「…ニノが見て…ニノの目で見て…今の翔を…」

「なんかね…貴方に会いに行きそうな勢いでしたよ…」

ニノが思い出したように笑って

「貴方の中の彼はどんな人なんですか?
…どんな彼なら合格ですか?」

翔は…俺の翔は…

「真っ直ぐだった。
真面目で…真っ直ぐで…曲がった事が大嫌い…」



ニノが翔と会った日の夕方…

翔からメールが来た…





「結果…騙す事になっちゃってごめん…怒ってるよな…?
本当は直ぐに言うつもりだったんだ…

でも…

翔には、カケルじゃなくて…
俺を思い出して島に来て欲しかった…
俺に会いに来てもらいたくて…
だから…黙ってた。
そのうち言い出すタイミングが無くなって…」

泣きそうな顔をして…
それでも俺の目を真っ直ぐ見て話す智に…
怒りなんて感じなかった。

「怒ってなんかないよ…
ただ…ちょっとビックリしただけ…」

俺の言葉を聞いて…
智が緊張を解くように深く息を吐いた。

智が…カケル…

足りなかったピースがカチッとはまるように
俺の中の智とカケルがピッタリ一致した。



「智…それで?俺と会ってみて…どうだった?
俺に会って…昔の俺と比べて…違ってた?」

うんん…と智が首を横に振った。

「翔だった…
俺の知ってる翔がそのまんまだった…
嬉しかった…
あの絵を見て、島を…俺を思い出してくれて…
あの頃の翔も…
俺と同じ気持ちだったんだって…
それが分かって嬉しかった…」




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智の家がキリンさんのロケ地になってた~(笑)