☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆

 

 

 

 

 

「遠回りさせちゃって悪かったね。

疲れてんのに…

家に着くの遅くなっちゃうよね」

 

「いや…そんなに大したことないよ。

今の時間だったら30分も掛からないと思うし」

 

「それならいいんだけど…

あ…そこの白い車の隣辺りに停めてくれればいいから」

 

マンション裏側のロータリーに車を滑り込ませると

智くんに指示された場所で車を停めた。

そこは来客用の駐車スペースになっている。

居住者用の駐車場は高い塀で取り囲まれた中に在って

オートロックの門扉はリモコンキーで

開閉する造りになっていた。

 

「お疲れ様。また明日ね」

 

智くんが車から降りてドアを閉める。

俺は窓を開けると「じゃぁお疲れ〜」と

手を振って車を走らせた。

 

ロータリーの出口でバックミラーを見ると

智くんが佇んだまま俺の車を見送ってくれていた。

 

そのままマンションの表に回って

いつもの場所に車を停めた。

 

智くんのマンションを見上げて

今日の智くんを反芻する。

 

俺の心が満たされる時間。

 

暫く見上げていると 

上の階の今まで真っ黒だったガラスに

オレンジ色の灯りがともった。

 

もしかして あの部屋が智くんの…?

 

凝視したけれど智くんどころか人影すら見えない。

 

…って…

ヤバイな…俺。

これじゃぁストーカーじゃん…

 

ドラマに煽られてんのかな…

だんだんエスカレートしてきて

抑えきれなくなりそうで怖くなる。

 

軽く頭を振ってエンジンを掛けると

家に向かって車を走らせた。