☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆

 

 

 

 

 

風呂上がりの深夜の部屋で

額に浮かぶ汗を拭った。

 

ドラマの内容をザックリ聞いた時から

その結末を散々想像してきたけれど

いざ目の当たりにすると平常心ではいられない…

 

手にした台本をテーブルに置いて息を整えた。

 

台本の表紙は「第九話」

 

最終話の一つ前。

 

 

ドラマが佳境を迎えて

最終話に向けて一番盛り上がる場面だ。

 

 

 

今日の撮影が終わって

駐車場で自分の車に乗る直前に

 

「あ…危ない。

忘れるとこだった…」

 

そう呟いたマネージャーから渡された台本。

 

全くLOVEの要素のないまま

ここまで来たけれど…

いい加減そろそろ…だよな?

 

今日は智くんのマンションにも寄らず

逸る気持ちを抑えて自宅に帰ってきた。

 

ネクタイを緩めながら

カバンから台本を取り出す。

 

早く内容を知りたい気持ちと

いや待て…

落ち着いてからゆっくり…となだめる俺。

 

壁の時計を見ると0時を回っている。

 

明日は昼前にはスタジオ入り…

って事を考えると やはり先にシャワーを浴びるべきか…

 

暫く逡巡した後 

テーブルの上に台本を置いて浴室に向かった。

 

そわそわと落ち着かない気持ちを

熱めのシャワーで紛らわせながら自嘲する。

 

俺も大概マゾだよな…

さっさと見ればいいものを…

 

何だろう…

この 見るのが勿体無い…って思ってしまう心理は。

 

自分自身で焦らしたくせに

髪の毛を乾かすのももどかしく

台本を取り上げてソファーに座った。