これはデビューから大分経ったものですが、確かに今聴いても凄いですね。今では素人さんでもコピーして弾いていますが、あの当時は椅子からひっくり返る勢いでぶっ飛びました。
上手い!というより、それまでのロックギターの概念を超えてしまっていて、技術云々ではなく、もう新たなギタージャンルという風に聞こえました。
ヴァンヘイレン以前のロックは、ジミヘンやジェフベックのような人を別にして、リズム感の良い人があまり居なかった。ジャズギターにはまだまだ技術が及ばない、という感じがしていましたが、

このアルバムが出てからロックは確実に変わったと思います。素晴らしいリズム感に加え、ブルーノート一でなくダイアトニックスケールを使った、豊かなフレーズも溢れんばかりに繰り出して、ロックギターの急激なまでのレベルアップを世界に示したと思います。
ただこれ以降、ロック全体がテクニックの開発にのめり込んでいって、音楽が置き去りにされてしまった、と思うのは私だけでしょうか。ヴァンヘイレンが「Jump」等でヒットチャートに躍り出たことで、ロックのショウビジネス化がどんどん進み、通俗的な言葉ではありますが、あの魂を揺さぶるような音は遠のいてしまった。
何事も進化とはそういう事なのだと思うのですが、魂が反応しない音楽には興味を持てないのです。ごく個人的な事ではあるのですが・・・。
ヴァンヘイレンも当時は王子様のようでしたが、多くの苦労をしたのか、今では随分と年を取りました。

あの頃が懐かしい、などとは思いません。でも故 黛敏郎さんの言った「音楽は叫びと祈りである」という言葉をもう一度かみしめて欲しい。ロックにこそ!!