ずっと長い間、

 

僕の心に、

 

「薄い靄がかかっている。」

 

そんな感じがしていました。

 

 

それがあるから何かが全くできない状態

 

とかそういうのではないし、

 

普段は全く気にもならないようなレベルなのだけれど、

 

それでもじわじわと年々そいつが重くのしかかってきているように

感じていたのです。

 

 

 

 

その靄の原因が何なのか

僕は自分でわかっていました。

 

 

 

僕は父親に対する感情が溶けていませんでした。

 

それが靄の正体。

 

 

父親に対してわだかまりとか、

軋轢とかそこまでのものではなかったにしろ、

 

父とはいろんなことがあって、

素直になれない自分がいました。

 

 

表面上は普通に会話しているし、

笑い合ったりもするのだけど、

どこか心が通わないやりとりに終始する感じ。

 

 

このままではダメだ。

 

 

内心はずっとそう思ってきました。

 

 

 

それが、

僕が何をやってもうまくいかないことが続き、

本当に辛い時期があって、

 

急に思い立って、父に電話し、

父と二人だけで居酒屋で飲んだ。

 

父と外で二人だけで飲むのは初めてです。

 

 

 

いろんなことを聞いてみたかった。

 

 

「脱サラして店を始めた時のこと」

「大きな借金を抱えた時、何を考えていたのか?」

「家族のこと。」

 

などなど。

 

 

初めて聞くようなこともあったし、

 

「その時そういう思いだったの?」

って僕の思い違いだったということもありました。

 

当時の僕が気がつけなかった父の思いを知って、

そこにはちゃんと父の愛があったことも

聞いているうちにわかりました。

 

話しながら涙が出た。

 

 

と同時に心が、(もちろん一気にというわけではないけれど)

軽くなりました。

 

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人生をより豊かに、自由に軽やかに

生きるためには、

親との感情がサラサラであること

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とはよく聞くことですが、

これは真理だと思います。

 

 

 

男性が社会で成功するためには、

父親との感情がサラサラしていることは必須だと思います。

 

 

 

 

気がつけばかなり長い時間話していました。

 

そして

ラストオーダーの声がかかってから、父が言った一言

 

「お母さんと結婚して本当によかったと思ってる。」

 

 

そう言える父がすごく素敵だなと思いました。