サトシくんの首筋に顔を埋めて
2回、3回と息を吸い込む。

あぁ…サトシくんの匂いだ…

「ショウくん、そんなにスーハーしたらくすぐったいよ。」

クスクス笑うサトシくんに言われて
ちょっと恥ずかしい。

少し身体を離して…見つめ合う。

胸元を人差し指で縦にツーーーっとされて

「ショウくん…」

「な、なに?!」

ドキドキする…

「腹減った~!」

ガクッ!

「なんなんだよ~~~」

「なんか喰わしてよ!」

「俺が作んの?」

「当たり前じゃん!俺、ショウくんの
お世話しに来たわけじゃないんだから…
言ってみれば客じゃん?
ショウくん、リハビリだよ!リ・ハ・ビ・リ!」

なんだよそれ…

サトシくん…リハビリというのはね
元の機能に戻す為の訓練なのだよ。
残念ながら俺には元からそう言う機能は備わっていない。



「…で?コレ?」

「美味いじゃん!」

「美味いけどさぁ~…
折角のキスがカップラーメンの
味になっちゃうじゃん!」

「ぶっ!!!」

「…試して…みる?」

上目遣いに俺を見る…

サ、サトシくん!
お、俺で遊んでる?
血圧上がって、また頭の血管が切れそうだよ…


「やっぱ止めとく…」

「えっ…」

「血管切れたら困るし…」

「えっ…あ…いや……
そう簡単には切れないんじゃないかな~…
うん…多分だいじょう…」

…突然

俺の口を塞ぐ…
俺と同じ味…
血管は大丈夫みたいだけど…
意識が吸い取られていく…

甘く…優しい…



☆*:.。. 次回最終回です .。.:*☆