愛おしそうに…
優しく微笑む智の手が俺の頭の後ろに回って
胸に引き寄せられた。

「ヒゲ面の翔もね」

「だって夏休みだし…」

「チクチクするよ…」

「それがいいんじゃね?」

胸の突起に頬を擦り付けると
甘い声が漏れた。

右の突起に舌を這わせて
左の突起を指でつまむと
智の身体がピクリと小さく弾けた

「…ぁあ…」

閉じた睫毛が小さく震えて
薄く開いた口唇から漏れる溜息…

智の指に俺の指を絡めて握ると
智が強く握り返してくれた。


俺自身も気づかなかった弱い俺に
手を差し伸べてくれた智…

智のこの手を…

もう少しで掴み損ねてしまうところだった…


この手だけは離さない…
智の手をギュッと握りしめた。

「智…ずっと傍にいて…」

言葉にした途端に雫がこぼれ落ちて
智の胸を濡らした。


驚いて目を見開いた智が優しく微笑むと

「当たり前だよ…
翔が…全てなんだから…」


身体を起こした智が俺をシーツに沈めると
身体中にキスの雨を降らせて
口唇と舌と…細くてしなやかな指が
俺を高みに導いていく。



俺の上で揺れる智は
温かくて、優しくて…
俺を丸ごと包み込んでくれた。

「…はぁ……さ…とし…イクよ…?」

「…ぅん……ぁ…」

激しく突き上げて
全てを受け入れてくれる智に
俺の想いの全てを注ぎ込んだ。

「…んぁ…く……あぁぁ…ぁ…翔っ…!」

智が歓びの声と共に俺の名前を叫んで…
しなやかに反り返った後
ゆっくりと俺の胸に沈んだ…





「智……」


この腕の中にいる智に呼びかける…

汗ばんだ身体と
心なしか濡れている睫毛にそっと口付けて


「…愛してる…これからもずっと…」