前回に引き続き、全国高校駅伝大会への出場を決めた陸上競技部へのインタビューをお届けします。

 

今年の夏も昨年と同様、大分県で3週間の合宿を行った陸上競技部。
昨年は合宿先で他の高校との出会いもあった。そして、その合宿で出会った、白鵬を含む全ての高校が全国大会出場という結果に。

 

―今年の合宿も昨年と同じ高校と合同で?
吉村 はい

 

―その中で全国に行く高校は?
吉村 今年も全部の高校が出場します。

 

―そうなんですね。それは喜ばしいことですね。昨年出会った子達と再会して話す機会はありましたか?
吉村 はい。けっこう仲良くなりました。

 

―今回、(全国大会への)出場が決まって連絡を取り合ったりはしたの?
吉村 先日、大分で記録会があったので、その時に神村学園の子達と会ったので「全国で会おうね」と。

 

―そうだったんですね。ところで、陸上部の合宿の写真を見るとゼッケンを付けていて、番号や名前ではないようなものが見えましたが。


吉村 6月くらいから付けるんですけど、6月から夏合宿終了までの達成したいことや、自分に言い聞かせることを一人ひとりが書いています。

 

―背中にも?
吉村 はい。同じものを2枚書きます。

 

―自分で書いているんですね。
吉村 はい。文章の下には自分の目標タイムも書きます。

 

―合宿終了後はそのゼッケンはどうするの?
吉村・小谷 持ってます。

 

―昨年のインタビューの時に試合のための宿泊時に枕を持っていきたい、と言っていましたが、その後実際に何か変わったことはあった?
吉村 枕は都大路の時は持って行ってました。去年の先輩と先生の家が近くて、先生が「(枕を)持って行ってあげるよ」って(笑)

 

―おお、そうなんですね!ちなみに、今回リクエストはある?もしかしたら叶うかも…(笑)
吉村・小谷 うーん…。
吉村 アロマ・・・?

 

―家でやってるの?
吉村 自分はたまに家で…。

 

―なるほど。火を使うものは危ないけどね(笑)ではちょっと気持ちを落ち着かせるアイテムということで。前回の枕を実現してくださったことは私も驚いたのですが、佐野先生はどんな先生?
吉村・小谷 厳しい・・・(笑) アツいですね。陸上にアツいです。合宿中とかもペースは違いますが一緒に走ってるんですよね。○○歳とは思えないです。

 

―なるほど。年齢は一応伏字にします(笑) 一緒にチームを支えてくださっている出水田コーチはどんな方ですか?
吉村 注意して下さることが、同じ女性だからなのか、すごく刺さるものがあるというか。観点が(他の先生と)違って、「確かにそうだな」と思ったりもします。

 

―同じ女性としての良きアドバイザーという存在なんですね。今年から加わった岩間先生については?
吉村 自分だけではできない練習も、岩間先生が一緒に走ってくれることで質のあがった練習が出来たりとか。引っ張る人がいるっていうことは大きいと感じます。

 

―吉村さんは高校から陸上を始めた3年間を振り返ってどうですか。
吉村 人生で一番濃い3年間だったと思います。中学校の先生には当時は(陸上をやるということを)止められて…バスケを続けた方がいいと言われていたので。そのなかで自分で(白鵬の陸上競技部に)入ると決めて入ってきたので、中途半端なことはできないなという気持ちでずっと走っていました。全国に行けるとは思っていなかったけど、それが最終的には目標になっていって。2年でインターハイに出て、そこから上がっていって今年は入賞することもできたり。先生とコーチ、親の支えがあったから自分はここまで来られたんだな、と感じています。

 

―小谷さんは現在2年生ですが、これからの部活をどうしていきたい?
小谷 吉村先輩が引退したらどうなっちゃうんだろうっていう感じがあるけど、吉村先輩が卒業するまでには私たち(後輩)に任せられるなっていう安心感を持って卒業してもらいたい。自分が走りでみんなを引っ張って行って、下級生の力をあげていけるような存在になっていきたい。自分にはライバルもいるのでその選手に追いついて追い越せる選手になっていきたい。

 

―なるほど。頼もしいですね。
吉村 はい(笑)


―これから本番までどう過ごしていくか。
吉村 風邪を引かない、病気をしない、ケガもしない。

 

―もうずーっと言われてるでしょ?(笑)
吉村・小谷 はい(笑)

 

―風邪って引く?
吉村 私は高校三年間で風邪で休んだことが一回もなくて。風邪を引かなくなりました。中学生の時はすごく休んでたんですけど。

 

―風邪ひいたら怒られそうだもんね(笑) 陸上部の生徒は細いからちゃんと食べて栄養管理も大丈夫なのかなって心配になるけど、ちゃんと食べてるんだよね?
吉村 私はけっこう食べるんで…人によって状況が違いますね。

 

―何食べてるのかチェックをされたりは?
小谷 それは無いですけど…お弁当当番とかはありますね。

 

―お弁当当番?
吉村 試合の時に先生にお弁当を作る当番を1・2年生で回しています。

 

―そうなんだ!生徒が作るの?
吉村 毎回ではないですが、必要な時には生徒の保護者が作ったお弁当を持っていきます。

 

―それは初耳でした。さて、京都での目標は。
吉村 全体的な目標は、入賞目指して一桁には入りたい。個人的には白鵬の歴史に残るような走りをしたい。
小谷 やっぱり、入賞。個人的には…昨年の悔しい思いをリベンジという形で、自分の走りでいい結果で終わりたいという思いがあるし、吉村先輩とタスキをつなぐのが最後になるので良い気持ちで終わってほしいので、それが目標です。

 

―最後にメッセージをお願いします。
吉村 県では優勝できて、関東でふがいない走りだったので、全国では応援してくださる方がたくさんいる中で期待を背負って神奈川代表として走るので、白バイを追いかけてテレビに映る位置で楽しく走りたいと思っているので応援よろしくお願いします。
小谷 県での優勝があって関東では悔しい結果で終わってしまったんですけど、今まで多くの方々に支えられたからこその全国大会だと思うので一秒でも長くテレビに映れる位置で入賞を目標に走るので全国でも応援をよろしくお願いします。

 

―ありがとうございました。

 

インタビューに答えてくれた二人の表情はすでに全国へ向けた気合で十分だ。

前回大会の屈辱を晴らすべく挑む今回の全国高校駅伝。

出場するすべての高校が同じ思い想いを持ち、京都に集結することになる。

しかし、絶対に負けないでほしいのは「勝つんだ」という強い思い。

 

陸上競技部は、大会に向けて明日19日、京都へ出発する。

神奈川県代表という誇りとタスキをつなぎ、悔いのないゴールをしてほしい。

 

 

右が吉村さん(3年)、左が小谷さん(2年)

“ライバルは「白バイ」です”(By吉村)

 

 

全国高校駅伝大会

12月23日(日)NHK総合テレビにて放映予定