「俺達は研究所の施設で生まれて
施設の中でマザー達に育てられたんだ。
そして小さい頃から英才教育を施された。
将来…時代の中枢を担う人材として…

施設で育った俺達に親は居ない…
でもね…
マザー達が沢山の愛情を注いで育ててくれたから
親の居ない寂しさを感じたことは無かったし
ずっと幸せだった…」

淡々と話し始めたショーが急に照れたように笑って


「俺ね…

今度 結婚するんだ…」

えぇぇぇ〜〜〜っ!!!マジか…
ビックリして智くんと顔を見合わせる。

ショーが横を向いてライトの外側に目配せをすると
ライトの中のショーに歩み寄ってきた人が
ショーと微笑み合う。

「俺のフィアンセの…サト…」


な、な、な…なにーーーっ!!!

「初めまして…」と はにかんで微笑むのは…

さ、さ、さ…智くん!!!

ビックリして口をパクパクする俺と…
隣で目ん玉まん丸の智くん…

ビックリしてる俺たちを見てショーが
悪戯が成功した子供みたいに得意げにニヤリと笑って

「んふふ…ビックリした?」

声も出ない俺たちを楽しそうに見たショーが
また話し始めると、そのショーを
隣のサトが優しく微笑みながら見つめている。

「サトと俺は生まれた時から一緒だった。
サトと結婚するって研究所の所長に報告に行った時に
所長が言ったんだ

「やっぱりそうか…お前達が惹かれ合うことは
お前達の遺伝子に組み込まれていたんだな…」って…

遺伝子…

そう…

俺達は翔ちゃんと大野さんの遺伝子を
採取して作られた…

クローン…」