☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆





「お疲れ〜っ!!!」

熱々のシチューを前に大野さんと向かい合って
まずはキンキンに冷えた缶ビールを掲げ合う。

「「くぅ〜〜〜…」」

二人同時に声が漏れて…
多分二人で同じ表情をしてる。

「労働の後のビールは最高だな」

上口唇に泡をつけたままの大野さんが
目尻も眉毛も下がって 今日イチいい顔をする。

疲れた身体と空っぽの胃袋。
缶の半分くらいを一気に飲み干すと
冷えたビールが喉、食道を通過して
胃に到達した途端に顔がボッと熱くなった。

「やばいっすよ…俺。
一気に回りそう…」

今日のビールはほどほどにしておかないと
明日の仕事に差し支えそうな気がする。

「確かに…
食うもん食ったら 風呂入ってさっさと寝ないと
明日起きらんねぇな」

大野さんも早くも目元が赤く染まっている。

「そうっすよね」

じゃぁ早速食うかな…

スプーンを手にとって熱々のシチューを軽くかき混ぜる。

ゴロッと大きなジャガ芋と赤いニンジン。
そして黄色いコーンが沢山散りばめられている。

昔お袋が作ってくれたシチューと
大野さんが作ってくれた目の前のシチューが
ピタッと重なった。

口元でフーフーと息を吹きかけて口に含む。

「うっま!」

思わず心の声が漏れた。



見た目通り あの頃と同じ優しい味…

「同じです…」

「…ん?」

猫舌なのか まだフーフーと息を吹きかけている大野さんが
視線を上げた。

「昔食べてたシチューと…」

俺の呟きに大野さんが顔中の筋肉を弛緩させて

「そっか…」

シチューみたいな優しい笑顔を返してくれた。