陸上部インタビュー
神奈川県高校駅伝において全区間で区間賞を獲得し、完全優勝で全国高校駅伝大会への切符を手に入れた陸上競技部。
そんな陸上競技部の部長:吉村玲美さん(2年生)と副部長:田中瑠美さん(3年生)に独占インタビューを行いました。
選手としての凛々しい表情の中にも、高校生としての顔をのぞかせながら様々な質問に答えてくれました!
全二回に渡ってお送りします。
-まずは、全国大会出場おめでとうございます。
田中・吉村 ありがとうございます。
-決まった時の感想を率直に。
吉村 去年負けていたので、今年は絶対に勝って全国に行くぞという気持ちがあったので勝てる気しかしなかったです。練習の積み方にしても、去年とは比べ物にならないくらい自信のつくようなことをやってきたので。勝てて当然、は言い過ぎかもしれないんですけど、勝てなきゃおかしいという状態だった。でも、アンカーの平野がゴールした時には感極まって、みんなで涙を流しながら囲みました。
田中 夏に一か月合宿をして、ライバル校よりもきつい夏を過ごしたという自信があって、レース自体も、余裕というか、勝てる自信があって楽しみながら走っていました。ライバル校に大差をつけて絶対に勝つ、という思いが完全優勝につながったのかな、と。私も、平野の黄色いユニフォームが見えたときから泣きっぱなしで…泣き叫ぶくらい泣いてて(笑)私は1,2年生で負けてきたので、その2年間の思いを全部ぶつけられたレースだったので、本当に嬉しかったです
-全国出場の確信・自信につながったものはなんですか。
吉村 相手の焦りが見えたりもしていた。夏の合宿や、自分自身がインターハイで日本人8位になったというのも大きなインパクトになったのではないかと思います。チーム自体のアベレージもだんだんつめてきて。その勢いも自信につながったと思います。夏前までは(ライバル校に)30秒とか40秒という大差をつけられていて。夏合宿を経た後の記録会で記録として(焦りを与えられる)結果が出てきたので、こちらに余裕が出たんだと思います。
田中 夏前は(全国に)いけないのかな、という思いがあったけど、玲実がインターハイに出て日本人8位という記録を残してくれたことが、本当にチームに大きな刺激を与えてくれました。そこから波に乗ったな、という実感があります。
-夏に1か月合宿を行ったが、これまで最長の期間は?
田中・吉村 2週間・・・
-2週間からいきなり…?
田中・吉村 31泊(笑)
-初めて聞いたときはどう感じた?
田中 冗談じゃないかなーっていう・・・(笑)
-スマホも持てなかったとか。
田中 でも、今もあまり使わないので。学校には(スマホを)部長しか持ってきちゃいけないという規則があるので学校にも持ってきてないですし…
吉村 なくてもいいよね、みたいな(笑)
田中 学校ではiPadもあるけど、合宿などにはもっていかないですし。
吉村 合宿場所も山奥なので、あっても電波が…(笑)
-なるほど(笑)部員一人ひとりはスマホを持っているの?
田中 はい、持っています。
-練習を終えて、家に帰って使用する時間はどれくらい?
田中 あまり使わないです。ラインなどをする相手もいないですし・・・(笑)
吉村 SNSも禁止なのでツイッターやインスタグラムなどはしていません。ラインもあまり使うことはないですね。
-用事があるときには直接相手に伝える、ということですか。
吉村 そうですね。連絡網も全部電話で行います。
-では、1か月スマホを持てないことは苦痛ではなかったんですね。
田中・吉村 はい。
-合宿を経て一番変わった部分は何ですか。
田中 インターハイが終わって吉村が部長になって。新体制になってから思っていることを言い合えるようになった。ミーティングでもお互いに厳しい言葉を言い合ったり。そこはダメなんじゃない、とお互いに言えるようになってきて壁がなくなってきたこともチーム力がついてきたことにつながってるんじゃないかな、と。
吉村 普段は先生から言われることが多かったんですけど。夏は自分たちで刺激しあって高めあっていけてたなと感じます。
-チームの団結力が変わったと。
田中・吉村 そうですね。
-合宿中家族とも連絡を絶ってたの?
吉村 一回はがきを送りました。残暑見舞いというか・・・頑張ってます、と(笑)
田中 保護者の方が見学に来てる方もいました。1か月合宿を行ったのは3年生と平野だけだったので、その他のメンバーは2週間でした。
-1か月もあると色々なことがあったと思うが。モチベーションを保っていたものは何か。
吉村 練習でつらいなと思うことはあるかもしれないけど、そこはチームで声を掛け合ったりしてて。生活する上で親に会いたいとかは・・・あまり思わないんですよね。1か月行ってる人たちも楽しんでたし、むしろ帰りたくないという感じ。
田中 陸上に打ち込める環境だったので…起きて走って食べて寝て・・・ということの繰り返しで。それが逆に…実業団みたいな生活だったんですけど(笑)
-合宿は白鵬単独ではなく、大学生とともにしていたんですよね。
田中 大学生の他に九州の強い学校(※)と一緒になって、そこで仲良くなって。「都大路で会いたいね」っていう話をしてて。友達が増えるというのも楽しかった。つらいというのはなかったですね。
-今でも九州の子達と連絡をしている?
田中 はい。向こう(九州の学校)は全国に出れるくらい強いので、自分たちが決めないと(都大路で)会えない。だから自分たちが決まった時はおめでとう、というメッセージをもらいました。
-ちなみに、知り合った九州の学校の子達も全国に出場は決定してるの?
田中・吉村 はい。
-じゃあ今度はライバルですね(笑)
田中・吉村 はい(笑)
インタビュー前半では彼女たちの自信、強さを感じることができました。「ただやってきた」だけではないということが表情や口調から伝わり、『この自信はどこから来るのだろう』という私が感じていた疑問はインタビューをするうちに言葉として回答をもらえたような気がしました。
<ちょっと裏話>
このインタビューの時にはわからなかったのですが、インタビュー最後の『※九州の高校』は、実は4校だったそう。
「鹿児島県:神村学園(女子)」「山口県:西京(女子)」「福岡県:筑紫女学園(女子)」「沖縄県:北山(男子)」
偶然同じ宿になった白鵬女子を含めた5校すべてが全国出場を決めたそうです。
夏に交わした約束を携えて、全国で顔を合わせるとは偶然にしてもとても不思議な縁ですね!
お互いにライバルという立場ではありますが、どの学校も全力で正々堂々と戦えますように。
インタビューの後半は、女子高校生としての彼女たちの普段の生活、そして全国大会に向けた思いをさらに語っていただきます!
次回をお楽しみに☆
全国高校駅伝大会
12月24日(日)NHK総合テレビにて放映予定
~白鵬女子高等学校 陸上競技部紹介動画~