☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆

*「僕らがつないでいく」の番外編です。


ミラクル・サマー…01



船のデッキで足踏みをして 出口が開くのももどかしく
ピョンと桟橋に飛び降りると智が飛びついて来た。

二人で両手を繋いでピョンピョン飛び跳ねながらクルクルと回って

「智っ!またいっぱい遊ぼうなっ!」

って言ったら智が超絶いい顔で笑って
「うんうん」って頷いた。


智が俺の荷物を一つ持ってくれてジィちゃん家に向かう。

桟橋から商店街の入り口と港の分岐点の電柱には
花火大会のポスターが貼ってあった。






「あっ!花火大会だ!
今年は何日?!」

「11日だよ」

「「イェ〜ィ!」」

二人で意味もなくハイタッチをして

「今年も出店いっぱい出るのかな?
母さんからお小遣いが欲しかったらジィちゃんの手伝いしろって
言われちゃったからなぁ〜
頑張って軍資金稼がなくっちゃ」

とぼやくと

「翔は射的で使いすぎるから…去年だって」

智が去年の花火大会を思い出してクスクスと笑う。

「だってあと少しだったんだぜ
今年はぜってぇリベンジすっから!」

「あはは…また後になってから焼き鳥食いたかったのに…って
泣き言言うなよ?」

「あーーーっ!それ言うなっ!」

二人で戯れ合いながら商店街を歩いていると
道の向こうから雅紀が走って来た。

「あれ〜翔ちゃ〜ん!早くない?
今から迎えに行こうと思ってたのに…」

「早くねぇよ!」

「そっかぁ〜じゃぁ俺 間違えたな」

ぐふふと笑う雅紀が

「ポスター見た?
ウチさ、今年は餃子やるから!
二人とも食べに来てよ!」

ラーメン屋の雅紀の家は毎年花火大会で出店を出していて
雅紀も店の手伝いで大忙しだ。
皆んなが友達と誘い合わせて遊んでいる中で
店の手伝いをする雅紀だけど

「特等席で花火見られるし 皆んなが会いに来てくれるから
案外悪くないんだよね〜
後で父ちゃんに小遣い貰えるしさ」

本人は屈託がない。


☆*:.。. 次回15時です .。.:*☆