肩がすごく張るというかたがお見えになりました。
筋肉質だからかなぁとおっしゃられていたので、それは違いますよと申しげました。


自分は筋肉質だから肩がもりあがていると思っているかも知れませんが、実はそれ以上歪ませない様に筋肉が硬くなってもりあがっているのです。

このかたの場合、背骨から肩甲骨の上を通って上腕骨につながっている棘上筋がもりあがっていて腕が内側にねじれていて上腕骨が内側に巻き込まれてしまい、棘上筋が引っ張られてここが辛い症状のもとになったようです。


他にも腰の状態や肩甲骨の状態を見ましたが、ここでは腕について書いてみます。


まず腕が内側にねじれていますが、原因は諸説あってこれだということがありません。
最近ではパソコンなど使うことが多くなったため腕がねじれやすと言われています。


前腕には撓骨と尺骨という二本の骨があり、これがねじれを起こしていると考えられます。
以前にも撓骨の下がりが肘痛や手首の痛みを引き起こすと書きましたが、ねじれることで上腕から肩にかけてもゆがみを引き起こしています。


仰向けに寝て頂いたときに手の甲が天井を向いている人は腕が内側にねじれています。子供などのねじれが少ない場合は手のひらが上を向いて自然に腕が外側に開くはずです。

試しに掌を上に向けて腕をそとにねじってみてください。どうですか?

すんなりできましたか?

多く方は捻るのが嫌な感じやツッパリ感があったりすると思います。

このような腕のねじれをとる体操をお教えします。




■まずはテスト どれくらいねじれているかを確認します。

1.四つん這いになります。

2.手は頭が向いている方向に、向けます。

3.まず手の指先を90度 外側に開きます。
  掌は床につけたままぐるっと外側に向けてください。
  指先が左右を向くように、左手は左向き、右手は右を向いてます。

4.次にさらに90度。指先が自分のほうをむくように動かしてください。
  これで180度になりますね。

※どうですか?この辺で痛くなりましたか?痛みがある人や手首が持ち上がってしまう人はここでやめてください。骨(撓骨や手根骨)がずれていると痛くなることがあります。


5.もっといける人はさらに90度ねじります。270度までねじってみてください。
  このあたりまでできる人は、あまりねじれがないといえます。

  子供だと300度近くまでねじれますよ。



■では体操です。

1.四つん這いになる。

2.先ほどテストで最高にねじった状態に手を置く。

3.このまま90秒。じっとしている。

4.終わりです。

※最初なれるまでは痛みがあるかもしれません。毎日少しずつ捻る角度を大きくしてください。
 今日は180度までだったけど明日は185度に挑戦だ!みたいに少しずつですよ。



■なぜ90秒なのか?
 ストレッチは30秒ぐらいでやめてしまいますが、これでは単にゴムを伸ばすように筋肉を伸ばすだけです。
悪いことではありませんが、当院の目的は腕のねじれを取ることなので単に伸ばすだけではねじれが取れないのです。
 90秒じっとしていることで体にこっちに筋肉を動かすんだよという指令を送ることになり、この体操をやめても体が勝手に自己修復してくれるという体操だからなのです。




これをやって腕の捻れをとると軽い腰痛なら治ってしまったということもありました。
腕のねじれが肩から背中を通って腰に影響を与えているよい例でした。

皆様も一度この体操をお試しあれ!!