☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆





なかなか信じきれない俺に
智くんが優しく微笑んで

「翔くんは…俺にとって
ずっと前から特別だったよ…
今までも…これからも…
ずっと隣にいて欲しいって思ってる」

智くん…

智くんの気持ちと言葉を
この胸に抱きしめたくて
手を伸ばしかけたところで

「さぁ!さっさと寝るよ!
漁師の朝は早いんだから。
うかうか寝てたら置いてきぼりくらっちゃって
本当に漂流する事になっちゃうよ」

智くんがモゾモゾと寝袋に潜り込んだ。


そっか…そうですよね。

行き場の無くなった手を降ろして
俺も寝袋のチャックを開けて潜り込む。

智くんと並んで横たわって…
なかなか眠気が訪れないのは
昼寝をしたせいばかりじゃない。

今日1日の色んな事が頭の中を駆け巡って
アドレナリンが大放出。
心拍数が増加して血圧と体温が上昇する。

体温の上昇と共に噴き出す汗。



「翔くん、そんなにきっちり閉めて暑くない?
海の上で風が涼しいって言っても夏だからさ…」


え…?

あぁそうか…
汗が噴き出したのは暑かったからか…

なんか舞い上がっちゃって
そんな事も気付かなかった。


横のチャックを開けて腕を出すと
湿った肌に潮風が気持ち良い。

智くんの手が俺を探して蠢めくと
指を絡めて手を繋いだ。

智くんが俺の顔を見て

「んふふ…おやすみ」

って綿菓子みたいな笑顔を見せるから
俺の心臓がまた跳ね上がる。

高く昇って小さくなった月と波の音。
凪に近い海が俺達を包み込んで
ゆっくり…ゆったりと ゆり籠みたいに
揺らしている。


でも!

こんなんで寝られる訳ねぇじゃん?!