先日11弦ギターのセルシェルの事を書きましたが、日本にもボリーンの11弦ギターを使う演奏家が居ます。辻幹夫さんをご存知でしょうか。
彼はクラシックギタリストとして活躍していましたが、今は自作の作品を演奏するギタリストとして活動されています。
辻幹夫HP:http://homepage1.nifty.com/41record/
実は辻さんとは少なからず縁がありまして、私が若い頃、演奏会のお手伝いもしたことがあります。辻さんは、今、本当に意味のある活動を求め、全国を回っておられます。神社やお寺などの演奏会が多いようです。
その辻さんの言葉「文化とは、過去と未来をつなぐもの」 いかがでしょう。日本人は自分たちの過去をおざなりにし、未来を描くことも忘れてしまっているのではないでしょうか・・・。
日本人演奏家はクラシックでもジャズでも、上手な人は居ます。しかし、この土地に生きる日本人として、この大地から湧き上がる音楽を奏でる人はどれだけいるでしょうか。
以前ヴァイオリニストのアンネゾフィームターの演奏会に行きました。彼女はドイツ人として自分の生まれ育った国の文化をしっかりと受け止め、迷いなく誇りを持って演奏していました。
私はオペラもよく観ますが、彼らは高らかに自分たちの音楽を歌いあげる。そこには誇りがあり、喜びがある。日本人がいくら勉強した所で、言葉も生活も違う土地の歌は所詮物まねでしかない。日本には素晴らしい歴史と文化がありながら、日本人は自分の足元に目もくれず、舶来のものを追いかけている。これでは勝負にならない、と良く思います。どんなに上手でも、人を魅了する音楽には程遠い。そう思うのは私だけでしょうか。

辻さんは決して技巧に優れているわけではないけれど、日本人としてギターを弾くとは何なのか、深く考え演奏活動をしている。だから多くの人が彼の演奏を待ち望んでいるのです。是非一度聴いてみて下さい。