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『君のためなら千回でも』

04.05.'08.SO. 19:20~21:45(シネスコ 2:25)
@シネマディクト ルージュ
《予告》
『アフタースクール』(5/24ロードショー)
『ブラブラバンバン』(5/10~5/23)
『アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生』(5/17~5/30)
『つぐない』(6/7~6/20)
『さよなら。いつかわかること』



★荒々しく粗筋★
アフガニスタンのエリート少年・アミールと彼の召し使いの少年・ハッサン。
年が近いのでまるで兄弟の様に育ち、いつでも仲良く一緒に過ごしてきたふたりの絆と裏切りと友愛のお話。



書いてたら長ーくならざるを得なかったのでいつにも増して短い粗筋ですが、起こる出来事のひとつひとつがアミールとハッサン、ふたりの信頼関係と生じる距離を如実に描いていて、はしょってザックリ言い表せなくて。

友以上の信頼関係があるからこそ、ふたりは仲が良いだけでなく互いを避ける事となってしまった様な気がします。そういう気質の民族だからってのもあると思うけど、やっぱりふたりの関係が密であるからこそだと。
(ああいう行為が最も屈辱的だってのも、民族性かと。どんな行為かは、ちょっと言えない)
アミールとハッサンの関係で不明だったとこが、アミールの父・ババとハッサンの父・アリの関係、ハッサンの忘れ形見のソーラブを通して明確になるとこが、親の代から続く絆を感じました。
津軽弁の「けやぐ」の由来を思い出しました。

少年時代のアミールとハッサンは、地元オーディションで選ばれた演技未経験の少年なのだそうです。
全然、素人と感じられなかったです。子供らしくのびのびしてて、物言わぬ表情で多くを語っていて。
アミールは劇団ひとり似だけど。
あと、アセフ(大)ってのが片桐仁以外の何者でもない。

劇中に登場する凧揚げがシネスコサイズではなかなか迫力ありました。あれ、どうやって撮ってんでしょ? 広い空を舞い、戦う凧、壮大でした。
原題のキーでもありますし。The Kite Runner:熟練と勘が要求される、糸を切られて行方も定かではない凧を追い掛けて見付け出す役目。
凧を追う時に発せられた台詞が邦題になってるけど、解り易いし凧追いに関係してるし、良い邦題です。
最近の日本人は『千』ってタイトルに弱いし。

邦題は良かったけど、日本語字幕がちょっと解りづらかった。
アフガニスタン独特の文化が踏まえられているみたいなんだけど、会話の接点が掴みにくいとこがチラホラ。
ミーナ訳、好きなんだけどなぁ。

もいっこダメ出しすると、長い。
原作を読んでいないから、どこまで原作で語られているか判らないし、どれだけ原作に忠実なのかも判りません。
それに、原作をいたく気に入った監督が、原作の美しさを損ないたくなかったのは解ります。
でも、アミールと奥さんのなれそめはカットしても良かったんじゃないのかなぁ。
奥さんの父の地位や人柄を示す必要はあったかと思うけど、そこは小説とは違い文章以外の表現が出来る映画なんだもの、どうにかして。

とか言いつつ、良い映画ですよ。
ハッサンの思いはアミールに通じたけど、アミールの思いもちゃんとハッサンに伝わっていればいいなぁ。
いえ、きっと、通じ合っていると思います。

で、こんな素敵な映画のおまけを戴きました。
カイトの模様をあしらった栞、ありがとうございます。



『君のためなら千回でも』 原題:The Kite Runner
監督:マーク・フォスター(『チョコレート』『ネバーランド』)/脚本:デイヴィッド・ベニオフ(『25時』『トロイ』)/原作:カーレド・ホッセイニ/音楽:アルベルト・イグレシアス(『トーク・トゥ・ハー』『ボルベール〈帰郷〉』)/2007年/アメリカ/カラー/2時間9分/スコープサイズ/SRD-SR、SDDS、DTS/日本語版字幕:松浦美奈