080410_221348.jpg


『ヒトラーの贋札』

09.04.'08.MI. 15:40~17:30(ビスタ 1:50)
@シネマディクト ルージュ
《予告》
『フィクサー』(4/12ロードショー)
『潜水服は蝶の夢を見る』(4/12~4/25)
『君のためなら千回でも』(4/26~5/9)
『ベティ・ペイジ』(4/19~4/25)



★荒々しく粗筋★
第二次世界対戦時、ナチス・ドイツが行ったベルンハルト作戦。戦争でヤバイ状況になってきたんで、大量のポンドの贋札を作ってイギリス経済に大打撃を与えようって作戦。
しかし、その贋札を造っていたのは収容所に捕えられていたユダヤ系の技術者達だった。
贋札を造る事で生き、しかしそれはナチスにとって有利なものとなる……作らなければ死、造れば同胞への裏切り、そんな中で生きた人々のお話。



ちょっとフィクションも入ってるけど、事実なんです。
ナチス視点からのミステリー小説等はあっても、ユダヤ側視点からのお話ってのはなかったみたいです。
一応、世界的贋造犯のソロヴィッチが主人公とはなっているけど、贋札造りに携わる他のユダヤ人みんなそれぞれに背負うもの、秘めた思いがあり、非常に切なかったです。

常に語られるソロヴィッチの精神と心理は、明確な描写は全くないんだけど、しっかりと滲み出ていてよく表現されていたなぁと思いました。
ラストシーンのソロヴィッチの哀愁と言ったら。
ナチス・ドイツは負けて、自分達は助かって、あー良かったと言って済ませられないやり切れなさ。
映画の冒頭の方ではテンポ良過ぎて早過ぎな感じもしたけど。

原作となる本を著したのが、この時実際に贋札造りに荷担させられていたブルガー。
映画の中のブルガー、カッコヨカッタ。

さて、段々恒例になってきた邦題評価ですが。
原題の直訳は『偽造者達』。
『ヒトラーの贋札』とする事によって、舞台や時代背景が判り易くなり、何がキーとなっているのかも明確になっています。そんな意味では評価出来ますが、映画自体にはヒトラーなんか関係ない訳で、「ヒトラーの映画かな?」って思ってしまうととんだ大間違いを冒す危険すら孕んでいるのです。
そして、主役をおいてきぼり。
という事で、イマイチ邦題。



『ヒトラーの贋札』 原題:DIE FALSCHER 英題:THE COUNTERFEITERS
関東・脚本:ステファン・ルツォヴィッキー/アドルフ・ブルガー『ヒトラーの贋札 悪魔の工房』による/音楽:マリウス・ルーラント/2006年ドイツ=オーストリア合作/カラー/96分/1:1.85ビスタ/SRD・ドルビーSR/翻訳:佐藤公一