みなさんこんばんは私です。
1ヶ月以上ぶりの私であります。
みなさんも待っていてくれたと思いますし、私もみなさんにブログを書くことができうれしいです。
こうして皆様に最近の出来事や写真を報告できることをうれしく思います。
改めてこの度、新記録を達成し33回目の優勝を果たすことができました。
33回の優勝は、去年の名古屋場所のように心と体のバランスがうまく噛み合わなく硬さがあり非常に似た場所でした。
名古屋場所前は優勝すれば大鵬関・千代の富士関に続いて3人目となる優勝30回という意識が頭の中にあり硬くなってしまっていました。相手をごまかす様な相撲が多々ありました。
それから秋場所では3日目から良くなり、そして九州場所では大記録がかかった場所でした。もちろん優勝すれば大鵬関に並ぶという話題の大きな場所になりました。
力士は勝つこと(白星)がいい薬になるとよく言われますが、九州場所では早々負けた事、その黒星が私にとっていい薬だったんじゃないかと思います。
そこから優勝という言葉が頭から離れ、相撲内容もよかったんで自分の相撲を取りきる事を信じて取り組んでいました。
32回という優勝は夢にみていた事なので、全勝で走った鶴竜関が後半戦にくずれ、千秋楽で優勝が決まり、花道を通っていく時に昔同じ部屋で稽古した先輩達がいて思わず達成感とホッとして気持ちがこみ上げ土俵下で涙がでましまいました。
この33回の優勝ははやく優勝したい、大鵬関に真の恩返しがしたい、と肩を並んで恩返しと九州場所では言いましたが、相撲界では稽古をつけてくれ、かわいがってくれた先輩に勝つことが恩返しであります。この初場所で大鵬関の記録を抜くことが真の恩返しであったと思います。
初日から7日目まではどちらかいうと危ない相撲が何番かあり硬さがありました。
そして4年ぶりに天皇皇后両陛下が大相撲を見にきて下さった時、そこで私は「後の先」で立とうと思いました。
今後の私の目標であります「後の先」はあの時あの場所で出さなかったら、恐らく一生無理だろうなと思い負けを覚悟して土俵に上がりました。
相撲のうまい技能力士、安美錦関戦でありましたが多少押されましたが何とか勝つことができました、そこから調子がよくなり10場所ぶりに全勝優勝ができることができました。
全勝優勝というのはこんなにきつかったかなと改めておもいました。そして13日目で優勝を決めれたのも久しぶりの出来事でした。
また13日目で優勝が決まり、その日は私の次女の誕生日でもありました。私の両親やいろんな方々が大記録を見たいと駆けつけてくださってました。
はるばる遠くから来日してくださった方、大相撲支えてくださっているファンの皆様、私を応援して下さる皆様の前で優勝を見せる事ができました。
同じ時代、この平成で共に活躍し、その中で偉大な記録を達成し、みなさまにお見せできたことが私は大変嬉しく思います。
今回の優勝インタビューで妻の事を口に出しましたが、横綱に昇進し伝達式の口上「精神一到」この言葉を教えてくれたのも妻です。
平成19年から精神一到を全うし、1日も休む事無く8年間地方巡業も休まず、務める事ができているのは私の後ろを支える妻が居なければ、できないことであったと思います。その感謝の気持ちを皆様にもお伝えできたことも大変満足しております。
13日目で早々優勝が決まった事で2日間考える余裕があったので本当に今思うとよかったと思います(笑)
場所後には第5回白鵬杯が開催されました。年々参加国も増え今回は8か国850人の子どもたちが参加され、戦ってくれました。
第1回大会で出場して下さった打越君・18歳(阿武咲関・阿武松部屋)がこの初場所で関取になりまして、白鵬杯にも参加してくれました。
子供たちが今後大相撲で活躍し、いずれ私と対戦するというのが一つの夢であります。
そして今年もモンゴルチームで大将を務めた選手が鳥取城北高校相撲部に進学がきまり稽古に励んでおります。
子供たちの涙、喜ぶ笑顔、その日私の目の前で相撲を取る子供達の緊張感がよく伝わりました。
大会も無事終える事ができました。
2月9日はモンゴル文化大使に任命していただきました。
15年前モンゴルから7人の少年が来日し4人が大相撲に入門。
うち2人が現役力士でしたが、今月元十両千昇関(式秀部屋)が引退し、私がひとり残りました。
寂しい気持ちになりますが3人の同級生の分までできるだけ長くがんばっていきたいと思っております。
お父さんが私が横綱に昇進した時言っておりました「私が20世紀の横綱。これで息子が21世紀の横綱になった。親子でその国々の国技で横綱になるというのはないな」と教えてくれました。
労働英雄勲章という最高の勲章を親子揃って受賞させていただきました。
そして2月15日に日本を出発し、17日授賞式がありました。15日・16日は体と心を整理し、初めてモンゴルの冬の朝、山登りをして日の出を見ながらお茶をいただきました。
ゆっくりできたので万全な体制で授賞式に臨みました。
2年前にお父さんが体調を崩したときはこの景色をお父さんに見せれるか心配でした。
両親への親孝行というのは、人は何歳になっても欠かせないとおもいます。でもその中で少しだけ親孝行ができたとあの時思いました。
鳥取に行きました。
鳥取では53年ぶりに私の2人目の内弟子、石浦将勝が関取になることができました。
体は小さくて入門した頃は関取になるには時間がかかるだろうと思っておりましたが、おもしろい相撲を取りながらも2年で関取の座を掴んで本当に自分も喜んでおります。運も良かったです、運も実力のうちとも言います。
石浦関も十両で大阪場所の土俵の上でがんばってくれますので応援の程、よろしくお願いいたします。
最後に宣伝になりますが、33回の優勝を記念して私の切手が発売されました。
ぜひ買って下さい。
本もでました。
「勝ち抜く力」という題名で全国の本屋さんで買えると思います。
明日は夕方4時から私の密着ドキュメンタリー「オヤジの背中を追いかけて」が放送されます。
是非見てください。