☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆





陽が傾きかけた頃 一通り掃除を終えて
それぞれが掃除した部分をチェックし合った。

「…まぁこんなもんかな?」

「…大丈夫っすかね?
ウチの社長は普段は適当で大雑把なくせに検査って言うと張り切るから…
きっとチーフと二人で意気揚々とやってくると思うんですよ」

「あはは…それはウチの社長も同じだわ。
何たって幼馴染だかんな。
でも少しくらい指摘するところを残しとかないと
張り合いなくてガッカリされんぞ?」

確かに…

「じゃぁ…こんくらいで終わりにしときますか?」

「終わりだ!終わりっ!」

「あ〜疲れたぁ〜〜〜」

二人揃って畳の上に大の字に寝そべった。

真新しい畳の爽やかな匂いに包まれながら
木目の天井を見上げる。



「広いっすよね…」

「ん?」

「窓、何カ所あったんだろ?」

「1、2、3………」

大野さんが空を見ながら指を折る。

「15……16…か?
4LDK…一軒家としては標準的な広さだけど
これから俺が一人で掃除するのかと思うと気が重いな」

「掃除なんてしないっすよ。
俺も今の家で、使ってるトコしか掃除してないっす」

「そっか…
二階なんて使わなきゃいいのか…
そしたら掃除しなくて済むし」

「そうですよ」

「リビングと隣の洋室にベッド置けば用は足りるしな」

洋室にベッド…か。

来週には家電や家具も入って
大野さんの新しい生活が始まる。

今は一人だけど そのうち彼女が出来て…
いつか結婚して…
子供でも生まれたら この家も丁度いい広さになるんだろう…

俺と大野さんが一緒に作ったこの家で
俺の知らない大野さんの生活が始まるんだ。