコース不耐症に有意な関連がみられることを明らかにした。対象者を2群に分け、一方にだけ人工甘味料を1週間摂取してもらい、血糖値と腸内細菌の変化を調べた。すると、わずか1週間の摂取でも人工甘味料摂取群の何人かは腸内細菌が変化し、グルコース不耐症を発症した。人工甘味料を摂取した全員がそうならなかったのは、持っている腸内細菌の種類によって作用が異なるためだと考えられる。人工甘味料によってグルコース不耐症をもたらす細菌は人工甘味料に曝露すると、大量の砂糖に曝露した時と同様の炎症物質を分泌して人間の糖代謝をおかしくしてしまうのである。

・脳卒中と認知症の発症を3倍にする

2017年に発表されたアメリカのボストン大学の大規模研究で、3000人の成人の被験者を 10年に渡って調査した結果で、45歳以上の人たちのデータからは脳卒中のリスクに関して観察・分析し、60歳以上の人たちのデータに対しては認知症の発症に集中して観察と分析をした。

この研究は 10年間に渡って続けられた。その結果、ダイエット飲料を摂取している人は脳卒中と認知症の発症率が約3倍になっていた。砂糖も人工甘味料も含めて甘味料を多く摂取している人たちには「脳の老化の加速」が見出された。1日に1種類以上のダイエット飲料を飲む人たちは脳の容量が小さくなっていることが分かった。

また、心血管疾患と糖尿病の有病率は、総糖質飲料をより頻繁に摂取することで減少しましたが、人工甘味料入りの清涼飲料をより多く摂取すると増加した。

人工甘味料入りソフトドリンクの累積摂取量が多いことは、虚血性脳卒中のリスク増加と関連していました。総糖質飲料の摂取も、砂糖入りの清涼飲料の摂取も、脳卒中のリスクと関連していなかった。

 

また、2017年のマシュー・ペーズ(Mathew Pase)博士が発表した論文によると、この研究では、約 4,000人分のデータと、磁気共鳴画像( MRI )スキャンと認知テストの結果を使用した。 ここでの焦点は、1日あたり2種類以上の砂糖飲料を消費した人々と、週3回以上ダイエット飲料を消費する人々に焦点を当てた。研究者たちは「甘味飲料の高い摂取量」を持つ人たちの中に、早期アルツハイマー病と相関する「脳老化の加速」のいくつかの徴候を発見した。

 

・糖尿病を発症あるいは悪化させる要因となる

2018年に欧州糖尿学会の年次総会に発表されたオーストラリア・アデレード大学医学部とアデレード大学健康栄養科学センターの共同による研究によると、人工甘味料の継続的な摂取は、短期間で腸内細菌の環境を破壊して、グルコースレベルの調節の障害に関連し、腸内細菌のタイプを変えてしまい、糖尿病の発症に大きく貢献する可能性があると発表した。

この研究では、糖尿病ではない健康な体の被験者たちの食事に低カロリー甘味料を 2週間添加することで、グルコースの消費に対して体がどのように応答するかを調べた。

その結果、臨床的にグルコース消費と関連性のある反応の増加を引き起こすのに十分であることを示した。

今回の研究には、糖尿病患者ではなく、平均的な体重を有する平均年齢 30歳の 29人が被験者として参加した。

そのうち 15人の参加者は無作為にプラセボを摂取し、14人は 1日当たり 1.5リットルの低カロリー甘味料入りの飲料を飲むことに相当する低カロリー甘味料の組み合わせ(スクラロース 92mg および アセスルファム 52mg )を摂取した。

用量は、2週間にわたって 13回、カプセルの形態で投与された。 低カロリー甘味料の摂取の前後に便を採取し、腸内に存在する微生物の種類を同定した。

この研究で、低カロリー甘味料を摂取した被験者群が、糞便中に存在する微生物の型のより大きな変化を示し、その中でも良好な健康と関連する細菌であるユーバクテリウムシリンドロイデス(Eubacterium cylindroides / ヒト腸内グラム陽性細菌の一種)が有意に減少することを見出した。

他に食物の発酵を助ける腸内の有益な細菌種の個体群も減少した。しかし、11種の日和見菌(体が弱った時に腸内で悪い働きをする細菌)の存在は増加していた。

さらに、研究では、血糖値をコントロールするのに役立つホルモン GLP-1 (血糖値を下げる働きがある)の放出が低下したことに関連して、ブチリビブリオ(Butyrivibrio)細菌集団の減少を観察した。

また、ショ糖およびグルコースのような単糖の代謝に関与する微生物遺伝子の量にも変化があった。

 

研究者たちは論文で以下のように述べている。

「健康な非糖尿病被験者たちにおいて、2週間の低カロリー甘味料の補給は、消化管の細菌を破壊し、健常な人(の腸内)には通常存在しない(悪い)細菌類を増加させるのに十分であった」

「エネルギーを収穫するためにこれらの増加した細菌に使用される経路は、グルコースを調節する身体の能力を低下させると予測される」

「今回の私たちの知見は、人工甘味料が糖尿病患者の血糖コントロールを悪化させるという考えを支持することになった」

 

ショ糖と人工甘味料の比較

人工甘味料入飲料を1 カ月に2 杯、1 週間に 2-4 杯、5 杯以上飲用する者は、飲用習慣がない者と比較して、20 年間の 2 型糖尿病発症リスクが有意に増加した。しかし、この有意性はBMIを調整した後に消失した。

しかし、1 /日以上飲用する者は、飲用習慣がない者と比べ、2 型糖尿病の発症リスクが有意に増加した。

また、糖尿病患者はHbA1c濃度が量に応じて高くなった。HbA1cとは、血糖値と似ており、血糖値は短期的に上昇したり下がったりするのに対し、HbA1cは食事や運動に左右されることなく12ヶ月ほとんど変わりません。

さらに、人工甘味料入飲料の飲用習慣と腎機能低下との関連が研究されているが、推算糸球体ろ過量が10 年間で30%以上低下するリスクが有意に高かったが、他の研究者の横断調査では関係性は否定されている。

 

ショ糖入飲料を飲む人はBMIを調整した後も2 型糖尿病発症リスクを有意に増加させた。

また、糖尿病により発症リスクの増大する大血管イベントについては、冠動脈疾患発症に有意な関連を示した。

一方、人工甘味料入飲料には関連がなかった。

 

・経験談等

Youtuberのぷろたんさんは人工甘味料の大量摂取が原因で難治性のコリン性蕁麻疹になったそうですが(私が論文を見る限りは直接的な明言はなかったですが)、人工甘味料を辞め、半年間治療に専念した結果、現在綺麗になっています。跡は色素沈着は数年かかったり完全には消えないものもありますが、これはもうニキビ跡と同じですね。

私も数年前に身体中にマラセチア毛包炎が出来たのですが医者に誤診されステロイドを渡されて余計に悪化したことがあります。以前飲んでいたプロテインの影響があったのかは分かりませんが、確か人工甘味料が入っていました。当時は顔も腕も首もひどくて人に会えるメンタルではなく、現在も治療中の慢性上咽頭炎と共に襲ってきて、やりたい事はできない、人にも会えない、ろくに声を出すことすらもできない、なんで私だけこんな辛い思いしないといけないのか、一生治らないのかもしれないと思い生き地獄でした。マラセチア毛包炎に至っては、その後自分で調べてセカンドオピニオンでマラセチアだと分かってニゾラールを処方してもらい、殺菌成分を含むコラージュフルフルというボディソープを使い出して1〜2ヶ月程してようやくましになりましたが、今でも夏になると汗を掻くことが多く、発症することがあります。また、増量期とは言え、BMI24.5(ギリ標準)ですが、肝臓の数値が上がりメタボリックシンドロームと診断されました。ある論文では、人工甘味料を含む飲料は年齢や性別、エネルギー摂取量などの交絡因子から独立して、ウエスト周囲長と糖代謝異常に有意な増加を認めています。筋トレ&体力仕事をしているにも関わらず私がメタボになった理由はそこにあるのかもしれません。一度かかった病気がまた発症する事は珍しくないので、生活レベルで気をつけて、なるべく原因となりそうな飲食物は控えた方が良いでしょう。

結論

つまり、糖尿病患者の人や太らないようにとか少しでも健康に気を使ってゼロカロリーの飲料やお酒を選んでいることが、良い腸内細菌を死滅させ、悪い細菌を増やし、血糖コントロールを悪化させ血糖値を下がりにくくしてしまっています。これによって、糖尿病の発症率が上がったり、悪化させるリスクを上昇させ

脳卒中や認知症のリスクを3倍に増やし、他にも心血管疾患にかかりやすくなり、ウエストが太くなる可能性や腎障害の危険性もあります。

かと言って、同じ量のショ糖入飲料を飲めば糖尿病や冠動脈疾患による心筋梗塞のリスクが増えます。

よかれと思い2年程毎日飲んでる私もショックを受けていますが、できるだけ避けるようにしましょう。

1年半前にメタボの検診の際にゼロカロリーの飲料は安全だと言われましたが、ここ1~2年で人工甘味料に関する新しい論文が複数出ているこもあって、

2017年の段階では人工甘味料と糖尿病の関係を否定する者も多く、当時は分かっていなかったこともあると思います。

 

プロテインを選ぶ際にもステビア等の天然甘味料等を選びましょう。(何度も有害性を疑われていますが、その都度安全であると証明されています。)

血圧を下げたり、インスリンを上げたり、抗酸化作用、殺菌効果、癌の抑制効果(東大発表)があります。

ただし、ペルーで避妊薬として用いられていたという説があり、そのような効果はないことが判明したのですが、実際に性ホルモンが減少した報告もあるので、妊娠を望んでいる人は控えた方がいいかもしれません。また、過去には20代の女性がステビアが使用された清涼飲料水を飲んだところ、ステビアによるものとみられるアナフィラキシー反応を起こしたという報告もあるため、キク科植物にアレルギーを持つ人も控えた方がいいかもしれません。

絶対に安全だと言えるものは存在するのかって感じですね・・・。

 

・参考

https://medicine.news.am/eng/news/19671/drinking-diet-drinks-or-using-artificial-sweeteners-could-increase-your-risk-of-developing-type-2-diabetes.html
(Drinking diet drinks or using artificial sweeteners 'could increase your risk of developing type 2 diabetes' | NEWS.am Medicine - All about health and medicine)

https://lab-sunchlorella.jp/health/%E4%BA%BA%E5%B7%A5%E7%94%98%E5%91%B3%E6%96%99%E3%81%A8%E8%80%90%E7%B3%96%E8%83%BD%E7%95%B0%E5%B8%B8%E3%81%A8%E8%85%B8%E5%86%85%E7%B4%B0%E8%8F%8C/(人工甘味料と耐糖能異常と腸内細菌 | 世界の最新健康ニュース | サン・クロラ研究サイト)

https://indeep.jp/all-artificially-sweetened-drinks-give-our-triple-risk-of-strokedementia/(人工甘味料入りドリンクが「脳卒中とアルツハイマー病の発症率を3倍にする」というアメリカの調査結果からふと思う、そういう飲み物が「糖質を極端に嫌う今の日本」には数十億本以上流通して…… - In Deep)

https://indeep.jp/artificial-sweeteners-disrupt-the-gut-bacteria-increasing-diabetes-risk/amp/(人工甘味料の「身体破壊の威力」がまたも明らかに : 低カロリーあるいはノンカロリー甘味料は「腸内細菌の環境を徹底的に破壊」し、健全な人間を2週間で糖尿病へと導く可能性 – In Deep)

https://www.ahajournals.org/doi/full/10.1161/STROKEAHA.116.016027(Sugar- and Artificially Sweetened Beverages and the Risks of Incident Stroke and Dementia | Stroke

 

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs/66/2/66_69/_pdf(人工甘味料と糖代謝)